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王女の犬  作者: Taさん
第一章 魔導書を手に入れろ!
9/119

第9話目 雷帝1

いつも読んでいただきありがとうございます!

今日も宜しくお願いしますねー!!

「魔導書なんて……簡単には出てくるわけがないよな……」



目の前に転がるゴブリンの遺体が霧散していくのを見ながら、思わずつぶやいてしまう。

霧散が完全に消えて、その場に残ったのは魔石のみで、魔導書なんてモノは残っていない。




「これで何体目と言うか……

 この一ヶ月間で何体倒したか分からない数を倒してきたけど、

 出てくるのは魔石と、ごくたまに倒した魔物の爪や牙、

 あとは持っていたナイフとか剣くらいしか出てこないな……」



先ほどゴブリンを倒していた際にゴブリンが手に持っていたナイフが

霧散して消えなかったことを思い出していた。


過去にも同じように魔物が装備していたアイテムが残っていたこともある。


ただし、消えるモノが大半で、どこに要因があって消える・消えないがあるのかが

サッパリと分からない。




「魔導書を持ち歩いている魔物なんていないかな?

 ……いや、無理だろう。

 本なんて持っていたら邪魔でしかないだろうし……本で攻撃?

 ……それならもっと固いそこら辺の石の方が役に立たない?

 ……うん、知能が低いゴブリンでもそこら辺の石を選択するな」



うん、俺がゴブリンなら、そうするわ……


わざわざ本で攻撃してくるなんて滑稽でしかないだろう。


しっかし、この一カ月間でソレイユ王女が望むような魔導書なんて見たことがない。

ここまで出てこないと本当にあるのかどうかも怪しくなってくるな……


だけど、ソレイユ王女は断言していたな、魔導書はあるって……


それもダンジョンの中からすべての魔導書は見つかるって……


だけど、俺は今まで一冊も見ていない……ダンジョンの低階層では出てこないものなのか?


ならもっと奥の階層にまで足をのばさないといけないのか……




「……まあ確かにゲームの定番としては、その可能性が高いけども……な!!」



襲ってきたゴブリンを切り倒して、霧散した後に残った魔石を拾いながら、

手に持っていたショートソードに目を向ける。


すでに4本持ってきていたショートソードをすべて使って、

魔物を討伐しており、どの刃もボロボロになってきていた。


手に持つショートソードの刃を見ながら、




「今日のところは、ここら辺で上がって商人……マルシャンに聞いてみるとするかな。

 あいつなら知っていてもおかしくない。

 それに何か有用な情報を持っているかもしれないし。

 そうと決めたのならすぐに戻るか、一歩間違えれば死に直結するんだし」



ダンジョンを出ることを決めて、ここまで来た道を戻る。


ただ戻ると決めても、その間にも魔物と遭遇し、討伐してを繰り返して、

もうすぐダンジョンの出口にたどり着くというところで、思わない現場に遭遇してしまうのだ!!




「どうせ誰も助けてはくれねえよ!!」



「お前たちも知っているだろう? 雷帝様は何をしても許される存在なのだよ!!」



「さっさと金目のモノを寄こしな!! それにお前たちが装備している品々もな!!

 安心しろよ! 俺達が有意義に使ってやるよ!!」



「そうだそうだ! 俺達が娼婦の姉ちゃん達と飲んで使い切ってやるからさ!!

 経済?を俺達が回してやるよ!! 感謝しろよなぁ~!!

 俺たちが有意義にお前たちの稼ぎを使ってやることをな!!」



そんな男達からの理不尽な言葉に対して、

声をかけたらた側の人間から怒りと恐怖満ちたような声が返ってくる。




「さ、最低だ!!」



「英雄がこんなことをするなんて!!」



状況は、二人組みが5人組の悪そうな連中に取り囲まれている。


叫んでいる二人組が正しいのなら、雷帝のパーティーに

身ぐるみ剥がされているところなのだろうか?


とりあえず近くの岩場に隠れて様子を覗うっていうか、

この場でしゃしゃり出ていっても間違いなく雷帝パーティーに

身ぐるみ剥がされるだけだろうな……


それが分かっているのにも関わらず助けに入るのは……無理がありすぎるだろう。



良心が痛まないかって? そんなことよりも自分の身が大事です! 命を大事に!!



そんなことを思いながら様子を見ていたのだが、状況はすぐに一変した!!




「ちくしょう……」



二人組はお互い顔を見合わせて頷き、悔しそうに持っていた袋を

ドサリと投げ渡すとそれに雷帝パーティーが我先にといった勢いで群がっていく!



その瞬間一気に動き出すのである!




「グハァ!?」



「はぁ!? 貴様らぁグハァ!?」



まず二人組の傍にいた二人が斬りつけられたと思ったら、

すぐ傍にいた残りにも斬りかかる!!




「貴様ら!! こんなことをしていいと思っているのか!!」



怒気を込めた声を張り上げる雷帝に対して、キッと睨んだ後で2人組が




「どうせお前たちは、取るもの取ったら俺達を殺すのだろう!!」



「それならお前を殺すまでだ!! 殺される前に殺してやる!!」



そう叫んだ一人が懐から取り出した銀色の仮面を被ると、すぅ~っと姿が……




「なぁ!! どこに消えやがった!?」



取り囲んでいた雷帝達の前から消えたのである!!


いつも読んでいただきありがとうございます!

是非ともブックマークおよび評価をお願いします!!

そのワンポチが……明日の……明日の?

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