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王女の犬  作者: Taさん
第一章 魔導書を手に入れろ!
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第3話目 ソレイユ王女の本性3

いつも読んでいただきありがとうございます!

今日も宜しくお願いしますねー!!

そして俺は外れ勇者というレッテルを貼られることになったのだが……



その後の失望した目で見て来た国王たちの視線を思い出しながら

ふと気になりソレイユ王女の方へと顔を上げて、




「……っていうか、そんな俺にどうして声を掛けたのだよ?

 声をかけるなら爆発の魔法を授かった勇者のほうだろうに?

 救世主の再来とか言われているのだしさ。

 それにほかにも俺よりも魔力量が優れた奴もいれば、

 戦力になりそうな魔法を持っていた奴だっていただろう?

 そっちが声をかけるのなら優先だろう、どう考えてもさ?」



そんな俺の言葉を聞いたソレイユは表情を変え事もなく、




「まあ、現状ではそうだろうな。

 だから、私が貴様らの案内役などを買って出ているではないか。

 少しでも接点を貴様たちと作るためにな。

 こう見えてなかなか忙しいのだぞ?

 一応王女の身分を持つ身だ。公務が当然ある。

 そんな中で時間を割いて貴様たち異世界からの勇者たちに時間を割いているのだから、

 光栄に思ってもらいたいものだな」



「……それは俺達に余計な虫が付くのを防ぐためだろう?」



そんな俺の発言にニヤリと笑ったかと思ったら、喉を鳴らし笑い、




「クククッ、それもある……

 よく理解しているじゃないか、貴様のそういう点を私は評価しているのだ!!」



ウンウンといった仕草をして、嬉しそうに笑うソレイユに対して俺は、

これはある程度の事がバレているのだろうなと思い、

少し身構えながらソレイユと話を続ける。




「……そりゃどうも」



そんな俺の返事を聞いたソレイユ王女はニヤリと悪い笑みを浮かべてから、




「それと……当然貴様の“行動力”という点にも私は高い評価を付けているぞ」



「……何のこと?」



とぼけてみせるが、俺にそんなことを言ってきている時点で把握しているのだろうな……


これは確実に俺のことを調べていると理解するには十分だ。


そんな俺の返答など気にした様子もなくソレイユ王女はさらに悪い笑みを浮かべてから、




「勇者に与えられた特権の一つであるダンジョンへ入ることだ。

 すでに貴様ら勇者たちが召喚されて1ヶ月が経つが……

 ダンジョンに挑んでいるのは貴様だけだ。

 ほかの勇者どもは、教育ということで誰もダンジョンに入ることなく、

 我が王国の歴史や文化、それと勇者として召喚されたのだからということで

 剣術などを学んでいるだけだ」



やっぱり把握していたのか……


まあ、そうだろうな、その件できっと俺に何かを言いたくて?

それとも頼みたくて、こんな会合を開いたってところか……


想定内だけど、さてどうしたものか……


そんな風に俺が考えていることなど表に出すことなく、

ソレイユ王女の言葉に返事をする。




「……まあ、俺の場合は魔力量を増やすためってことがあるからね。

 十分魔力量がある奴や魔法が使えない奴が、

 急いでダンジョンに潜らなくていいだろう?

 元々剣や槍なんかの武器とは無縁の生活を送ってきた学生達だぜ?

 それが急に武器を使え!と言われても使いかたすら分からないのが普通だろう。

 だから、奴らの考えていることも理解は出来るよ」



そんな俺の意見は、まったくと言って興味がないというか、

賛同するに値しないっといった感じで、




「武器の使い方を習えば強くなると?

 そんなことよりも強くなるためには実践を経験する方が、何倍もましだろうに。

 そのために勇者たちには、特権としてダンジョンに入る権利を与えられているのというのに、

 一カ月経っても入らないとはな……平和ボケが過ぎるのではないか?」



理解できないとぼやきながら一つため息をついてから、さらに嘆く様に言葉を再開する。




「自分達で強くなろうとする意志が全く持ってみられないぞ、他の勇者たちは……。

 最初に勇者たちに伝えた通りで、強くなるためには魔力量を増やさねばならない」



キッパリと断言するソレイユ王女。そしてまた深い溜息をつきながら、




「魔力量を上げるにはやることは一つだ。魔物を倒すことだ」



そこまで言ったところで、ため息をまたついてから、




「魔物を倒せば魔物の持つ魔力のほんの一部だが吸収できる。

 そして吸収した魔力を自分の身体に宿すことで、身体が自然と宿した魔力量を覚えて、

 成長し、自分のキャパを上げていき、空になった時にはゆっくりとだが、

 そのキャパ分まで回復することが出来るようになる。

 そして一番の大きな効果は魔力によって身体が強くなっていくことだ」



捲し立てるように、それも俺に言っているというか、

今ここにはいない他の勇者たちに向かって言っているようで

少し怒りが言葉ににじみ出てきている。


ただ、その程度の愚痴をこぼしたところで、ソレイユ王女の苛立ちは収まらないようで、

更にとげとげしい口調でここにはいない勇者たちに伝えるように喋るソレイユ王女。

いつも読んでいただきありがとうございます!

是非ともブックマークおよび評価をお願いします!

そのワンポチが……明日のやる気に!!

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