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44話 追撃戦⑤
街まで戻り酒場、いつもと変わらぬ風景、のはず。
なのにそれとなく感じる居心地の悪さ。
原因は分かってる。
分かってしまったんだ、理想までの距離感を。
別に甘く見ていたつもりはなかった。
けど、想像してたよりも世界が遠いのもまた事実。
…いや、これまでがペース良すぎて、つまづき遅く感じるだけなんだ。本来これくらいのものなんだ。
大きな問題だった魔力濃度の方は、特に異変無く動けるようにはなったんだ。事は順調に進んでいるんだ。
…きっと。
このまま続けていけば、良くなっていくはずだ。
だけど、例えばエンくらい余裕が持てるようになるまで、どれくらいかかる?
今はまだ保ててはいる。けど今後危険に遭遇する事も増えるだろう。
この2日は運よく邪魔が入らなかっただけで、乱入など含め不足の自体を考えれば、とりあえず倒せる、では全然足りない。
特に、群れの内の1匹くらいは、余裕を持って対処できるくらいにはならないと厳しいだろう。
となると、そこまで至れるまでには、はたしてどれほどの……。
…深く考えすぎるのも悪いな。多分疲れてるだけだ。
いつも通り食っていつも通り休んで、明日にはいつも通りならいいな。




