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王女の犬  作者: Taさん
第一章 魔導書を手に入れろ!
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第4話目 ソレイユ王女の本性4

いつも読んでいただきありがとうございます!

今日も宜しくお願いしますねー!!

「こんな学園で剣を振って強くなるよりも数段飛ばしで強くなれるというのに……なぜしない?

 魔力を持つことで身体強化をすることが出来るのだぞ?

 この世界で生きていくためには強さは、絶対的に必要だ。

 そのためには一日でも早く魔物を討伐し、一匹でも多くの魔物を討伐する必要がある。

 1ヶ月もあれば、そのことを理解するには十分な時間だ」



ハァ~っとため息を吐いてから、愚痴るようにソレイユ王女は言葉を続ける。




「……だというのにも関わらず与えられた勇者としての特権放棄しているのは、

 私には理解できないな。

 我が国では認められた人間しかダンジョンに入れない。

 それはそうだろう。

 私たちが魔物を殺して強くなるのと同様に、魔物たちだって私たちを殺すことで強くなる」



そこまで言ったところで一拍を置いて、手元にある紅茶のカップを手に取り、啜る。


そしてカップをテーブルに置くと傍にいた付き人である同級生が、

新しいカップに変えて、新しい紅茶を注ぐ。


それを確認してから、また話を再開するソレイユ王女。




「だからこそ制限されるのだ。

 私だって決められたタイミングでしかダンジョンに入ることは許されないのだぞ?

 それも騎士たちによって、十分な護衛をつけられることが前提でな……

 強くなるために有効だと分かっていても王女という立場であっても許されない……」



やれやれといった感じで首を振り、すぐにこちらにまた顔を向けてきて

ソレイユは話を続けていく。




「その点、貴様は既にこの1ヶ月で毎晩毎晩潜っているではないか。

 いい心掛けだ、貴様の爪の垢を煎じて飲ませてやりたいぞ、他の勇者たちにな……

 タダ飯ぐらいの何の役にも立たない勇者たちにな。

 貴様たちにどれほどの金がかかているのか、分からないのか?

 無い知恵を絞って考えろといいたいな」



そこまで言ってニッと笑い、紅茶を啜るソレイユ。


まあ他の勇者たちの件は俺が気にする必要もないけど……


今の話から察するに俺の行動は筒抜けだと……


そんな俺の考えを読んでか、ソレイユ王女はカップをテーブルに戻してからこちらを向いて、

またニヤリと笑いながら俺の考えを見透かしたように、




「もちろん把握しているぞ。ギルドに随分と貢献しているようだな。

 毎日のように小型の魔物の魔石を納めているのだからな。

 普通の冒険者達はダンジョンに入るのは、数日に一度といった所だからな。

 随分とギルドの中では貴様は高評価されているぞ。

 さすがは異世界からの勇者様といったところだ」



「……それは良かったよ、ちょっとでも貢献できているのならね。

 これでタダ飯ぐらいって言われなくて済むよ」



完全に俺の動向は把握していると言っているようだな……


ソレイユの方も俺が察したことに満足したようで、説明の続きをしてくれる。




「それで話を戻すが、魔法を授かる方法の残り2つだが、

 1つは魔法が刻まれた武器や防具を使うことだ。

 まあ、正確に言えば魔法を授かると言うこととは少し異なるが、魔法は使える。

 知っているか?」



ソレイユの質問に俺は頷いてから、質問に答える。




「まあね。

 冒険者の中でも何人かは、装備しているもので魔法を使うってことを聞いたことがある。

 ギルドでもトップクラスの連中は、どいつもこいつも魔法のアイテムを持っているのが

 一般的なのだろう?

 それに王国の騎士団や魔導師団のトップクラスも持っているって聞いているけど?」



俺の回答に満足したのか笑みを浮かべて、




「フフフ、その通りだ。我が王国の騎士団の団長は力が2倍になる杖を持っているし、

 魔導師トップは魔法の威力が倍になる剣を持っているぞ」



ソレイユの言葉を聞いて頭にクエスチョンが湧いてくる。

その湧いてきたクエスチョンのせいで思わずソレイユ王女に尋ねてしまうのだ。




「……それって逆ではないの? 何で魔導師が剣で、騎士が杖を持つことになるのさ?」



その俺の質問を聞いて、クククっと笑いながらソレイユは説明をしてくれる。




「ククク……ふざけているだろう?

 魔法のアイテムはどれもダンジョン産だが、ほとんどが装備することができなかったり、

 装備が出来たとしても自分の本質とは逆のアイテムであったりする装備できる者を

 選ぶふざけた品物だ。

 まあ、中には剣士が持つことができる剣もあったりするが……

 そういったモノはレア中のレアでしかないのだよ。

 しかもだ、そんなレア中のレアなものであった場合には、

 装備出来る者がふざているのがこのアイテムのクソみたいなところだ。

 知っているかもしれないが、この王都には最強の冒険者で“雷帝”と呼ばれる男がいるのだ」



「一応、知ってはいるけど……」



何とも言えない表情になってしまう。

たしかにソレイユの言うとおりで王国最強の冒険者で、

二つ名で“雷帝”と呼ばれている奴がいるが……


なかなか、人間性に難がある人物だと聞いている。


ギルドに併設している酒場で飲んで暴れて騒ぐのは日常茶飯事で、

喧嘩はもちろん略奪、暴行等の犯罪行為にも手を染めていると噂されている人物だ。


いつも読んでいただきありがとうございます!

是非ともブックマークおよび評価をお願いします!

そのワンポチが……明日のやる気に!!

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