第25話 ウェルカム・サマー
7月の半ば、俺の全身の傷は完全に治り、中間テストも終わり夏休みへと時間は動いていった。あと赤点はなかったぞ、学年順位は…まぁ半分よりは上。
それで今は授業中、AGの知識的な講義だ。
「ーーというわけだ」
「…」
無言でペンを走らせる。てかこの授業で初めて知ったんだけどAGには『拡張パーツ』的なものが付けられるって事。機体の性能や出力の変更とか小さな変化ではなく、授業中の例としてフレヤの機体の拡張パーツが上げられた。ビットの出力や発射速度、威力、拡散率を下げたり、発射するビットがソードビットに変わったりともう何でもアリだ。
俺の白鉄にも付くのだろうか?そう思っていた矢先。
プルルル~
「む?」
携帯の着信音が鳴り響く。しかもこれ方向的にさ、俺の右斜め下なんだよなぁ。
バックのチャックを開けると俺の携帯が着信音を鳴り響かせていた。
「誰のだ?」
「俺です…」
ビクビクしながら手を挙げる。
「九条か、珍しい。だが着信音を切らなかったのは頂けないな」
「すみません…」
「まぁいい初犯だしな、んで出ないのか?」
「出てもいいんですか!?」
「もう授業も終わる、これくらいなら見逃してやるさ」
「ありがとうございます」
携帯を取り出し、誰からの着信なのかを見ると…爺さんからの電話だ。
こんな時間に電話を掛けてくるの珍しいな。
「もしもし?」
『おぉ繋がった、久しいな春斗』
「…久しいっていってもまだ半年も経ってないけど」
俺の爺さんこと『歌方 實』。元気な俺の母さんの親だ。
爺さんの名前を聞いての通り母さんの元の苗字は『歌方』。
ってそんなことはどうでもいい、何故電話を?
「それでどうしたの?こんな時間に電話をかけてくるのも珍しいし」
『あぁ、それなんだが…こっちの夏祭りは知っているな?』
「当たり前だろ、それが?」
『いつもやっている和太鼓は覚えているか?』
「うん、でも今年は俺じゃないじゃん去年やったし」
『…それなんだが』
「?」
すっごい言いずらそうな爺さんの声が聞こえる。
『今年は急遽春斗にやってもらうことになった』
「…は?」
素っ頓狂な声が俺の口から出てくる。
「い、いや待ってくれ!何故俺に!?それに今年は金三津さんのはず…」
『いやぁ…金三津さんが練習中にギックリ腰になったっていえば分かるか』
「またかよ…!!」
この金三津さん、俺の近所に住んでいるすっごい元気な爺さんでうちの地区の町内会長。
こういう夏祭りや行事には結構積極的に参加したり、手伝ったりもするんだが…元気すぎるあまり負傷が後を絶たない。俺が中学一年の時も和太鼓が急遽俺と友達に変更なんてあったしね。
「てか何故今日!?時間なさすぎるぞ!」
『だから金三津さんは今日に腰を』
「今日かよ…!!」
『それで曲は去年と同じなんだが、頼めるか?』
「はぁ…了解、それとあの三人は?」
『まだ声をかけてない』
「なら俺から言っとく」
『すまんな、あとで知り合いの屋台の飯を分けてもらうからな』
「普通に買うよ…」
そういって電話を切り、ドカッと椅子に座り頭を抱えた。
「九条?」
「…はい」
「相手は?」
「俺の爺さんです、地区の夏祭りの行事の一つの和太鼓のメンバーに急遽俺を組み入れてほしいってことで」
「和太鼓か」
てかあの三人にも後で電話を掛けないとな。あー…マジか、今年も和太鼓は俺か。
何で俺がここまで嫌がるのか。その理由は簡単なんだが…この祭り、結構人来るし特に和太鼓はかなり多い。お年寄りも小さな子も、俺と歳が近い子も年齢層幅広い。
そんななか和太鼓を叩くんだぜ?緊張で心臓が爆発しそうになる、しかも失敗も分かりやすいし…でも去年と曲が同じならまだマシか。
「…ではチャイムが鳴ったので今日の授業は終了、この後も授業はあるが事前に言った通り6時間目は自習だ。騒いだりなんてするなよ」
そう言い残し御影先生は教室から退室し、俺は携帯のチャットグループにいる三人に電話を掛けようとした。
あれ…俺以外全員ボイチャしてる?
「もしもし?」
『ういー』
「んー。あれ、『たそ』と『はちおくん』は?」
『トイレ』
「てか授業は?」
『俺たち今日オンライン、夏休み前の教員たちの会議でね』
「ってことは家か、いや授業はどうしたよ」
『もうとっくに終わってる』
「…そうか」
今、話しているのは『浅利谷氏』。俺の中学の親友一号。
んで残りの二号と三号が『天風那由多』と『篠原蜂』。
ちなみにさっきのたそとはちおはあだ名だ。元々『なゆたそー』って呼んでたんだけど圧縮されて『たそ』になった。那由多要素何処だよとか言うなよ?俺はこれで定着したんだから。
それで『はちおくん』は俺の中学のクラスメイトに『蜂』が二人いたんだ。篠原蜂と女子でもう一人。それで男の方が『蜂男くん』で女の方が『蜂女ちゃん』的なあだ名がついた。なお、二人ともこのあだ名が結構気に入ったよう。
『てかどうした?はるちゃんが来るの珍しい』
「あぁ、それなんだけどね」
『戻った~』
『同じく』
『おかえり』
「待ってたぜ」
『あ、はるちゃん居るの?珍し』
「…もう珍しい談義はいいや。んで用なんだけどさ今年の和太鼓俺らになったから」
『『『は?』』』
案の定、疑問の声が聞こえてきた。
『いや何でよ、去年俺たちやったじゃん。何なら代わりで』
「金三津さんが腰やった」
『じゃあ俺らだな』
「き、切り替え早いな」
『なーんかそんな気がしてねぇ?』
「…まぁそんなわけだ、去年と同じ曲で俺らが今年もやるから」
『了解~』
『あ、はるちゃんはこのあとゲームは?』
「…俺はまだ授業だ、それと今日も多分できん」
『あいよー、んじゃ頑張って』
そして電話を切った。あとは来る日に備えて多少は曲に慣れとかないとな。
「ねぇ春斗」
「んお?」
後ろからレベッカに声を掛けられる。
「今の電話の相手は誰?」
「あぁ俺の中学の親友、さっき話した和太鼓の付き添いというか何というか」
「ふーん?それより春斗、どうして和太鼓を?」
「さっき御影先生に言った通り爺さんの住んでる地区の夏祭り、それの伝統行事でな」
「へぇ~、どういうものなの?」
「うーん…調べるのもアレだし俺の奴でもいいか?」
「う、うん!」
携帯を取り出してアルバムを立ち上げる。それで和太鼓と書かれたファイルを押して一つの動画を再生する。
「こんな感じ」
「中心にある大きな太鼓を叩いてるのが?」
「俺だな、あと和太鼓にも色々種類があって俺が叩いてるのは大太鼓」
「そういえば春斗を撮っているのは?」
「俺の後輩というか伝統行事の和太鼓をやる中学生、去年に一度見せてほしいって爺さんに頼まれてやったやつ」
説明している間、レベッカはこの動画に見入っていた。やはり日本文化を知ろうとしているのだろうか?
「春斗は今年も和太鼓をやるんだよね、いつやるの?」
「いつも通りなら7月31日、もう近いんだよ」
「…あ、あのさ」
「うん?」
「僕もそのお祭り行ってみたい」
祭りにか…でもいいかもなレベッカは他国から来た人だし、いい意味でも日本の祭りについて知れるいい機会かもしれない。
「いいんじゃないか?なら一緒に…」
「お待ちになって」
「む?」
するといつの間にか俺の真横にまで接近していたフレヤと背後に居たアナスタシア
…何か最近みんな気配を消すのが上手くない?
「私も気になりますの、日本のお祭りについて」
「私もだ、副隊長から聞いた話によると浴衣を着るとも聞いたぞ」
「フレヤもアナスタシアもか、なら皆で行くか?」
「は、はい!」
「うむ」
「…二人きりが良かったのに」
とそんなわけで祭りに行くメンツが増えた。後で葵も誘うか。
この後の自習の時間は今年叩く和太鼓の曲を再度聞き直して太鼓の感覚を思い出すところから始まった。
ーーー
それからしばらく時が経ち夏休みに入り、帰省し祭り本番の日になった。
「あっつくねぇ…!?」
「あぁ…マジであちぃ」
俺の爺さんの道場の中心でぐでーッと溶けている4人。
俺、谷氏、たそ、はちおくんが全員ぶっ倒れている。全員和太鼓用の衣装を着ていて、さっきまで軽くリハーサルをしていたのだがもう暑くて暑くてヤバい、ピクリとも動きたくない。
天気予報によると8月の最高気温が今来てるとか。
「水…」
「道場の外にあるよ…」
「それ水道、まぁいいや行ってくる」
ぐでぐでと溶けながらはちおが道場から出た瞬間、一瞬で帰ってきた。
「はや、もう飲んだの?」
「い、いやいやいや!おい、3人とも!外に美少女が4人居るぞ!!」
「えぇ…?」
はちおが言っていることが本当なのかの真意なんぞどうでもいいが凄い焦っているので一応確認するために汗だくのまま道場の外に出ると…。
「あ、春斗。お客さんよ」
お婆さんこと『歌方よね子』の隣に居た4人の浴衣姿の女子たち。
「み、みんな?早かったな」
「は、はい…えっと日本のお祭りは気になっていたので居てもたってもいられず」
「あ、あぁ…春斗の住むこちらの祭りも気になってな」
「そ、そうなんだよねぇ…」
「それが春斗の衣装か。いいな、これが和というものか」
若干汗ばんでいる3人プラス目を輝かせているアナスタシア。
やはり今日は暑かったから汗ばむのは無理もない。
にしても4人とも浴衣を着ている。とても似合っているし、綺麗だ。
「え、知り合い?」
「学園のクラスメイト」
「…お前こんな美女たちに囲まれてるのか?」
「言い方は悪いが、確かに美女ばかりだな。何なら先生も綺麗だぞ」
「くっ!俺も行きたい…!ワンチャンロリがいるかも」
「絶対ないから安心しろ」
◇◇◇
遡ること30分前。とある家の表札を見つめる人が1人。
その表札には『歌方』と書かれていて、インターホンを押すか押さないかの攻防戦を繰り広げていた。
「うぅ…ど、ドキドキする」
葛藤している少女の名前はレベッカ・ブルーノ。
祭りが行われている場所には行かず、一足先に春斗が居るはずの場所に来ていた。
このインターホンを押せば、この後祭りを二人っきりで回れる可能性も上がる。残りの3人にリードを取れるはずと思い勇気を出してここに来たのだが、あと一歩が踏み出せない。
(こ、このインターホンを押せば…!!)
そう思っていた。
しかし
「あら?」
「む?」
「?」
「えっ?」
何の因果か、この歌方家の家の前に出し抜くはずだった3人が来た。
いや、むしろ4人の思考回路は完全に一致していて先に会えば二人きりで祭りを楽しめると考えていたが…フレヤ、葵、アナスタシアが先に合流し、最後にレベッカと合流した。というわけだ。
「み、みんな…!?」
「はぁ…考えることは全員同じですのね」
「…まぁ、だろうな」
「うむ…」
金髪、黒髪、茶髪、銀髪と色鮮やかな髪色が歌方家の前に揃う。
4人そろえば文殊の知恵とも言うが…4人そろってもインターホンが押せない乙女たち。
するとそこへ
「あら?」
1人の婆さんが来た。
「私の家に何か御用ですか?」
「あ、あの…えっと」
「あ、春斗のお友達?」
「あ、はい…」
「ちょっと待ってね、今春斗は道場に居るから案内するから」
4人がいうより先に春斗のお婆さんが感じ取り4人を案内する、そして道場に行くと…和太鼓の衣装に身を包んだ彼の姿が。
(こ、これが春斗さんの衣装…な、何というか…その、汗ばんだ首元が少しセクシーですわ)
(お、おぉ…剣道着の春斗は見たことあるが…これもこれでかっこいいな)
(これが春斗の衣装かぁ…か、かっこいい…)
「これが春斗の衣装か。いいな、これが和というものか」
以下が今の春斗を見た時の感想であり、今に至る。
◇◇◇
「しかし、本当に早かったな」
立てかけてある時計を見ると、集合時間より30分早いぞ。
どうするか…こっちもそろそろ始まるし、でも待たせるにしても30分は結構長いしな。
「うーん…」
「はるちゃん」
悩んでいると谷氏が俺の右肩に手をおいて呼ぶ。
「先にいってな、演奏場所は分かるだろ」
「まぁ…」
「なら行ってこい!」
「うぉっ!?」
そうして4人の元へ突き飛ばされた。
「どうせこのままやっててもリハーサルは進まないし先に楽しんできな」
「遊んで来い!」
「迷うなよ?」
「三人とも…たそはそれを俺に言うか?」
そんなわけで三人の気遣いにより俺は一足先に祭り会場に行けることになった。
「婆さん、爺さんは?」
「もう会場に行ってるよ、楽しんできて」
「あいよ、じゃあ行くか」
俺を含め5人で一度道場から出て路上を歩き、会場まで向かう。
…半年も経ってないけど、この道懐かしいな。よく登校するときに使ってたしね。
「春斗」
「ん?」
「地元とこっちどちらの方が好きだ?」
「あー…」
葵とは幼馴染で俺の父さんと母さんが亡くなった後、引っ越したからな。そこが気になるのだろう。
「どっちも好きだな、流石に優劣は付けられないよ」
「…また地元に帰ってきてくれるか?」
「そうだな、てか夏休み期間中に帰るしね」
「そ、そうかそうか!」
と葵と話していると後ろから鋭い視線が。
「…ずるいですわ」
「…うんうん」
「…これが幼馴染補正か」
アナスタシアはそんな言葉、誰から教わったのかと疑問があるが…いま気にしてもどうしようもない。
「そういえば見て思ったが俺だけ浴衣じゃないな、何か浮いてない?」
「ううん、全然?むしろ春斗も似合ってる」
「そうか…ありがとう、俺からしたらみんな綺麗だし似合ってるよ」
「「「「!!」」」」
…4人がびくっとその場で止まったぞ?
「何で欲しかったセリフを直ぐいうのだアイツは…!」
「そうですわ!嬉しいですけど…心の準備が出来てませんし…!」
「うんうん!歓迎会の時も思ったけどたらしっぷりがすぎるよ!」
「ああいうタイプは中々治らないと副隊長から聞いたぞ」
そして4人で集まって小さな声で話し始めた。何を話しているんだろうか。
「どうしたみんな?」
「何でもありませんわ!」
「な、何故怒る?」
何故か怒られた。解せぬ。
そうして雑談しつつ祭り会場へ向かっていくにつれて人が多くなって騒がしくなっていき…会場に到着した。
「ここだ」
「これが日本の祭り…こんなにも人が集まりますの?」
「あぁ、何であれ日本人は祭りが好きだしな。ひと夏の思い出にもなるし、家族や友人、あるいは恋人とも楽しめる」
「こ、恋人…!」
「まぁ適当に屋台を回るか」
まだ人は少ない方、一気に増えるのは和太鼓や盆踊りといった伝統行事が始まるときだしな。楽しむなら今だ。
「お?はるちゃん!」
「ん?」
歩いているとたこ焼き屋の屋台から俺に声がかかった。
「三澤さんこんにちは。変わらず元気ですね」
「おう!元気っぷりは若者にも負けないぜ?」
三澤さん、ここの近くの商店街の元気が売りの魚屋さん。
よくお世話になっている。俺の好物でもある婆さんのカレイの煮魚のカレイはここで買っていると聞いたからな。
「あははっ、そういえば今年はたこ焼きなんですか?」
「あぁ、本当はもっとナウい物を売りたかったが…」
そのナウいってことばが割と古いってことは…黙っておこう。
「今年はたこ焼きだ、美味いぞ?」
「なら買います、5つで」
「5つも食うのかい?」
「連れの分です、海外の子もいますし」
「そうか、じゃあ1600円だ」
「え、400円安いですよ?」
「金三津さんから聞いたぜ、何でも今年もはるちゃん達が和太鼓をやるって。だからその分まけてやるよ」
「ありがとうございます!」
「おう!頑張れよ!!」
そうしてたこ焼きを5つ買い、4人の元へ戻った。
「戻ったぞ」
「ふむ…春斗は色々な人と関りを持っているのか?」
「多少はな、こっちがお世話になったこともあったし。それよりほれ、たこ焼きだ」
皆に一つずつたこ焼きを渡した。
「た、蛸ということは…オクトパスですの?」
「あぁ、もしかしてフレヤは蛸が苦手だったか?」
「い、いえ…オクトパスを食べるのは中々に衝撃的でして」
「ぼ、僕も…デビルフィッシュは流石に」
「レベッカが驚くのは意外だな!?」
日本文化に溶け込みつつあるレベッカが驚いているのは正直言って意外だった。刺身も普通に食べていたし…知ってるもんだと。
「日本の郷土料理でもあるからな…はむ」
「ふむ…これは中々」
隣を見ると葵とアナスタシアは美味しそうに食べている。
「アナスタシアはどうだ、たこ焼き」
「画像では見たことはあったがここまで美味いとはな、アツアツなのもまた良い」
「おぉ、流石三澤さんだな」
ちらっと三澤さんの方を見ると接客中だった。お礼を言いたかったが後で言うか。
今は心の中で感謝しておこう。
「二人とも大丈夫か?無理なら俺が食べるが…」
「い、いえ日本を知るために食べますわ!」
「ぼ、僕も!」
「あ、熱いから気をつけろよ?」
そして二人そろって口の中にたこ焼きを入れた。
「…お、美味しいですわ」
「うん、確かにこれはデビ…じゃなくて蛸がいないと成り立たないかも」
「二人の口にも合ったようで良かった」
何というか安心した。これで苦手とかになったら俺もちょっと罪悪感があるしね。
それで5人で歩きながらたこ焼きを食べつつ屋台を散策する。
「さて…他には?」
「あ、春斗さん。あれは?」
フレヤが指を刺した方向にあるのは、射的か。
「アレは射的、コルクの弾を打ち出すモデルガンで景品を撃って落としたらゲットみたいな感じだ」
「やってみたいですわ!」
「お、ならやるか」
フレヤの提案の元、5人で早速射的だ。
だがなぁ…射的の景品って基本的に重いし、そう簡単には落ちないものばかりだしな。
「射撃なら私の独壇場ですわ!」
「いや…それはおもちゃの銃だぞ?そう簡単には」
とすっごい自信満々のフレヤ、俺が言い切るより先に引き金を引いてコルクを発射。小さな人形の肩に着弾し…一発で落とした。
「い、一発で…?凄いな」
「ふふん、当然でしてよ!」
流石、あのスターダストを使いこなしているだけある。コルクの銃でも百発百中か、フレヤの存在がこの祭りの射的の屋台の店主を泣かせるかもな。
「僕も多少は使えるしね」
「私もだ、軍人を舐めるなよ?」
「おぉ、二人とも一発か」
ちなみに俺と葵は撃っても落とせなかった。ぐぬぅ。
遠距離型や中距離型のAG乗りは違うな…俺も射的が弓ならワンチャンあったのに。
そうして屋台をめぐりにめぐって行く内に時間は経っていった。
「そろそろ行くか、んじゃ俺は演奏場所行ってくる。もし見るなら案内しようか?」
「あ、あぁ…」
「それは…一番のイベントですし」
「僕も見てみたいしね」
「私もだ、動画を撮って副隊長にも見せてみたい」
てなわけで演奏会場まで行くと…。
「もうこんなに居るのか…」
歴代最高レベルと思えるくらい沢山の客が居た。マジかこの人たちの前でやるのか、やべぇ緊張してきた…!!
「じゃ、じゃあ行ってくる」
4人をおいて演奏会場の裏手のステージに向かおうとした。
「春斗!」
すると葵に声を掛けられた。
「頑張れ」
「…!あぁ、任せろ!」
きっと葵なりの励ましなんだろう、少し緊張がほぐれた。
皆に見せてやるか、俺の和太鼓の全力を!
「…葵さん?今のは抜け駆けでは?」
「なっ!?そ、そういうつもりでは」
「意外と葵も抜け目ないよね~」
「あぁ、私も遅れを取らないようにしなければ」
誤字脱字、語彙力がほぼ皆無に等しいのでミス等がありましたらご報告お願いします
感想も待っていますので気軽にどうぞ!
超絶不定期更新ですがご了承ください…




