【連載コラム】大空スバルという女は如何にして「令和の主人公」に躍り出たか。そして、谷郷を超える人望を得た彼女が見据える展望とは。【ポロリもあるよ】
何故か「失言王」の名を縦にする大空氏。しかし、冷静に考えみて欲しい。どう考えても「失言王」に相応しいのは俺氏のような人間であって、飽くまでも彼女は失言を「取り上げる」側である筈なのだ。実際、例の「ケモ耳人権発言」の発端も米欄ニキのそれであり、決して大空氏オリジナルの発言ではない。だが……。大空氏の場合は一味違った。
他のホロメンであれば、「それは流石にやばすぎるだろ(笑)」や、「やばいコメントあったんだが!?」といった具合だろうか。いずれにせよ、大勢のリスナーが観ているホロライブの配信。配信者、視聴者双方に過激な発言が散見されることもままあるだろう。しかし、それはそれでエンタメの範疇。明らかな個人攻撃や名誉毀損に至るような事案でなければ法律には抵触せず、健全な「プロレス」であればむしろ配信の醍醐味であり、そうしたやり取りの中でホロメンとリスナー、そしてホロメン同士の信頼関係が育まれていくものだろう。だが……。大空氏の場合は一味違った。
彼女は一見して「気遣いのプロ」に見える。同期である湊氏を始め、内気なホロメンにも積極的なコミュニケーションを仕掛けていく様子は「主人公」の異名を取り、その仲間の多さと増やし方は某ルフィか某サトシを彷彿させるものがある。普段はボーイッシュながら「メスバル」と呼ばれる裏人格がたまに顔を出し、同僚である白銀氏を「アヒージョ」なるガチ恋勢に転落させる手腕は天性のものだと認めるしかないだろう。勿論、それぞれのホロメンには容易には語り尽くせないほどの強烈な個性と魅力があり、彼女たちを応援する推し活は日々の生活に活気と潤いを与えてくれる素晴らしいものである。だが……。大空氏の場合は一味違った。
何度でも言おう、彼女は「令和の新人類」なのだ。決してホロライブを「ニコニコの延長戦」とは捉えていない。その点で白上や船長、ママであるしぐれうい先生とは決定的に異なる精神構造を有していることをご理解いただけるだろう。SNSを巧みに利用した宣伝戦術、「大空スバル」というキャラクターを存分に発揮した立ち回りは完全に「Z世代」のそれであり、湊氏が「静」とするなら大空氏は「動」。ゲマズまでしか存在しなかった時代のホロリスを「古のホロライバー」とするなら、「一般ホロライバー」が急増したとされる三期生加入より前から活動を続ける大空氏には類稀なる先見の明があったと言えるだろう。であれば、メディアによる偏向報道やパブリックイメージの危険性についてはネイティブで教育を受けてきた筈であり、匿名であろうとなかろうと己の発言には気をつけるという意識は大空氏にも自然と備わっている筈だ。勿論、それを理解した上での「プロレス」であり、嘘を嘘と見抜けない人間にインターネットは難しい。だが……。大空氏の場合は一味違った。
何故だか大空氏は「失言王」の名を縦にするようになった。理由はよく理解らない。過激な芸風のホロメン、と問われて多くのリスナーがイメージするのは赤井氏や船長だろう。しかし、それでも彼女は「失言王」と呼ばれるに至った。
強いて原因を挙げるとすれば……。「あちらを立てればこちらが立たず」。例えば、複数のヒロインから言い寄られている状況を想像してみて欲しい。当然、その全員に「いい顔」をしていたらその全員から顰蹙を買うのは明らかだろう。そう、大空氏はなんと「ハーレム系主人公」なのだ。それこそが「失言王」の実態。つまり、ケモ耳を褒めればケモ耳以外の女から嫉妬され、ケモ耳って可愛いか……?などと口走ればケモ耳勢から袋叩きに遭う。
平たく言えば、大空氏は「博愛主義」なのだ。分け隔てなくリスナーやホロメンに接し、箱外のコラボにも臆することがない。そして、何故かその結果として常に渦中の人物となってしまう。それも当然で、いくら博愛主義とはいえ「正妻」ポジは一人に定めなくてはいけないからだ。現在の大空氏は、幅広い人望を獲得した反動として「たらし」という不名誉な称号も得てしまうというジレンマに陥っている。それが一連の「失言王」騒動における構造的な原因なのではないだろうか。
引き続き、俺氏は大空氏の動向を探っていきたいと思う。「スバちょこルナたん」を統率する「王道スバル」もいいが、個人的には「スタアニ」で精神を破壊された大空氏もまた見てみたいところ。いずれにせよ、彼女の活動が谷郷の笑顔に繋がることを願うばかりだ。(全四回)




