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王女の犬  作者: Taさん
第一章 魔導書を手に入れろ!
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第6話目 ソレイユ王女の本性6

いつも読んでいただきありがとうございます!

今日も宜しくお願いしますねー!!

「また話がそれたが、まあ貴様にとってはいい情報になっただろう。

 決して忘れるなよ、今後私のために貴様は役に立ってもらわなくてはならないからな。

 こんなところで消えてもらうわけにはいかないのだ」



断言して、こちらをジッと見つめてくるソレイユ王女。


その目力に気圧されそうになるのだけど……本当にいつもほほ笑んでいる王女様ですかね?


しばらくその目力に抑えられていたが、フッと目力を弱めて、




「……で、話を戻すが最後の魔法を授かる方法の1つだが……

 魔導書を読んで魔法を授かる方法だ。

 貴様も冒険者だし、その存在は聞いたことがあるだろう?」



「……ある。けど、俺は見たことなんて一度もないし、

 ギルドでも見たことも聞いたこともないらしくて、

 ギルド職員が言うには都市伝説ですって断言していたけどな……。

 冒険者たちも与太話の類だとか、金持ちになりたい一獲千金を狙う冒険者の

 ほら吹きだって言っている話だよ」



俺もその話を聞いて少しだけ調べて回ったけど、

聞いた先々で笑われてしまった。


俺の異空間魔法は決して攻撃魔法ではないため

攻撃魔法があるのなら欲しいと思ったのけど……


そんな俺の言葉に対して呆れたような顔をしてから、




「当然だろう。ギルドの連中だって知っていたとしても口を割ることはない。

 アレ1冊を売るだけで一生遊んで暮らせる額の金が手に入るような代物だ。

 そんなモノがギルド内にあるとか、誰かが持っていると話に上がれば、

 間違いなく襲われることになるだろう。

 それが個人ではなく、ギルドにあったとしてもだ。

 魔導書には、犯罪に手を染めるだけの価値があるのだからな」



断定するソレイユ。


ここまでの話の流れをまとめていくとある結論に達した。


そんな俺が結論に達していたことに気づいたようでソレイユはニヤリと笑い、

俺の方を見てくるのである。


しばしの沈黙の後で、沈黙を破ったのは俺の方で、恐る恐るといった感じで、




「……で、もしかしてだけど……」



そんな俺の言葉に不敵な笑みを浮かべて頷いてから、




「魔導書を見つけて、私のところに届けろ。

 安心しろ、対価は貴様の望むものは何でも与えてやるぞ。

 その点は王女として保証してやる」



「……」



……ですよね……


ソレイユは俺からの言葉を待たずに言葉を続けていく。




「貴様が知っているのかどうかは知らないが、

 すべての魔導書は、ダンジョン内で見つかっている」



「……俺は、この一か月間入っているけど、一度も見たことがないけどね」



そんな俺の言葉をバッサリと斬りながら、




「当たり前だ。

 そう簡単に見つかっていたら、希少なモノになんてなっていないだろう。

 希少なものだからこそ、それにふさわしい値がつくのだ」



「……なら無理じゃない?」



そんな俺の言葉は当然聞くはずもなく、ソレイユは自分の考えを述べていく。




「私が欲しいのは光関連の魔導書だ。次点が雷関連の魔導書だ」



「……魔導書なら何でもいいんじゃないの?」



そんな俺の意見を鼻で笑って一蹴して、勇者の歴史を語り始めた。




「ダメだ。

 この世界を救うために来た勇者達の中で、2人勇者が過去から今まで語り継がれている」



そこまで言われると察するには十分だ。




「……その二人が使ったのが、光と雷の魔法だったってこと?」



そんな俺の言葉にソレイユ王女は頷いて、




「その通りだ。

 だから、最悪な雷帝もお咎めなしでいられると言うのもある。

 この王国では光と雷の魔法の使い手を崇拝する気質があるからな……」



そこまで言ったところで、ソレイユ王女は俺の方へと視線をジッと向けたまま、




「そしてここで重要なのが、勇者ではなく、

 こちらの人間が光や雷の魔法を唱えて、魔王を討つかもしくは撃退することだ」



そこまで言われるとソレイユ王女が何を考えているのかが理解できる。

そして、理解できることを要求されているのも分かる。




「……それが出来たら勇者はいらないと?」



「ああ、その通りだ。

 そして、それが出来たら……騒がしく邪魔な連中も黙ってくれて、

 我々王族がこの王国を治めやすくなるのだ」



その棘のある言い方で、ソレイユ王女が何を邪魔者扱いしているのかが分かる。




「……ああ、聖光教団のことを言っている?」



「その通りだ。煩わしい連中だ!

 我々王族がいるというのにも関わらず、我々を敬うのではなく、

 召喚されてきた勇者どもを敬う連中だ!

 それも年々その勢力を伸ばしているのが、また頭が痛い問題なのだ。

 だから、あいつらの拠り所である勇者が必要だと言う点を

 根っ子の部分からへし折ってやりたいと思っている!」



「……そうですか……」



ものすごく苦々しい顔で空を睨むソレイユ王女。


これが皆からの尊敬を一心に浴びているソレイユ王女の本心なのかよ……


いつものほほ笑むような笑みはどこにいったのか……


本当に碌でもないな……



これに逆らうのは俺の異世界ライフに明らかに支障をきたすな……


はぁ~……従うという選択肢かないのね……

いつも読んでいただきありがとうございます!

是非ともブックマークおよび評価をお願いします!

そのワンポチが……明日のやる気に!!

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