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アンダーワールド  作者: ドラゴラムを使いたいスライム だがMPが足りない
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やっぱりヒロインは大事だと思うんだ

ヒロインは大事ですよね〜まあ、多分もうそろそろ出てくると思います(∩´ω`∩)

・・・・・・ここはどこだ?

体が動かない、それに何も見えない。

暗いのだろうか?それとも俺の目が機能していないのだろうか?それすらも分からない。

そんな状態で俺は1人闇の中にいた


何だろう、ひたすらに嫌な感じがする。大きな指の様な何かが俺の体を這い回っているような不快感。

何か大きな、とても大きな何かに動かない体を好きに扱われてる様な感じが……。


ここに居るのはやばい。というよりこんな所には居たくないと言うのが俺の感想だ、だが俺の体は動いてくれない。


すると何処から出てきたのか煙の様な物が俺の体を包む。煙に包まれてしばらくすると気分が悪くなってきた、人は煙を3分以上吸い続けると一酸化炭素中毒で死ぬと聞いた気がするが俺はこのままで大丈夫なのだろうか……。


吐き気がする、頭が痛い。まるでインフルエンザにでもかかってる状態で無理矢理走らされているようだ、とても辛い……。体は少しも動いていないのにグワングワンと頭が高速で振り回されているような錯覚すら浮かんでくる、煙に包まれているだけなのに何故こんな感覚に陥るのだろう。そして何故俺はこんな目にあっているのだろう……。


《■からの■■の■■を確■、■■の■■よる■■■■■■始・・・・・・レ■■トの■■■■認。》


その声は俺の頭の中に鳴り響いた。

俺はその声をただ何も考えずに聞いていた……。





「知らない天井……。じゃない!そもそも天井が無い!」


俺は体を起こしてそう叫ぶ。

何だろう、とても虚しい


「ってか何で俺はここに戻ってきてるんだ?」


俺は今この世界に来た時に居たところ、即ち荒野に居た。


『解、マスターは盗賊に殺されスキル《死からの解放》の能力によってここに戻ってきました。』


なるほどな、死なないって言うのはかなりチートだな。でも何だこれ?何か引っかかる様な……。まあ、思い出せないなら大したことじゃないんだろう、大事な事ならそのうち思い出すだろうしな。

それに今はそれよりも気になることがある。


「アイ、死からの解放ってもしかして俺が死んだら過去に戻るのか?」


俺が気になっていたのは死からの解放の能力だ。何か時間が戻ってる気がするんだよなぁ、俺が転移してきた時の空は青く晴れ渡っていた、多分朝から昼の間だったのだろう。

だが俺が馬車を見つけた時は既に空に朱が差していた。

だから俺は過去に戻るんじゃないかという仮説にたどり着いた訳だ。

まあ、死んでから1日経ってるだけかもしれないが。


『解、《死からの解放》はこのスキル保持者が死亡した場合に発動し、対象が死亡した日の始まり、通常だと時刻0時に巻き戻します。マスターがこの時間に復活したのは転移して初日の始まりの時間がこの時間だからです。』


流石アイ、俺が疑問に思っている事何てお見通しって訳か、質問する前に答えられてしまった。


「あー、って事はもうしばらくすると馬車は盗賊に襲われる訳か……。のんびりしてる場合じゃなかった!?」


俺は職業カード拾い走りだそうとする、だがその場所が分からない事に気付きアイに問いかける


「アイ、馬車が盗賊に襲われていた場所って分かるか?分かったら案内を頼む。」


『解、ナビゲーションを開始します。』


「よし!待ってろよ俺のヒロイン!すぐ助けに行くからな!」


俺はアイの言葉に安心して今度こそ走り出した





俺は丸太を片手に今馬車が襲われる場所が良く見える丘の上に来ていた……。


そう、丸太だ。吸血鬼とも戦え、何故か何処にでも置いてある、かの有名な万能武器である丸太だ。

何故俺が丸太を持っているかと言うと俺が前回盗賊に殺された理由を考えた結果だ。そう俺には武器が無かった、だから負けたのだ。決して調子に乗っていたからではない。調子に乗っていたからではない。

重要な事なので2回いました。


そんなこんなで今回武器を用意した武器はこちら!丸太と野球ボール位の大きさの石を大量に!何とこの武器全部合わせて何とこれ……イチキュッパ!イチキュッパでございます!

♪♪〜てってれ〜♪♪商品の詳細が気になる方はジャ〇ネットカズマまで♪♪〜てってれ〜♪♪

何故か俺の頭の中にそんな妄想が流れてきた。ジャ〇ネットカズマって何だよ!意味わからん!って自分妄想にツッコミを入れながら考える。

まあ、簡素な武器だが無いよりは良いだろう丸太も石もそれを使う力さえあれば立派な凶器だからな。うん、そこまでは良いんだよ……。


「・・・・・・何であいつらもう戦ってるの?」


これで大体察して頂けると思うが、一応言っておこう。


何故かあいつら既に戦闘を開始してました。(´>ω∂`)てへぺろ


「いやいやいやいや、何であいつら戦ってんの?俺ほぼ一直線にダッシュで来たから前回より少なくとも1時間は早く着いたんだぜ?それと何でこんな所で戦ってんの?こんな場所で戦ってたらめっちゃ目立つよね?何なの?盗賊頭湧いてるの?そっか〜盗賊だもんね、なら仕方ないね。ってんなわけあるか!!」


俺は早くも現実逃避したくなってきた。


「んーでも良く見ると盗賊も護衛も傷らしい傷は無いしまだ始まったばっかとかか?まあ、何にせよこの人数差でこれから1時間も戦い続ける事が出来るんだからかなり強いのかな?」


ちなみに盗賊の数は10人で護衛らしき人達の数は4人だ、誰がどう見ても盗賊優勢だろう。


「まあ、こんな事考えてても仕方ないしそろそろやるか。」


俺は足下に散らばる石を適当に掴み弓を持っている盗賊の頭に狙いを付ける、そして


「よーし!イッテこいッ!」


思いっきり石を投げた。

俺の放った石が飛ぶ鳥を(物理的に)落とす勢いで盗賊の頭にぶつかった。

その瞬間盗賊頭にザクロの実がなった。


「うわっ思ってたよりグロい」


俺はそう言いつつ盗賊に向かって石を投擲していく盗賊はそれから逃れるように馬車の陰に隠れた。

そして何故か護衛らしき人達も隠れた


「はい?何であいつらまで……?まあ、いいやそれより今ので4人始末出来たな。初めてにしては上々だろ」


俺はそう呟いて自分が殺人に忌避感を抱いていない事を今更ながらに実感した。


「まあ、この世界で生きる為だしな」


俺はそう呟き丸太を持ち走り出す。

うわぁ…俺カッコ悪……。

そんな事を考えてるうちに俺の強化された脚力はどんどん馬車との距離を縮めていく。

ってか護衛!もっとポカーンとしてないでさっさと戦え!


「うわぁぁぁ!!化物が丸太持って走ってくる」


仲間がかなりスプラッターじみた死に方をしたからか盗賊の1人が錯乱状態に陥って喚きながら逃げて行った。


「おい!逃げんな新入り!…チッ!おいどうする!」


「どうするっつたってやるしかねえだろうがよ!行くぞお前ら!」


そう言いながら盗賊は俺に向かって走り出す……があいつらが持っている武器はサーベルらしき剣から無駄に柄の大きいの刀らしき剣やら多種多様だったが全部100cm位の長さだった。それに対して俺の丸太は3m弱、当然あいつらの剣が俺に届く筈がなく…しかも馬鹿なのか全員真っ直ぐ向かってきたので、文字通り横薙ぎに一掃してやった。

結構な勢いで振ったから骨折位はしてるんじゃないか?

この世界の人の身体構造が地球の人と同じって前提だけどな。

まあ、今は皆仲良くおねんねしてるから分からんけど


あー護衛さんポカーンってしたままだ、はぁこれで護衛が務まるのか?俺が雇う側だったら絶対クビにする。


「あのー縄とかあります?こいつら起きる前に縛っちゃいたいんで。」


「・・・・・・はっ!はい!すぐ持ってきます!」


護衛さんは少しばかりボーッとしてたが俺が言ったことが理解出来たのか馬車に積んである縄を取ってきた、…馬車の持ち主に聞かなくて良いのだろうか?

そんな事を考えながら盗賊達を縛っていると馬車の中いたらしい3人(多分親子かな?顔は似てないが)が俺の方に向かって歩いてきた。だが、俺の予想通り真ん中にいる少女がかなり可愛い!頑張ったかいがあったZE!

あと、服的に貴族じゃなさそうだな…商人かな?


「こっこの度は危ないところを助けて頂きありがとうございます。しゃ謝礼の事なのですがぁ!私達は先程賊に襲われたばかりで持ち合わせがなくぅ」


おいおい、声引きつってるぞおっさん。まあ、近くに頭がザクロに変わった盗賊の死体が落ちてるから仕方ないか。


「えーと、それなら今撃退しましたがそいつらが持ってるのでは?」


その俺の質問に今度は俺のヒロインちゃん(仮)が答える


「いえ、今貴方が撃退した盗賊は私達を追いかけてきた一部です。多分本隊の方は私達が置いてきた商品をアジトに持ち帰っているでしょう。」


凄いなこの子。盗賊の死体があるのに顔色一つ変えない。なんて言うんだろう?度胸?いや胆力か、それが凄い。流石俺のヒロインちゃん(仮)まあ、ヒロインちゃん(仮)の親はずっと青い顔してるが。


「それで謝礼の件に戻る訳ですが。ここの近くにガルズという街があるのですが。私達親子はそこで小さいながら商人として店を営んでおります。そこで提案なのですが、謝礼はそこの街でお支払いさせて頂いてもよろしいでしょうか?」


ヒロインちゃん(仮)がそう提案してくる。俺は好感度を上げるために謝礼は要らないと提案してみるが


「いえ、命を助けて頂いたのですし。そういう訳にはいきません何よりここで謝礼を支払わないと私達が商会から追い出されてしまいます。」


と一蹴されてしまった。そして


「それにもしかしたらまた盗賊に襲われるかもしれません。宿代は私達が払いますからどうか街まで着いてきてくれませんか?」


と上目遣いにお願いされてしまっては断れる筈も断る理由も無く。


「是非お任せください!」


俺は全力でそう答えた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 身体強化で肉体も頑丈になっているのに、あっさり切られるか?
2020/12/23 00:41 退会済み
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