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インフィニティ・ギア  作者: 雨乃時雨
第二部
31/122

第29話 生徒会長、それは最強たる所以である

波乱万丈な予感を感じ取った同日。

教室にて放課後のHR。今回は学園祭のクラスごとの出し物について話し合いをして決めると言う事だ。そして教室はワイワイと盛り上がっている。


「はぁ…」


んで俺はクラス代表兼学級委員長に近い存在なので皆の意見をまとめないといけないんだが…。


(『九条春斗のホストクラブ』『九条春斗とポッキーゲーム』『九条春斗の壁ドン』…などなどか)


「これらの意見が上がってるが…全て却下」


全ての意見をバッサリと切るとえーっ!とブーイングが飛んできた。


「当たり前だ、ていうか何で全部俺単品なんだよ!」

「いや!単品にすることで絶対に客受けはいいし!」

「私はこんなお店あったらうれしいよ?」

「クラスメイトを助けると思って!」


どう反応するのが正解なんだよ…それで教員に助けを求めるために目を向けようとするが。


「こ、こんなゲームは…いえ、でも今時の高校生達はこれくらい普通なんですか…?」


柊木先生は上がった案の文字を見ながらぶつくさと呟いていてどうしようもないみたいだ。

助けてくれる人が1人もいねぇ…!!


「というかね…学園祭はみんなで楽しむものだろ?何で俺だけなんだ?」


うっ…という声がそこら中から聞こえた。


「唯一の男子ってこともあるけど…単品にしたらみんなと協力してみたいな思い出も作れないぞ」

「ぐっ…」

「…誰か小突かれた?まあいいや、もっと普通な意見かつ皆で協力できる何かが良いと思うぞ」


「喫茶店はどうだ」


お、普通な案が聞こえたぞ。さて誰が言った?声の主の方へ目を向けると…アナスタシア?

え、マジ?何というか意外だ。俺を含めてクラス全員がぽかんとしている。

時々忘れそうになるがアナスタシアは元軍人。そんな人の口から喫茶店という名前が出るなんて。


「他のクラスと違ってこちらには春斗という最強の客受けが居るのだ。喫茶店の様に飲食店であれば経費の回収を行いつつ、先程の案に上がった春斗との遊びもメニューとして取り入れればより客を招き入れることも出来る。更に喫茶店ともなれば休憩所としても使う客もいるだろう」

「お、おぉ…?」


いつも通りに淡々とした口調で話しているが…何というかキャラに合ってない言葉やセリフばかりだったため、俺もクラスのみんなも理解に時間がかかった。

でも理解するとアナスタシアの意見にも納得できる。てか納得せざる負えない、俺単品の案がメニューに取り入れられそうなこと以外!


「他のみんなは?」

「僕は賛成かな」


そうして一番最初に賛成の声を上げたのはアナスタシアの相棒兼ルームメイトのレベッカ。


「でも喫茶店だけだと他にも居そうだし…メイド喫茶とかどうかな?」

「それ遠回しに俺にメイド服着てほしいってことか?」

「それはそれで気になるけど、春斗には執事服を来てもらうか厨房を担当すればいいんじゃないかな」


なるほど、気になるって言ったこと以外は全て良い。


「だ、そうだが皆どうだ?」

「九条君の執事服が見れる…?」

「何それ役得じゃん!」

「メイド服なら私縫うよ!?最悪借りてくることも」


爆発的に盛り上がり始めるクラスの女子一同。

流石にこんなに盛り上がった状態に水を挟むわけにはいかないので黙っておこう。


「…てか俺が執事なのは確定か、厨房でもいいのに」

「いや、そこは執事で居てあげなよ。皆結構期待してるよ?」

「うーん…」

「でも九条君の手料理も結構美味しいですよ?」

「え」


その俺の手料理の話をしたのは…何と柊木先生だった。


「柊木先生、春斗さんの料理を食べたことが?」

「はい、一昨日に職員室で」

「…へぇ?」

「だって先生方の目が死んでたし飯も食べてなかったし…」

「ふぅん?」


レベッカの視線…というかクラスの視線が俺にぶっ刺さる。


「まあ春斗の事だし…心配だからこその行動だよね」

「はい…」

「でも手料理かぁ~どんなものを作ったの?」

「柊木先生からカレーや豚カツみたいなガッツリとしたものが食べたいって聞いたし」

「もしや春斗さん、お料理はお得意で?」

「うーん…得意というわけではないけど趣味の1つかな。自分が食べたいものは自分で作れるようになればそんな悩みも消えるし、自分で作ったものが美味しかったら嬉しいだろ?」

「なるほど…」

「おい、春斗」

「うん?」


そんな料理談義をしているとアナスタシアが俺の服の裾をちょいちょいと引っ張る。


「お前の手料理を食べてみたい、出来れば味噌汁を」

「それは良いけど急だな、どうしてだ?」

「日本では気に入った相手に味噌汁を毎日作らせるそうだ」

「…そんなのあったか?」


なんて頭を悩ませていると一部の女子たちが『その手があったか』みたいな顔をしてこっちを見ている。


「?」


何だろう何か引っかかる。毎日味噌汁を?いや普通に飲んでも飽きたりはしないけど…。

あっ、待って分かった。プロポーズのことか、俺の為に毎日味噌汁を作ってくれ的なヤツ。


「アナスタシア、それはプロポーズの時に使うやつだ。今の俺に言う必要はないぞ」

「そうなのか?だがしかし…私はお前のことむぐっ」

「あ、アナスタシアさんストップですわ」


何かを言い切るタイミングでフレヤがアナスタシアの口を両手で押さえた。


「…でも現状配置とか決められないし、全員料理を作ってそこから厨房か接客に決める何てどうだ?」

「それいいね」


そんなわけで柊木先生を含めて全員で家庭科室に向かい、軽い手料理大会が幕を上げた。

一応手料理や自身の家庭力に自信がある人のみで料理作りが開始された。

今俺が作っているのはオムライス。メイド喫茶にはオムライスみたいな偏見がある、こう萌え萌えきゅん♡みたいなやつ。

はぁ…男の俺がやっても誰得なんだよ、さっさと作ろ。


(…普通のオムライスでいいよな)


いつも通りのオムライスを作っていく。よく婆さんの手伝いと独学で学んだ料理スキルを使い作る。市販のケチャップは使わずトマト缶、コンソメ、塩、胡椒、砂糖にバターで作った特製ケチャップだ。これをボウルに移して今度はチキンライスを作る。

みじん切りにした玉ねぎにさいの目に細かく切った鶏肉をオリーブオイルで熱したフライパンで軽く炒め、塩、胡椒、砕いたコンソメにケチャップを入れて全体に馴染ませる様に再度炒める。

香ばしい匂いが鼻に届いたときに白米を入れて、焦がさないように白米に馴染ませる。


(チキンライス完成っと)


最後にオムレツを作る。

油で熱したフライパンに溶いた卵を投入。箸でかき混ぜながらフライパンを動かし半熟状態を作る。半熟になったらフライパンの端に寄せ、形を整えて天地を返す。

卵の閉じ口を上に持ってきたら先程作ったチキンライスに乗せ、特製ケチャップを軽くかけて完成。

仮に卵を閉じない方法であればドレスドオムレツっていうのもあるぞ。ドレスのような見た目の奴だ。あれをマスターする為にどれだけスクランブルエッグが出来上がったことか…あ、きちんと全部俺が平らげたから安心しな。作ったあるいは作ってもらった飯を残すなんてとんでもない。


「よし、オムライス完成した…ぞ?」


皿に盛り付けたオムライスを持って振り向くと…みんなが俺のことを凝視していた。

てか俺じゃない、俺が作ったオムライスを凝視している。


「えっと、どうした?」

「…春斗ってもしかして想像以上に料理が得意なの?」

「得意じゃないぞレベッカ、ただの趣味だ。というか一品しか作ってなかったな、誰か食うか?」

「そういえば審査員居なかったね」

「もう先生で良いんじゃないか?」

「え、私ですか?」

「生徒同士の評価だと…何というか偏る可能性あるし、何より俺のオムライスを凝視している人が多すぎて怖い」

「僕も春斗の食べてみたいな~…」

「む、ずるいぞレベッカ」

「…こうなるので」


そんなわけで料理班が作った料理を先生が食べて評価することになった。

…こうみると色々あるな、ハンバーグ、オムライス、パンケーキに焼き魚など。色々ツッコミ所があるが今回は料理スキルの判断だからこの際何でもいいか。

先生が様々な料理を食べていき全ての料理を食べ終わるとものすっごい考え込んでいる。


「うーん…!」

「な、何か苦しんでいるようにも見えてきたぞ?」

「…ふむ」

「ってアナスタシア!?」


先生の影からスプーンを取り出して俺の作ったオムライスを頬ばる。

…うん、可愛いな。


「美味い」

「それは良かった」

「よし、春斗。私の為に毎日オムライスを作ってくれ!」

「…死ぬぞ」


ほんの少しびっくりしたがよくよく考えれば毎日オムライスを食べたらぶっ倒れそうだ。


「へぇ?はむ…んっ!?」


アナスタシアに続くようにレベッカも俺のオムライスを食べると目をカッと見開く。


「お、美味しい!」

「そこまで声を荒げるか!?」


レベッカの声に続いてみんなが俺のオムライスを頬張っていく。


「ほ、本当だ…ものすごく美味しい」

「これが料理系男子…」

「並みの女子よりも家庭的なんじゃ…?」


何て言葉が飛び交いながらも何故か知らないが…全員が何か強敵を見ているかの如く俺のことを見ていた。


「?」


何かやらかしたのだろうか?と考えるが心当たりがない。

そんなわけで投票制にした結果、俺が一番になったのは良いが執事を外すわけにはいかないので俺の手料理を食べることが出来るメニューを追加するってことで自体は終息した。


(手料理で春斗の胃袋を掴む…なんて思ってたけど。こ、この味を越えないといけないの!?)

(春斗さん、結構お料理が上手なんですね…本当の執事としてアレクサンダー家で雇うのも…いえ、春斗さんにはぜひ私の伴侶に…!)

(ふむ、やはり春斗の味噌汁を食べてみないとダメか)


彼女たちの心の声は十人十色、そんなことにも気づかず春斗は他の料理を食べていた。


「あ、これ美味いな」


ーーー


「メイド喫茶か…ありきたりだが悪くないな、九条も着るのか?」

「さ、流石に執事服を着ますよ」

「冗談だ、それとこれを」


今、俺はクラスの出し物が決まったので御影先生に報告しに来た。

その報告をすると御影先生から書類が渡された、これは?


「申請書だ、必要な機材や食材その他もろもろを書いて学園祭1週間前までに私に提出しろ。いいな?」

「了解です」


渡された書類を軽く見ると本当に事細かな題がある。食材や衣服、機材に予算や使用料とか…これは骨が折れそうだ。


「あぁ、それと九条。知っているとは思うが、IGD学園には各国の軍事関係者やAGの関連企業、研究者たちなどの多くの人が来場する。一般人は参加不可だが生徒1人につき三人まで招待状を渡せる。渡す相手は気をつけろよ」

「大丈夫ですよ、アイツらなら」

「アイツら?」

「はい、確か柊木先生と御影先生はお祭りきましたよね?」

「あぁ、中々悪くなかった。それが?」

「俺と一緒に和太鼓を叩いていた奴が居たじゃないですか」

「…なるほどな、あの三人か」

「はい、まぁ拒否権はありますし軽く聞いてみますが」

「そうか、招待する際も私に一応報告をな」

「分かりました、それでは失礼します」


軽くお辞儀をして職員室から出る。ドアが閉まったことを確認して少しため息をつく。

クラス代表だからこその報告とかあるけど流石に御影先生の前だと緊張するな、生徒思いのいい先生だということは自覚しているんだが…。


「ん”ー、報告終わったし」

「やぁ九条春斗君」

「!」


ぐーっと身体を伸ばして次に何をしようかと考えていると…曲がり角から待ってましたと言わんばかりのタイミングで1人の女子が姿を見せた。

その人は忘れもしない、生徒会長の桐ケ谷雪華さんだ。


「…」


俺は逃げようとした。一発目のエンカウントですらよく分からないことが起きたし、学園祭で勝手に景品にされたので何か嫌な予感がしたので雪華さんとは逆方向へ足を進めようとしたが。


「こらこら、女性を見た瞬間逃げようなんて感心しないね」

「ぐっ」


右腕を握られ、俺の脚はあと一歩出ずその場所で止まった。

いわゆる行くなという警告だろう。


「な、何か御用でしょうか?」

「どうしてそこまで警戒してるの?」

「それを俺に言わせますか…」


全ての貴方の行動が物語っているんですよと言いたいが、この不敵な笑みにそれを言っても何も変わらないだろうなぁ…。


「あぁ、あれかな。やっぱり最初の出会いだしこうインパクトが必要じゃない?」

「別の意味でインパクトは感じましたよ…」


そういい、とりあえず私室に向かおうと思い歩き出すが…その右斜め後ろ辺りを自然な流れのように雪華さんが付いてきている。

振り切るのは難しそうだ、走っても掴まれて終わりだし。


「えっと先輩?」

「雪華でいいよ、もしくはせっちゃんでも」

「先輩にあだ名はちょっと…いいや、それで何故付いてくるんです?」

「君に用があるの」

「はぁ…」

「とりあえずここで立ち話もアレだし生徒会室に向かいましょうか」


向かいましょうか何て言っているが、ほぼついてこいっていう圧?雰囲気?を感じる。

…何なんだろう、この人の雰囲気は。つかみ所が無いというか常に俺を手のひらで転がしていそうな感じは。

今度は逆で雪華さんの後ろをついていく。


「そういえば九条春斗君」


ふと雪華さんが口を開く。


「春斗でいいです、どうしました?」

「春斗君はこの学園の『生徒会長』という肩書はどのような事を示すと思う?」

「示す…ですか」


生徒会長の肩書が何を示す、か。中学の生徒会長は投票だったし、人気の証か?

でもIGD学園だしな、絶対に違う。


「わ、わかりません」

「それはね」


と雪華さんが説明しようとしたところで廊下の先の方からドタドタと足音が聞こえてくる。

走り込みかなと思い音の鳴る方へ目を向けると。

違う、走っている人の格好が運動着じゃない。あれは剣道着だ、しかも竹刀を片手に構えてこちらに向かってくる。


「覚悟ぉぉぉぉ!!」

「危ない!」


反射で二人の間に割って入り腕をクロスさせて竹刀を受け止める。


「な、何してるんですか!?」

「九条君どいて!そいつ倒せない!!」

「本当に何言ってんだアンタ!?」


状況が掴めないままその剣道着を来た襲撃者の目を見る。この目…本気だ。


「あら、ありがとう春斗君」

「え?」


音もなく剣道着の女子の背後に回り首後ろへ手刀。とんっ…と音が聞こえた瞬間、剣道着の女子は目の前でぶっ倒れた。


「え、えぇ…?」

「ごめんね春斗君、急な事で驚いたでしょ」

「まぁ…校内で剣道着の襲撃者は初めてみました」


いや、普通は見ないんだけどね?まずヤバいからね!?なんて驚いていると俺の後ろあたりにあった掃除ロッカーから今度は柔道着に身を包んだ女子生徒が雪華さんに襲いかかった。

しかし、雪華さんは掴みかかった両手を綺麗にいなし逆に背負い投げした。なんという早業、俺も「おぉ…」と声が出てしまう程だ。


「話がそれちゃったね、生徒会長という称号は『絶対なる最強』と言うこと。つまるところこの学園の中で最強の存在って事よ」

「最強…ですか」

「おや?納得いってない?」

「いえ、さっきの投げ技とか襲われているのに妙に落ち着いてるなって思って」


実際そうだ、雪華さんは2人に襲われているのにずっと淑女の様に綺麗に笑っていた。俺は襲われたら笑うなんて出来ないしね…。


「流石ね、あと私こと生徒会長を倒す事が出来たら倒した人が生徒会長っていうルールもあるわよ?」

「無茶苦茶過ぎません?」


なんだその独自のルール。流石IGD学園、普通の学校生活じゃ聞かない単語やルールばかりだ、ついていけねぇ。


「と、着いたわ。ここが生徒会室」


うん、生徒会室だな。本当に普通の。

正直IGD学園だから〜なんて心構えしたけどそこまでだったみたい。何回心構えすればいいんだよ俺は。


「戻ったわよ~」

「失礼します」


雪華さんの後ろについて行き、生徒会室に入室した。


「お、九条君」

「え、荒井先輩?」


なんと新聞部の荒井先輩が生徒会室に居た。


「知り合い?」

「いえ、前に歓迎会の時に荒井先輩が取材に来て…それで」

「なるほどね~」

「あれ、希更ちゃんは?」

「ポスターの張り替え、すっごいだるそうだったよ」


なんて当たり障りない会話を交わしている雪華さんと荒井先輩。


「2人はどのような関係で?」

「ただの幼なじみよ、さっき言った希更ちゃんもね」

「幼なじみで生徒会ですか」

「そうなの。ちなみに生徒会長は定員数になるまで生徒会メンバーを入れてもいいの。だから信頼出来る幼なじみにね」


と雪華さんが説明してくれた。なるほど、幼なじみで生徒会か。楽しそうだなと思う。


「はい、九条君」

「ありがとうございます…ってこれは?」

「紅茶ね」

「うっ…紅茶か」


荒井先輩は俺の目の前にいつ入れたのか分からない紅茶をカップに注いでいく。

新聞部として取材をしてきた時とは少し違い、一挙手一投足が様になっている。


「春斗君、もしかして苦手?」

「少しですね」

「なるほど…じゃあ今日が克服の日ね」


その発言に疑問を持つがついでもらった物なので飲むためにカップを持つと、花の匂いが漂う。いい匂いだ、落ち着く感じの。その匂いを軽く吸い込んで紅茶をゆっくりと飲む。


「お、美味しい…飲みやすくてスッキリしてますね」

「でしょ?まどちゃんの紅茶は世界一だから」


世界一と言われても納得出来る。それくらい美味しい。


「そういえば雪華さんは俺に用があるんじゃ」

「そうね、まずその用の話を言う前にまずは君を何故学園祭の景品にしたのか話そうかな」


元々の用も気になるけどそれはもっと気になる。


「春斗君は部活動とか入ったりしてないよね」

「そうですね、時間があれば基本的にAGの訓練してますし」

「うん、真面目なのはいい事なんだけどそれが良くなかったりするのよね」

「と言いますと?」

「各部活動から春斗君を入部させるような申請書がとてつもない量来てるのよ、しかもほぼ毎日。流石にここで無回答を貫いちゃうと春斗君の方へ被害が行きかねないから生徒会は君を何処かに入部させないといけない、だからこその」

「学園祭での投票の争奪戦って事ですか?」

「その通り」


理にはかなってるのか?いや、無許可だしいい迷惑だけど…俺に被害が行く前に行動したのは助かるなとは思ったけど。


「それで本題に移るんだけど、君のAGのコーチになってあげる」

「いや、間に合ってますよ?」


どうやら雪華さんの俺への用は俺のコーチになってあげる事だそうだ。

実際、コーチは間に合ってる。葵、フレヤ、レベッカにアナスタシアと結構いる。

これ以上コーチが増えたら何かもう色々ヤバいだろ(?)


「でも、君は彼女達の指導を受けてるけど弱いよね」

「…まぁ俺の吸収力がアレなだけですし」

「そうかもしれないけど彼女達にお願いして同じような事をしてたって何も変わらないわ、だからこそ私が」

「おい」


これでもないくらい滅茶苦茶低い声を出して雪華さんを睨む。


「え」

「言いたいことはそれだけか?」

「あ、あら?自分の弱さを自覚したの」

「そんなことずっとしてる、俺が言いたいのはその言い方的に俺の友人を馬鹿にしてるよな?」


確かにお願いはしてる。けど何も知らないこの人に同じ事をしてると言われるのは流石に怒る。あの4人も俺の為だけにトレーニングや技を教えてくれるのに。


「そ、そっちに怒るのね…」

「…」

「確かに勝手に彼女達のことを同じようなことをしてると言うのは悪かったわ。でも君は弱いままだよ」

「じゃあどうするんですか?」

「簡単よ、私と春斗君で戦うの。もし春斗君が勝ったらそれでおしまい、私が勝ったら君のコーチにそれでいい?」

「…分かりました、いいですよ」

「はぁ…データ通り怒らせるのは危険ね」

「何か言いました?」

「なんでもないわ。さ、アリーナに行きましょうか」


そんな訳でほんの少しピリピリした雰囲気のまま俺と雪華さんは2人でアリーナに向かうのだった。

誤字脱字、語彙力がほぼ皆無に等しいのでミス等がありましたらご報告お願いします


感想も待っていますので気軽にどうぞ!


超絶不定期更新ですがご了承ください…

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