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インフィニティ・ギア  作者: 雨乃時雨
第三部
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第69話 女王を冠する者

「くっ…!訓練が出来なかった弊害がここで出るか!」

「キシャァァァ!!」

「あぶねっ!?」


ワームの噛みつきを交わしつつ、胴体を切り刻むが、すぐに再生。

前の狼や鴉に比べてもこのワームは一回り大きい。しかも明確な弱点部位である心臓部分がどこにあるのかすら分からん。てかあるのか?

ワームって言うと集団で動いて、死骸やら何やらを貪る。人からしたら踏みつぶせるような大きさしかないが…流石にコイツを踏みつぶすのは無理だ!


「動きずれぇ…!」


そして…ここ最近は自壊に苦しみ訓練はできず、久々に動けるときは赫蝶でしか訓練していなかったせいでAGが動かしづらい。

高スペックの赫蝶に慣れすぎた弊害がここで受けるなんてな!


「ふん!」


噛みつこうとしたところをインパクトブーストして交わし、ワームの胴体に刀身を滑らせる。

緑色の液体が吹き出すが、再生。

だが幸いなのはコイツは飛べない。現状の攻撃方法は俺に噛みつくだけ。

ひたすら交わし続けて、適度に俺に敵視を向けさせながら増援を待つ、それだけでいい!


「劫火よ!」


篝火に炎を纏わせ、放つ。

劫火はワームを焼き尽くしていくが


「シャァァァ!!」

「無理やり来るか!」


焼かれながら俺に向かって噛みついてきた。

どんな執念してるんだよ!


「シャアッ!!」

「ごふっ!?」


急降下して交わしたが、今度はワームの胴体が俺に衝突する。

アイツ…わざと俺にぶつけたのか!?

急な衝撃を受けてシールドエネルギーが削られ、バランスが崩れる。何とかしてバランスをとるが


「キシャァァァ!!」


ワームの開いた口が目の前に広がった。


(マズイ、食われ)


『ーー私の生徒に…!』


『何をしてるんですか!!』


次の瞬間通信の怒声と共に目の前に広がったワームの口元が爆発し始めた。


「え?」

「九条君!!」

「うぉっ!?」


急に後ろに引っ張られ、ワームと距離を取らされる。


「ひ、柊木先生!?」

「大丈夫ですか九条君!」

「だ、大丈夫です」


どうやら俺を引っ張ったのは柊木先生のようだ。

本当に助かった…。


「ありがとうございます…」

「いえ、まだお礼をいうのは早いですよ?」

「…そうですね」


滅茶苦茶心強い増援が来たとはいえ、まだ根本が解決したわけじゃない。

ワームはまだ生きてる。


「九条君、私に付いてきてもらえますか?」

「え?」

「今から私以外の教師たちでこのワームに向かって一斉射撃をし始めます。私は…ワームにゼロ距離でこのショットガンとパイルバンカー、そして…」


柊木先生の乗るリバイバルの形状が変わっていく…?


「この『六重(セクステット・)炸裂砲(オーバー)』で!」

「お、おぉ…!」


肩についていたシールドが二つに割れたと思ったら、割れたシールドがバレルに変わり4つの主砲が姿を見せ、柊木先生の両手にロケットランチャーのようなものが握られた。

これがセクステット・オーバー…計6つのバレルからロケットランチャーが放たれる。

だからさっきワームの口元が爆破し続けたのか。

…いやぁ敵に回したくねぇ。

あまりにも無慈悲な火力の暴力すぎる。


「ただ動きながらセクステット・オーバーは打てないので基本はショットガンとパイルバンカーでダメージを与え続けます。そこで九条君には私に付いてきて一緒にダメージを与え続けてください」

「でも、それだと先生たちの一斉射撃に巻き込まれるんじゃ…」

「大丈夫です」

「!」

「これでも私たちは『教師』なので」


…これ以上に安心できる言葉があるだろうか。

いや、無い!!


「分かりました、柊木先生についていきます」

「ありがとうございます。では、九条君。行きましょうか」

「はい!」

「私を見て、学んでくださいね?」


柊木先生の言葉と共にインパクトブーストしながらついていく。

それと同時に先生方の一斉射撃が始まった。


「キシャァァァ!!?」


す、凄い!?

ワームを円形に囲んだ柊木先生以外の先生たちによる一斉射撃がワームの身体にダメージを与える。


「九条君!」

「はい!!」


柊木先生の動きを見てタイミングを見計らい、俺は劫火を放ち、柊木先生はショットガンの鉛玉の雨を降らせる。

これでもすごいのだが…一斉射撃が一発も俺と柊木先生に当たっていないのもすごい。

まるで俺たちの動きが分かっているかのような…そんな感じだ。


「シャアッ!」

「今です!!」


ワームの口を開きながら下に向かってきたと同時に左右に別れ、首辺りに向かってインパクトブースト!

篝火の切り上げと、パイルバンカーのアッパーがワームの首を捕える。


「九条君、一度距離を」

「わかりました!」


言われるがまま、柊木先生と共に一度距離を取る。


「…アレでもまだ生きてるんですね」


俺の攻撃以上のダメージを与えたが…まだワームは身体を治してまた動こうとしている。

どんな生命力を持ってるんだ…!


『春斗、いいですか』

「椿?」


すると椿が俺に声をかけてきた。


「どうした?」

『実はスキャンが使えない代わりに春斗の視界を覗き見て何か得られる情報は無いかと確認していました、そしたら…弱点かもしれない部分を発見しました』

「何!?何処だ!」

『口の中です』

「口の…中?」

『はい。先程の柊木先生のセクステット・オーバーの弾幕が口の中に着弾しましたよね』

「あぁ」

『先程の噛みつきの時に口の中が見えたのですが、明らかに再生できていませんでした。となると』

「アイツの弱点は、外殻の内部か!」


流石椿、俺も気が付けなかった所に気が付くとは!


「どうしました?」

「椿からの情報でアイツの明確な弱点についてなのですが…」


俺は聞きに来た柊木先生と先生方にもこの情報を共有した。


「なるほど、試してみる価値はありますが問題が…」

「問題ですか?」


確かにありな戦術なのだが柊木先生に問題があるみたいだ。


「はい、ワームの口が開いた瞬間と私のセクステット・オーバーの展開時間と射撃可能になるまでのタイムラグが終わり、口の中目掛けて射撃できるかどうか…」

「…」


要はアイツの口が開いた瞬間に射撃!が出来ないみたいだ。

現状、瞬間火力が出るのは俺ではなく柊木先生のセクステット・オーバーの一斉射撃。

となると柊木先生が狙われた方が口元が露出しやすいのだが…逃げつつ展開が厳しいとのこと。

…なら。


「俺が行きます」

「九条君?」

「多分、というか絶対に俺を狙ってくるので…俺が囮になります」

「待ってください!生徒を危険にさらすのは…」

「…ごめんなさい、待ちません!」

「く、九条君!?」


俺はワームに向かってインパクトブーストし、噛みつきを回避しつつ攻撃し、敵視をこちらに向ける。

ここで危険だとか危ないとか考えてられない!


『九条君!ワームを倒したらお説教ですからね!!』


柊木先生からのお説教が確定したと同時に先生たちの一斉射撃が開始したと同時に柊木先生はアリーナのゲート辺りで変形し、バレルを構えている。


『九条君、セクステット・オーバーのタイムラグは射撃可能時間を含めて8.77秒で、再装填に4秒かかります。射程距離かつ狙えると判断した瞬間、口元目掛けて放ちますので近づきすぎないように!』

「了解です!」


柊木先生からの指示を頭に叩き込んで、ワームの周りを動き回る。

先程の柊木先生についていったときと全く同じように動く、そうすれば先生たちも射撃しやすいだろう。


「シャアァァァッ!!」

(来た…!)


口を開きながら俺に飛びかかろうとしてきた。

すぐさまバックステップし、後退する。

残念だったな、俺の後ろには…。


『流石です、九条君!』


秒殺の女王(タイムキル・クイーン)様が居るんだ!

焔を避けて打たれたミサイルたちは口を開けたワームの口の中に着弾。


「ギシャアァァァァ!!!??」


緑色の液体をまき散らしながらワームは倒れこんだ。

それを確認したと同時に、先生たちの一斉射撃に合わせて俺も劫火を放ち、倒しにかかる。


『九条君!再装填完了です!もう一度行けますか?』

「分かりました!」


ワームが立ち上がったと同時にもう一度、同じように動く。

噛みつきを回避しつつ、口が開こうとした瞬間に方向転換し、口の方向を俺を挟んで柊木先生と向き合うように動き…。


『発射!』


再度着弾!

流石、柊木先生。百発百中とはまさにこの事よ!


『皆さん!九条君に続いて攻撃を仕掛けてください!』

「燃えろぉぉぉぉ!!」


再度刃に焔を宿し、劫火で焼き尽くす。

すると


「ギ…ギッ!!」

「はぁっ!?」


ワームの背中の部分にヒビが入り…そのヒビから六本の触手のようなものが生えた。

やがてその触手たちは形を形成していき、薄い皮膜のようなものを作り出し…。


ーーバコォン!!


地面を突き破って空へと飛び出した。


「と、飛べるのか!?」


あまりにも衝撃的な光景で呼吸すら忘れていたが、正気に戻り驚いてしまう。

急にワームが翼を持って空へ飛び出したんだぞ!?聞いたことねぇよ!!


『九条君!一旦引いてください!』

「オオォォォォォォォ!!」


口を広げながらワームが俺に向かって突っ込んで来る!?

左右に振りつつ、回避。


「空中に飛び出すだけでこんなにも脅威になるのか!」

「大丈夫でしたか!?」


いつの間にか柊木先生が俺の方に来た。


「大丈夫ですけど…流石にあれは」


空中を飛び、竜の様に漂うワームを見る。

もはやワームと言えるのかどうかすら怪しいが。


「来ます!」

「!」


空中で俺たちに狙いを定めてまたワームがつっこんでくる。


「九条君、一度アリーナから出ましょう!」

「わかりました!」


左右に展開しながら回避し、一度全員でアリーナから脱出。


「くっ!」


砂埃をかき分け、飛び出す。


「どこ行った…?」


付近を見回すとあのワームは日に照らされながら、空中を漂っている。ちょっと神秘的に見えるかもしれないが状況を知れば震えあがること間違いなしだろう。


『九条君、大丈夫ですか!?』

「大丈夫です。そちらは?」

『こちらも負傷者無しです』


よかった、左右に展開して先生たちの方が狙われたらどうしようとか思ったけど。

…さて、問題はアイツだよな。

どうやってあのワームを倒すかだ。再度口を目掛けて攻撃すればいいが…流石にアレは無理があるだろ。引き寄せたとしてもアイツは空中を漂うし、柊木先生諸共食われかねない。


「狙うなら翼か?」


飛んでいるのであれば翼を傷つければ地面に叩き落とせるかもしれない。

でも、その後は?地面に叩き落とした後どうする?

もし落ちた場所が学園の中心部なら?落ちた場所が遠く離れた住宅あるいは居住区だったら?


「…」


どうしよう…だが有効打は翼だ。叩き落とせば、何とかできるかもしれない。

まずはアイツを…!


「地面に引きずり下ろす!」

「オォォォォォ…!!」

誤字脱字、語彙力がほぼ皆無に等しいのでミス等がありましたらご報告お願いします


感想も待っていますので気軽にどうぞ!


超絶不定期更新ですがご了承ください…

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