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王女の犬  作者: Taさん
第一章 魔導書を手に入れろ!
21/119

第21話目 同級生エトワール5

いつも読んでいただきありがとうございます!

今日も宜しくお願いしますねー!!

「今日もありがとうございました。

 今日はこれからどこに行かれるのですか?」



「今日は図書館に行って調べ物をしにいくつもりだよ」



「あ、それなら私も行って調べ物を……」



と言いかけたところで、後ろの教会から司祭様がヒョッコリと顔を出してきて、




「あ、おかえりエトワール、ちょうどいいところだったわ。

 ご飯の準備を手伝っていただけないかしら?

 ちょっと今日は皆が出払っていて人手が足りないのよぉ~!

 この時間になってもまだ仕込みの段階にまでしか到達してなくねぇ~、

 このままだと夕飯の時間が遅れてしまいそうなのよ!」



「あ、え、えっと……」



今、ちょうど一緒に図書館に行くといった矢先であったため

アマクサ様と司祭様を交互に見て、どうしようかと悩んでしまう。


ど、どうしたらいいのかしら……


そんな私に対してアマクサ様が、助け船を出してくれた!




「仕事の方が大事だろう。頑張って、また明日な」



そう言っていつもは笑顔なんて見せないアマクサ様が笑顔で、

更には手を振ってくれるのである!!




「あ、はい! また明日学園で!!」



思わず手を振り返すと、私が手を振り返したことに対して

ニッコリとほほ笑んでからアマクサ様は去って行ったのである。


それを見送ってから教会に行こうとしたところで司祭様から、




「ふふふ、エトワールにも春がきたのですかねぇ~。

 ああ、うらやましいわぁ~! 私にも春が来ないかしらねぇ~」



「え!? いや!? そんなのではありませんよ!!

 アマクサ様とは、ただのクラスメイトですから!!

 本当ですからね!! 本当にただのクラスメイトですからね!!」



いたずらな目で見てくる司祭様に事実を必死に伝えるのだが、

そんな私の必死さが面白いようでますます笑いながら、




「ふふふ、そうやって慌てて!

 いやぁ~、いいわねぇ~!! 本当に学園生活で青春を謳歌しているみたいで!」



「いえ、だから司祭様!! 違いますよ!!

 司祭様がおっしゃているような関係ではありませんからね!

 私とアマクサ様は、ただのクラスメイトですからね!

 それ以上でもそれ以下でもありませんからね!」



そんな私の言葉なんて届いていないようで、

楽しそうに私の言葉を聞きながら、




「では、いつか話してくださいね。

 今日のところは、お邪魔をして申し訳ないですが、

 お手伝いをよろしくお願いしますね。

 もっとお話を聞きたいのですが、如何せん時間がないものですから。

 さあ、エトワール。服を着替えて、手を洗ってきてください」



「は、はい……」



顔の火照りを感じながら、司祭様の後ろをついて教会の中へと入っていくのである。


それから数日後……




「ほら!! いるわよ!! 司祭様が仰ってた相手とエトワールが!!」



「え? え? どこ? どこにいるの?

 ちょっと見えないわよ!! ちょっとそこをどいてよ!!」



「イケメン? かわいい系? 爽やか系? 濃い系?

 どんな男の子がエトワールの好みなのよ!!

 いつもいつもはぐらかせていたのに!!

 そんな子に限ってすぐに男を作るのよねぇ~!!」



そんな声が教会の窓という窓から聞こえてくるのである……


もう隠す気もないというくらいに……


そんな状況にアマクサ様は苦笑しながら、




「……とりあえずエトワールは、みんなに人気があるのだね。

 さすがは俺と違うってところかな」



そんなアマクサ様からの指摘にこめかみに思わず手を当てながら、




「……人気というか……興味本位というか……野次馬根性というか……

 決して私個人に向けられた人気ではないと思うんですよね……」



もう!! 皆さん!! ちょっと面白そうだからって!! 


せめて声を聞こえない程度に抑えるとか、

姿をしっかりとか隠すとかしてくれませんかね!!


思わず教会の窓の方を睨むと、ササッと一斉に隠れる修道女達と孤児院の仲間達。


ただそれも束の間で、野次馬根性丸出しのためすぐにまたひそひそと声を上げると同時に、

身体はほとんど見えないが、顔の一部だけが出て、こちらをみんなが覗き込むのであった。




「じゃあ、これ以上の視線には耐えられないので」



苦笑しながら私にお別れの挨拶をしてくれるアマクサ様に、




「申し訳……ございません……」



身内の恥ずかしい行動に耳まで真っ赤にしてしまうのだ。

と、そこで立ち去ろうとしたアマクサ様に慌てて、




「今日はどちらに行かれるのですか?

 こんなことになっているためすっかり失念しておりましたが、

 どこに行かれるのかだけは確認をさせていだかないといけないので!!」



「あ、今日は訓練用に使っている剣が、

 少し欠けてしまったから研ぎに行くつもりだよ。

 エトワールも見ただろう?」



そう言われて今日の授業の1つにあった剣の訓練の際、

アマクサ様が誤って壁に剣を当てたのを思い出したのだ。


いつも人をおちょくってくるアマクサ様であるが、

どうやら他の勇者様たちと一緒で、剣や武術が苦手なようである。


そんなアマクサ様の授業中のことを思い出して思わず笑ってしまうのだが、

それを見逃すわけがない野次馬たちが、一斉に声を上げてくるのである!




「うわぁ~!! エトワールが幸せそうに笑っているわよ!!

 うらやましぃ~~~! あんな幸せそうな笑いするなんて!!」



「あの裏切り者ぉ~!

 私たちだって春が訪れていないというのにぃぃいいい!!」



「きぃ~!! 羨ましくなんてないわよ!!

 すぐに私たちにも春が来て、逆にエトワールが僻んでくることになるわよ!

 絶対にエトワールの思い人よりもカッコよくて、お金持ちな人を捕まえてみせるんだから!!」



そんな声が聞こえてきたため、すぐに笑うのをやめてまた窓を睨むのである!


いつも読んでいただきありがとうございます!

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