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157話 拠点制圧④
反応の気配の場所は現地の近くだ。すぐ対応できる距離でよかった。
けど流石に人が多すぎる。急いで片付けねば。
そこは制圧作戦の現地が見えるほど近い場所。
流石に人が多い、既に事になりかけている。
元凶を中心に退避してる人たち…いや、一人転んで逃げ遅れている。
あれは…昨日追いかけてた猫人か?
いや、誰だっていい。自分がやるべき事をやるだけだ。
騒ぎの中心にいる鈍色仮面の一人、あいつを早急にこの場から排さなきゃ。
そいつと逃げ遅れた子の間に割り込むように飛び降り、並行して装具の機能のひとつを起動する。
まずは長剣型の青紋刃で一撃。防がれるが、想定済み。
そこへ用意していた次の手。装具、簡易捕縛網を投げかける。
魔力で編まれた網だ、振り払われるが相手の腕に絡みつく。
そのまま繋ぐ縄を伸ばしつつ上へ行き、引き上げる。
縄を今度は短縮、重さが一気にぐっと来る。相手も抵抗するが、すぐにはほどけないものと諦めたのか、むしろあちらから登ってくる。