プロローグ
プロローグ
「実際 お前も大変だよな。こんなめんどくさい余興の準備なんかさせられてさ。」
「しょうがないだろう?何せ俺はエリートなのだから。期待されているんだよ 皆からな」
手を動かしながら答える。後は南西部に残りのアイテムを仕込むだけだ。それにしてもこいつはさっきから何をしているんだ?全然終わってないじゃないか。
「はいはい。じゃあ残りは自称エリートのラグマ君に任せるとするかな ほんじゃまたな。」
そういうなり立ち上がってジーンはどこかに行ってしまった。
「あっ おい待てよ!! まだ終わってないだろ!! それに俺は自称じゃなくて本物のエリートだ!!」
ジーンは幼馴染でもう十年以上の付き合いにもなるがいまだに何を考えているのか分からない。
やれやれ あいつの分もしなきゃいけないのか まぁこの分俺の評価があがると信じて頑張るかな。
アイテムを仕込み終わり、本艦に帰還すると何やらいつもより騒がしく感じた。何が起きているんだ?
「おいおい 聞いたかよ。 アイテムのなかに仕込んじゃいけないものが紛れていたらしいぜ」
いつのまにか横に来ていたジーンが俺にそう話しかける。何?仕込んじゃいけないもの?
「仕込んじゃいけないものってなんだよ。そもそもアイテムなんて人間に仕込むべきものか?」
「そういうなよラグマ 使うのは俺たちじゃないしな それに王の余興にケチつけようもんなら一発で処刑されるぜ? 俺達には関係ないみたいだし あっちで休憩でもしよう 酒が飲みたいな。」
異変が起きていてもジーンは軽薄なままだが、俺の脳裏からは仕込んじゃいけないアイテムという単語がいつまでも頭から離れなかった。 どんなアイテムなんだ それは。
まぁ考えていても仕方ない 三日後に王の余興であるゲームが始まる 切り替えていこう。