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182話 また今度①

 気が付いた時には、どこかの部屋だった。

 内装からして大砦だろう。ベッドが並んでいる大部屋、医務室だろうか。

 窓の外は真っ暗。部屋の中で自分の場所だけ照明が付いてる。


「セイルさん!」

 まだ意識がぼんやりしていたところに、ラディがいきなり抱き着いてくる。

「また心配させて…!」

「わかったわかった大丈夫だから一度おちついて!」



「本当に大丈夫なんですか?」

「だから大丈夫だってば。」

 幸いにも、レミレニアの時ほどの大ごとではない。それでも火薬の熱の影響か、全身ひりひりはするが。

「あいつらは…ヒュージ・フラベラは無事通り過ぎたのか?」

「はい、セイルさんの活躍でどうにか。一緒にもどる時に大変そうでしたが、うまくいきました。」

 あんな無茶をして戦果無しなんて事になってたら……。そんな心配はあったが、とりあえず一安心。


「それで、ニッグさんは?」

「先に早めに休む、と言ってました。

 中庭が何やらにぎやかでしたが、『気が乗らない』だそうです。」

「…そっか。また、かぁ……。」

 今の状況、どうしてもレミレニアでの事が被る。

「何がです?」

「レミレニアでも、ディエルの事を解決したあの日の夜、宴があったんじゃないかな。」

「あの日は確か…なにやら酒場が賑やかでした。

 …『うたげ』というものに、参加したかったのです?」

 やっぱり、か。それに、ラディがそこに参入していなかった事も。

「いや、まぁ、僕がってだけならまだいいんだけどね。

 だけどラディも付き合せちゃったかなって。今回に関しては、ニッグさんも。悪いな。」

「いえ、ラディはセイルさんが無事ならそれで別に……。」

 できれば一度どういうものかを見て知って欲しかったが、終わってしまったものは仕方ない。次の機会こそ、次があれば。


「…そういえば、お前は寝るって事はあるのか?」

「その感覚が分からないので多分寝ないのだと思います。休んで魔力節約する事はありますが。」

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