155話 拠点制圧②
最初に感じたのは、存在感の圧だった。
淀みなく堂々と現れ、向けられるカメラすら意に介さず。
2人目・3人目と停車し並び、此度の戦力総勢6人。
仮にも共闘相手という立場であるにも関わらず、こちらまで見惚れてしまっていた。
そしてその先頭、リーダーのニメージュさんが前へ出、ヘルメットを外す。
「よぉ、久し振りだな。元気してたか?」
下方の2人に向けたニメージュさんの言葉に、ミレースさんが返答する。
「…仕事中だぞ。私語を慎め。」
「まったく、真面目すぎるのは相変わらずみたいだな!
…とはいえ、確かに皆を待たせるのもよろしくはないな。」
誌面では写真がかすれ、よく見た事が無かったニメージュさんの姿、そして声。
…似ている。ミレースさんと。
今は察するしかない、が、察すると言うにはあまりに情報が明確すぎる。
「お前ら! さくっと始めんぞ!」
ニメージュが先に飛び降り、隊に手招きの合図。
それにダーティ・ホイールの面々が従い、下で陣を組む。
ニメージュさんが術で武器を作り出す。
黄色い光の線で抽象的に模られた大砲を、脇に構える。
「さぁ、開演といこうか!」