でっ、でかい! 奴はまさに破壊王
子供はもっと素直に生きておりますが、ちょっと大人的な思考を加えておりますことご了承ください。
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「デデデッ、デデデッ、デデデデデデデデ」
擬音で書いても、なんのこっちゃらですが、
そうです、破壊王といえば、ゴジラですよね、子供心にもカッコいい、キングコングとやりあう姿はサイコーなシーンでしたが。
違いますよ、今回はゴジラではないですよ、それでは子供視点に移ります。
「ふ、ははははははぁ、みろ、まるでガシャポン達が、ごみのようだぁ」
右手にもって、まるで生きているかのように、繰り出されるバランサーつきの右足による一撃で、レゴ城の城壁は、脆くも崩れ去った。
絶対の自信をもって、城壁の先にある塔の上で、成り行きを眺めていた、
マラサイ将軍(オレンジ色)は、すぐさま、その目論見の甘さを後悔しながら、我が軍最高戦力の投入を指示した。
「チョロ獣、チョロ獣をだせ、火花で全て焼きつくしてくれるわぁ」
しかし、その圧倒的な体格差を遠めで確認した将軍は、そっと塔を抜け出し、秘密の抜け穴から、次の戦場へと、向かうのだった。
ちなみに、いつも足の一撃で、ブロックで作ったお城を破壊する役目は、圧倒的な重量感をもった、キングオブおもちゃ(自分でなんとか組み立てられる)、『ゴジュラス』の出番でした。
クリスマスという、奇跡の日に、いままでみたこともないような大きな箱がやってきて、サンタさんありがとう、そこから現れたのは、子供心にも、
「なっ、なんて巨大なんだ、これを操れるのか」
と思わしめた、最高傑作がゾイドです。そのなかでも、いきなり家にやってきたのが、ティラノサウルス型のゴジュラスです、ぶっちゃけ、冒頭でもでてきたゴジラですがね。
ゾイドの良さについては、もう語りつくされているかと思いますので、ここでは、省略しますが、なんといっても、稼動部が多いことと、一応、電池で自動で動く場合もあったり。
武装が、他の種類のゾイドと交換できたりと、そのカスタマイズ製と、恐竜やら猛獣やらをベースにした、攻撃的なフォルムに、もうぞっこん、しばらくの間、おこづかいやら、お年玉やらは、全て、大型ゾイドの実戦配備に消えていく、日々でした。
――レゴ城は形をかえて、今度はレゴ船に、海上をはしるレゴ船の船長は、
もちろん、チョロQ船長! ちゃんとゴムタイヤをはいていて、プルバック(後ろにひくと走る動作です)すると、かっとびます。
「航海は順調だな、ん、なんだあの島は、よしっ、上陸準備、念のためにチョロ獣もつれていくぞ」
船長の合図で、わらわら動きだした、船員達、久々の陸地発見に興奮気味だ(当初から隣に、島はありましたが)
「やけに絶壁が多い島だな、おいっ、その壁になっているところに、見える文字はなんて書いている」
比較的、波が落ち着いた場所を発見して、ブロックが崩壊しないように、慎重に船を寄せながら、船長の右手兼タイヤが指差す先を船員頭のマラサイがおそるおそる近寄って読み取る。
「凹ロ凹ロ? なんでしょうよく読めないです、遺跡かなにかでしょうか船長!」
大きな象徴的な四角で囲まれた紋章がいたるところの壁に刻まれている。この島は、まるで、いくつもの巨大な石版で、人工的に組み上げられたかのようだ。
「そういえば、ところどころ継ぎ目のようなものもみえるな、やけに赤い色をしているのは、この遺跡の住民の文化か、なにかか、おおっ壁画があるぞ」
つづいて上陸した船長がウイリーをしながら、島の奥へと走っていると、突然、そびえ立つ石壁を発見した。
石壁には、青い色をした、たぬきのような生き物がかかれており、なにやらプロペラのようなものがついた棒を、頭にのせている。
「むう、なんだこれは、すこしヤバイ気がするから、皆これには触れるな、原住民の崇める神なのかもしれん、触らぬ神に、祟りなしだな」
なかなかの分厚さがある石壁のまわりをぐるりとまわると、とくに他に変ったものもなく、これといった収穫は、見込めそうにないなと、思った瞬間――
地面と思っていたものがゴゴゴゴという音と共に動きだし、真ん中から分かれだした、
「なっ、総員退避、退避だ、早く船へ、船に、ダッシュだ」
ゼンマイのつづく限り、皆船へと走りだした、あわてているのか、チョロ獣達は走りながら、火花を吐き出し、自らの身体を焦がしていた。
その少し前にすでに船上へと戻っていた船員頭のマラサイが不思議な箱を、いくつか持ち込んでいたことはこの時点では誰も気づくことはなかったが――
しばらくつづくと思われた、地面の動きは、ある形ができることで、どうやら収まったらしい。
いまや島の形はまるで変ってしまい、両脇にちょっとした壁がつづく、くねくねと曲がりくねった、道のようなものが、つらなった、奇妙な形をしていた。
「ふぅ、なんとか無事に全員助かったな、しかしなんだったんだ、島の形が変ってしまったな――」
――キィィイイイイイイイイイイイイイイイン
突然甲高い音と共に、金属の焼ける匂いが漂いだした、それは島の奥から、くねくねとした壁を伝って、轟音をあげながら、船へと向かってくる。
「もう、だめだ、碇をあげろ、この島は危険すぎる、はやく離れるんだ」
船長の悲痛な叫び声が届いたのか、それよりも先に恐怖から船員達がひそかに準備を進めていたのが良かったのか、船はゆっくりと島から距離をとりだしていた、あの轟音はまだつづいており、収まる気配はまるでない、そろそろ島から本格的に離れると思った矢先にそれは起こった。
島の両脇につづく壁から、凶悪な音を響かせながら、巨大な物体が飛び出してきた。
それは、船長の車体のサイズを遥かに越えており、いくつもの棘を供えた赤く染まったタイヤをはき、キィイイイイイイイイイイという耳を塞ぎたくなるような、金きり音を響かせて、海上をすすむレゴ船の上をゆうゆうと飛び越えて、
少し離れた波間へと飛びこんでいった。
「で、でかいな、なんて凶暴な奴だ、あれがこの船にぶつかってきたらどうなっていたことか」
「冒険に危険はつきものだが、あんな凶暴なものがいる、島はもうこりごりだな、これといった成果も無かったが、仕方がないか、次はどこまでいってみるかな」
そう、船長が肩をすくめながら船員達に労いの声をかけようと見渡していると、ちょっと困った顔で、こちらに歩んでくる、マラサイ船員頭をみつけた。
「どうしたマラサイ、浮かない顔をして……その後ろにみえるやつが何か問題かな?」
どうきりだそうかと、困ってそうなマラサイに助け舟をだしながら、実際のところ、とても気になる箱をみつけて――島からもってきたのか? と率直にたずねてみた。
「すいやせん、船長、何かの宝がはいっているのかと、好奇心から船に運んでいたら、こんなことに……」
どうやって、空けるのか分からないようで、とりあえず、手前にもってきた箱をみせながら、説明するマラサイだが、船長の好奇心はもう全開でこの箱に釘付けだ。
「ふむ、表面に絵のようなものが描かれているな、石組み? 石造りの門のようなものが描いている、古代語か、ネクロス? 要塞? 何だ、どういう意味だ、3つくらい箱があるな、結構重いようだが何がはいっているんだ、面白そうだな」
これが一体なんであるか、中に何がはいっているか、船長の冒険はまだはじまったばかりだが箱が3つしかないなら、ジ・エンドだねきっと。
――本でつくるコース、ミニ四駆のコースはよくつくりましたよね、分厚い雑誌的な漫画的なあの本で、そしてよくコースアウトして、大変なことに。
個性的なオモチャ達を組み合わせての冒険活劇は、子供の頃の特権ですよね、あの頃から勝手にストーリーつけて楽しんでましたが、レゴのブロックは凄い活躍でした、どんな建造物もつくれちゃうので、溢れる想像力と、何でもありの冒険活劇に万歳という話でした。
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拙い文章ですが、読んでいただきありがとうございます。
ちょっとでも、ほのぼのしていただけれたならば幸いです。
感想とかいただけるとすごく喜びます。
あと、結構商品名とかでまくりです、すいません。
どれも凄く大好きな品です、おゆるしくださいませ。