白雪王子
遠い昔、ある国に美しい王子が住んでいた。王子は雪のように白い肌をしていたので、白雪王子と呼ばれていた。王子の実の両親である王と妃は他界しており、継母である二番目の妃と暮らしていた。
妃は、女のように美しい王子を妬み、夫である王が死んでからは、家来達に命じて王子をなるべく誰にも合わせないようにした。そうして彼女は、全国民の注目は自分に集まっているという自信を保っていたのだが、ときどきその自信が揺らぎそうになる。そんなときは、魔法の鏡にこんな質問をした。
「鏡よ鏡、世界で一番美しい人間は誰?」
「それは、お妃様、あなたです」
その答えを聞き、彼女は満足げな笑みを浮かべるのだった。
ところが、ある日、妃がいつものように鏡に質問すると、違った答えが返ってきた。
「鏡よ鏡、世界で一番美しい人間は誰?」
「……お妃様は美しい。ですが、世界一ではありません」
「何だと? この私よりも美しい者がこの世にいると言うのか?」
「はい。今、この世界で一番美しい者は、この城に住む白雪王子です」
鏡の表面は、心なしか微かに赤く染まっているように見えた。
「……あの子は男の子だぞ」
「はい。ですが、世界一美しい人間であることに変わりはありません。彼は、女からも男からも愛される存在です」
「性別を超えて愛される、だと? では、全人類から愛されるべき存在ということではないか。許せん!」
妃は、嫉妬のあまり、白雪王子を殺す計画を立てた。
「王子を散歩に連れて行き、油断しているところを殺せ」
「あんな可愛い(BLの受けとして優秀そうな)子を殺せ、と? そんな惜しいこと、私には……」
妃の命令に、女兵士はためらう様子を見せた。
「私の命令よりも、小説のネタを優先するか」
「いえ」
女兵士は、王子を散歩に連れ出した。
「お花がきれいですね」
「そうだね。あ、ちょうちょだ!」
花と蝶に見とれている王子の背後から、ナイフで斬りかかろうとした。しかし、ナイフが首筋に触れる直前で、腕を止めてしまう。
「わあああ! どうしてこんなことするの?」
「お妃様の命令だったのです。ですが……やはり、私にはできない。王子、どうか、どうかお逃げください。貴重なネタであるあなたに死なれては、乙女達の創作意欲が枯渇し、国の経済に大きなダメージを与えかねませんから」
「何だかよく分からないけど、とにかく僕は逃げなくてはいけないんだね?」
「はい。さあ、はやく!」
王子は、兵士に言われるまま走り出した。
(お母様は、王位を継がせたくないだけじゃなくて、殺したいくらい僕のことが嫌いなんだ)
考えながら、全速力で走った。今までにないくらい速く走ったため、足がもつれて転んでしまった。
「はあ……僕はこれからどうすればいいの? もうお城へは帰れないの?」
薄気味悪い森の中で一人ぼっちになり、白雪王子は心細さのあまり泣いた。
しばらく泣いていると、小鳥やリス、ネズミ、ウサギなど、森に住む小動物達が集まってきた。
「なぐさめてくれるの? ありがとう」
王子の肩に、青い小鳥がとまって可愛らしく鳴いた。
「ねえ、君達、この近くに泊めてくれそうな宿はないかな?」
小動物達は考えて(王子にはそんなふうに見えた)、同じ方向に集まった。
「案内してくれるの?」
王子は目を輝かせて、小動物達について行った。
小動物達が案内した先には、可愛らしい家があった。
「ああ、なんて可愛い家! みんな、ありがとう。……ごめんください」
ドアをノックしたが、誰もいない。
「うーん、どうしよう」
少し考えてから、ドアを開けることにした。
家の中には誰も居らず、中はきれいにそうじされていた。普通の人間が使うものにしては小さな家具が七組あり、棚の上には人形やぬいぐるみが飾られていた。
「部屋の様子からして、女の子が住んでるのかなあ。そんなところに僕が居ていいのかな……」
少し迷ったが、家の主達が帰ってくるのを待つことにした。
「何にもしないで待つのも悪いし、ご飯を作ろう!」
王子は、小さな料理道具を使って、食事の用意をした。
スープが出来上がった頃、家の扉が開いた。
「ちょっと、誰かいる!」
「なんだかいいにおいがする!」
「どろぼうじゃないよね」
恐る恐る部屋に入ってきたのは、明るい色の髪をした、女の子のこびと達だった。全部で七人。
「あの、こんばんは」
「わあ!」
「私達より大きいけど、女の子だ!」
「いらっしゃい!」
こびと達は、王子を取り囲んで大騒ぎした。
「い、いや、あの。僕、男の子なんです……ごめんなさい」
「え?」
「男の子?」
「まあ、でもそんなに女の子と変わらないしいいじゃない」
黄色い髪をしたこびとの言葉に、他のみんなはどっと笑った。
「でも、何でいきなりうちに来てご飯なんて作ってるの?」
赤い髪のこびとが、鋭くたずねた。
「驚かせてごめんなさい……。僕は白雪王子。実は僕、宿を探してるんです。訳あってお城から離れて過ごさなきゃいけなくなってしまって。家事は僕がしますから、しばらくの間置いてもらえませんか?」
「え、あんた王子様なの?」
「はい」
「お城から離れなきゃいけないって、もしかして命でも狙われてるの?」
「……はい」
「うーん、家事もやってくれるっていうし、そういうことならいいわよ!」
こびと達は、少し相談して、王子がしばらくの間住むことに賛成した。
「私はまだ信用したわけじゃないけど、みんなの意見だから仕方ないわ」
赤い髪のこびとが、腕組みをして言った。
「ありがとうございます。これ、よかったら召し上がってください」
食事をしながら話しているうちに、こびと達には髪の毛の色と同じ名前がついていることや、長い間ここで暮らしていること、宝石を集めて人間達に売って生活しているということが分かった。
「……それで、あんたはいつまでここに居る気なの?」
「ごめんなさい、それは分からないんです」
さっきから王子に疑わしげな目を向けているのは、赤い髪のレッド。ぶっきらぼうな性格で、七人のまとめ役である。
「レッド、そんな言い方しなくてもいいでしょ。いつまで居てもいいじゃない。料理も上手だし!」
「ありがとうございます」
「レッドはきっと、男の子を見たことがないから、緊張してるんだよ! 王子はどう見ても女の子だけどね」
「僕は男の子です……」
「うふふふふ」
橙色の髪のオレンジは、世話好きな母親のような性格、黄色い髪のイエローはみんなを笑わせるムードメーカー。
「お城って、どれくらい大きいの? 本当に毎日舞踏会が開かれてるの?」
「舞踏会は毎日開かれてるわけではありません。僕のお父様とお母様が亡くなってからは、ほとんど開かれていませんね」
緑の髪のグリーンは、好奇心旺盛なおてんば娘。
「怖いお妃様がいるって本当なのね……? 命を狙われるなんて……かわいそう……」
「確かに二番目のお母様は、ちょっと乱暴者で、お城の人達からも怖がられていました」
水色の髪のブルーは七人の中で一番の甘えん坊で泣き虫。
「……伝統にのっとれば、あなたが優先的に王位を継承できるのですよね。本に書いてありました」
「そうですね。でも、お母様は僕を殺して、僕の親戚と再婚して自分の子を産んで、その子に王位を継承させたいのかもしれないです」
藍色の髪のインディゴは読書が好きな物知り。
「……今の妃は、魔法が使えるのよね」
「魔法が使えるかは分からないけれど、鏡に話しかけてるという噂は流れていました」
紫の髪のパープルは、魔法や幽霊の話が好きで、よく空想の世界に浸っている。
ご飯を食べた後。こびと達は遠慮する白雪王子を強引に寝室に押し込み、自分達はリビングで眠ることにした。
「……こんな話、どこかで聞いたことがある」
パープルがぼそりと呟いた。
「『白雪姫』ですね」
「確かにそうね……」
「もしあの話通りなら、この家に魔女の妃がやってきて、毒りんごを食べた王子が倒れて、運命の恋人が迎えに来て助けることになるわね! すてき」
グリーンが目を輝かせた。
「あははは、グリーン、そんなことあるわけないじゃない! だって、あの話はお姫様だし、でてくるこびとは私達と違っておっさんよ」
「でも、用心するに越したことはない。明日は私がこの家に残る」
レッドがきっぱりと言った。
「おー」
「王子が心配なのね?」
「違うわ! 得体のしれない妃なんかにここを荒らされたらたまったもんじゃないからよ! あの馬鹿王子、知らない人でも簡単に家にあげちゃいそうだし」
「ほら、やっぱり心配してるんじゃないの」
「まあ、七人もいるんだし、王子ぼーっとしてるし、交代で一人は家に残るっていうのもありよね」
次の日から、こびと達は当番を決めて一人は王子と留守番をするようになった。
数週間後。王子がいなくなった城では。
「お妃様、雨雲がお妃さまにお会いしたいと申しております」
「用件は」
「……最近白雪王子をまったく見かけないがどうしているのか、とのことです」
雨雲は、大臣の息子で、白雪王子の幼馴染の少年である。今は、王子専属の護衛兵になるべく修行をしている。
「事故で行方不明になったとでも伝えておけ」
「かしこまりました」
家来は一礼して妃の部屋を後にした。
「俺は、いえ私はお妃様と直接話がしたいんだ」
「お妃様は多忙なお方ゆえ、いくら殿下の幼馴染といえども簡単にお会いすることはできません。用件は伝えておきました」
「で、白雪……殿下はどこにいらっしゃるんだ」
「……誠に残念なことですが、散歩の途中で行方が分からなくなってしまいまして」
「何? そんな馬鹿な! 妃がどこかに隠してしまったんだ! そうだろう? あの女は白雪が国を継ぐことを」
「おやめなさい。それ以上言うなら、例え殿下のご友人でも処罰します」
「……」
「城の軍をあげて捜索しております。殿下のご無事を祈って、お待ちください」
家来は、淡々とそう告げると、警備兵達に命じて雨雲を宮殿からつまみ出した。
「待ってなんていられるか!」
雨雲は、いてもたっても居られなかった。
「絶対、あの妃が何かやったんだ」
城の庭で一緒に駆けまわったり、白雪を木の上に引っ張り上げてやったり、白雪の横でふねをこぎながら教育係の授業を受けたりしたことが彼の頭をよぎった。ところが、数年前ーーそう、先代の妃であった白雪の実の母が亡くなって、新しい妃が来てからは、なかなか会わせてもらえなくなった。王が他界した後は、余計に会う機会が減った。王一家の宮殿に行くと、「殿下は、お体の調子が思わしくない」とか、「お忙しい」などと言って追い返された。
「でも、たぶん違う。あの妃は、白雪が次期王にふさわしくないということにして、別の王族と自分の子供を産んで王位を継がせようとしているんだ」
雨雲は、いや、国の誰もがそう考えていた。妃は、白雪王子に王位を継がせたくないのだと。ーー妃が、見た人をとりこにする義理の息子の美しさを妬んでいたなどと、誰が思いつくだろう。
「俺が探し出してやる。そして、あの妃がいる限りこんな城には二度と戻ってこない」
雨雲はそう誓い、馬に乗って旅に出た。
「白雪」という名を聞いて、妃は久しぶりに鏡に話しかけてみた。
「鏡よ鏡、世界で一番美しいのは、誰だ?」
「白雪王子です」
「あの子はもう死んだぞ」
「いえ、まだ生きております。森の奥の家で、こびとの少女達と一緒に」
「何? 私は確かに彼の心臓を見たぞ」
「お妃様がご覧になったのは、豚の心臓でございます」
「あの女兵士、やはり自分の小説のネタを優先しおったか!」
妃は、拳で鏡台を打った。
「もう他人に任せてはおけん。私が、この手で殺してやる」
妃は、魔法の書物を引っ張り出し、一口食べると永遠の眠りについてしまう毒りんごと、自分の姿を変える薬の作り方を調べた。必要な材料を調合し、三日間かけてそれらを完成させた。
「さて、どんな姿に化けようか」
姿を変える薬を飲むときは、変身後の姿を思い浮かべなければならない。
「……おお、そうだ」
数分間考え込んだ後ぽんっと手を打ち、この世のものとは思えないひどい味の薬を喉の奥に流し込んだ。
レッドが留守番をしていたある日のこと。玄関前の掃き掃除をしていると、見知らぬ男がやってきた。
「お嬢さん。宝石売りのこびと達が住む家はここで間違いないかい?」
「……違うわよ」
レッドは、少し考えてから素っ気なく答えた。なんとなく、嫌な予感がしたのだ。命を狙われている王子をかくまっているのだから用心しなくてはならない。
「え? 君、こびとじゃないの? 森の奥の家ってここしかないと思ったんだけど」
「うっさいわねえ。この世にこびとなんか探せばいくらでもいるわよ。人違いもいいとこだわ」
「レッド、どうしたんです? あ、お客さんですか……あ!」
王子は、目を見開いてその場でかたまった。
「雨雲!」
「白雪、久しぶりだな」
「会いたかった!」
王子は、少年の手を握った。
「さあ、入って」
「ちょ、ちょっと」
そばで見ていたレッドは、久しぶりの再会を喜ぶ二人を、ぽかんと口をあけて眺めた。
「ごめんね、レッドはちょっと恥ずかしがり屋さんなんだ」
「だ、だって知らない人を簡単に家にあげちゃったら危ないでしょ! わざわざここを探して来る人なんてそうそう居ないし」
「確かにお嬢ちゃんの言うとおりだよ。……白雪が行方不明って聞いて、俺ずっと探してたんだ。とうとう妃に殺されたのかなって心配だった。でも、自分で安全な場所探せててよかった。しかも、こんな可愛い女の子達に囲まれて暮らしてるなんて」
「自分で逃げたってわけでもないんだけどね。でも、この子達のおかげで命拾いしたよ」
「本当によかった。でも、妃は魔法の鏡を持ってるらしいし、見つかるのも時間の問題だ」
「そうなんだよね」
「万一見つかったら、お嬢ちゃん達も巻き込まれる可能性がある」
「僕も、それが気がかりなんだ」
「私達は平気よ。いざってときは七人で王子を担いで人間が絶対たどり着けない場所に押し込んであげるから」
「それは心強い。でも、女の子だけで白雪を守るのは大変だと思うんだ。だから、いいものあげる」
「いいもの?」
「ああ。なんと、一口食べると、憎まれている相手に愛されるようになるりんご!」
「わあ、すごい。そんなのどこで手に入れたの?」
「旅の途中で行商人から買ったんだ。本当にまじないがかかってるかは分からないけど、気休めにはなるんじゃないかな」
「ううん、すごく心強いよ。ありがとう」
「……怪しい」
王子がりんごを受け取ろうとすると、すかさず小さな手が割り込んでりんごを奪い取った。
「レッド、何するんです?」
「これは私が味見するわ」
「……よほど王子のことが心配なんだな」
雨雲は、レッドの手からりんごをたたき落とし、首根っこをつかんで持ち上げた。
「雨雲?! 何をするの? いくら君でも悪ふざけがすぎるよ!」
レッドの首には、短剣が付きつけられている。
「女の子の命が惜しければ、早く私の前でりんごを食べろ」
「……わかった」
「食べちゃだめ!!」
レッドが叫び終わるか終らないかのうちに、王子はりんごを一口かじった。
みるみるうちに王子の顔から血の気が引き、床に倒れた。
かじりかけのりんごが、ごろんと音を立てて転がった。
「やっぱりあんた、妃の手下ね!」
「私にはもう時間がないから行くよ、お嬢ちゃん」
雨雲は、レッドを床に下ろすと、高笑いをして家を出て行こうとした。ところが。
「待て!」
雨雲と同じ顔をした少年が、オレンジに案内されてやってきた。本当は、こちらのほうが雨雲なのだが。
「お前、どこの誰かは知らないが、俺に化けて何をしている?」
「お、お前こそ偽物だろう? いいからそこをどけ」
「あら……同じ人が二人」
オレンジは、二人を見比べておろおろした。そして、家の中の様子を見て悲鳴を上げた。
「王子、王子が!!」
「白雪がどうしたって?!」
後から来た雨雲は、偽物の自分のことなどどうでもよくなり、オレンジのそばに駆け寄った。倒れている王子をちらりと見て、偽物のほうを振り返る。
「お前だな、白雪を殺したのは」
「俺は白雪の親友の雨雲だよ。そんなことするわけないだろう?」
そこには、雨雲の偽物の姿はなかった。その代わり、男ものの旅装束を着た妃が立っていた。
「しまった」
「この人は私達に任せて、あなたは王子のそばに居てあげてください」
オレンジとレッドは、逃げる妃を追いかけた。
妃は馬に乗って逃亡したが、森の道に詳しいレッドとオレンジに先回りされ、町への道をふさがれてしまう。
「この私に勝てるとでも思っているのかい?」
「思ってるけど」
腕組みをしたレッドが冷やかに言い放った。
いつの間にか、こびとと妃の周りには、熊やライオン、チーター、ゾウなどの大きな動物達が集まっていた。
「ひえええ!」
「みんな、お騒がせしてごめんなさいね。勇敢にも、我らが白雪王子を殺すことを試みられたお妃様をおもてなししてあげて。それから、そこの小鳥さん達は、イエロー達を呼んできてちょうだい。今日は、紅玉の山に行っているから」
オレンジがにこやかに言うと、小鳥たちが一斉に紅玉の山のほうに飛び立った。
そして、大型の動物達は、突如森に侵入してきたこの国の主をめいいっぱい歓迎した。
ーーその後、森の番人であるこびと達を怒らせた妃がどうなったのかは、誰も知らない。
「白雪……」
雨雲は、王子のそばに座り、青白い顔を覗きこんだ。
「俺がもう少し早く見つけていれば」
もっとしてやれることはなかったのだろうか。罰せられてでも、家来を押しのけて宮殿の白雪が居る塔に乗りこんでおけばよかった。
「間に合わなかった……。ごめんよ」
家来すら押しのけられなかったくせに、白雪の専属護衛兵になるなどと、よく言えたものだ。
後悔が胸に押し寄せた。
悔やんでも悔やみきれなかった。
幾筋もの涙が、剣の稽古で傷だらけになった頬をつたい、そのうちの一粒が王子の頬に落ちた。
「白雪?」
微かに、青白い顔に赤みがさしたような気がした。
「まさかな。おとぎ話じゃあるまいし」
首を振って否定しようとした。否定しようとしたのだが。
「おはよう、雨雲」
「白雪!!」
雨雲は、あまりの嬉しさに白雪を抱きしめ、大声で泣いた。
その後、白雪王子は幼馴染の雨雲と一緒に城に戻った。
こびと達は、宝石を売りに町に出たついでに、白雪王子達に会いに行くようになり、お城では「宝石の妖精」といってありがたがられるようになった。
こうしてみんなは、いつまでも仲良く暮らしたのだった。めでたし、めでたし。