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116話 幕間:技と名前

「突撃する時に技名を叫んでたのも、『パフォーマンス性』の一環なので?」

 一息ついた所で、質問を投げかける。

「それもあるが、他に理由は大きく分けて2つあるな。」

「2つ、ですか。」

「1つ目は、相手の注意を引き付ける為だ。

 群集へのアピールはその副次的な効果だ。」

「けどそれって、不意打ちチャンス捨てるんじゃ?」

「まぁな。だがさっきも言ったが、目的は抹殺じゃなくて制圧だ。

 相手からすれば、俺ら英傑が来てると分かったら、そっちを警戒せざるを得ない。

 それ以上市民に対して手を出す余裕をなくす、ある種の制圧手段みたいなものだな。」


「もう1つは集中ルーティンとしてだ。

 そもそも『技』という考え方から関わってくるな。」

「『技』…というと?」

「お前の場合、相手の動きを見て一手一手考えながら行動してるだろ。それで常に最適に動けるなら理想的だが、実際には問題も発生する。

 まずは常に最適を取るのは難しい。解答を見つけるのも一筋縄ではいかんし、迷えばその遅れが致命的にもなりうる。

 次にスタミナ的な問題だな。昼休憩を挟んで4時間を2セット、そんだけの集中を維持するには流石に無理がある。」

「なるほど、冒険者の時はそこまで考えた事も……。」

「だから予め動きのパターンを決めておくんだ。相手の行動の誘導と反撃をセットにしたりしてな。

 その流れに掛け声を合わせる事でリズムを整えたり、力を込めやすくする役割もある。」

「…そんなに変わるものなのか?」

「案外変わるもんだぞ。今度試してみるといい。

 それに、武の技は手順が短いからまだいいが、魔術の大技となると長く複雑な準備が要るからな。『詠唱』という形で扱い、その効果は絶大だ。」


「さて、次はラディの番だ。戻るついでで呼んできてくれ。」

 8時間走り回ってきた後なんだよな…この人の体力は一体…?

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