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見ってるう〜?
「ねえ。この芸能人、浮気したんだってえ」
「えー、マジい?さいてー。信じてたのに」
二人の女が、マリトッツォを喰らいながら談笑している。
俺が試す、次の【本懐】は〜?
そう、【戯言】です。
「ん。なにこれ」
「なになに」
「なんか、ネットニュースになってんだけどさ」
「だから、なにが」
「なんだろこれ。文字化け?読めないんだけど」
次の、瞬間、
女たちの眼球は弾け飛び、辺りに真っ赤な花を咲かせた。
「よし」
お前たち。
八月三十一日までに、連載を終わらせると言ったな?
あれは、嘘だ。
帝は食べかけのマリトッツォを拾い、真っ赤なソースにまぶして心底、満足げな表情で味わった。
ん〜。
意外と、味も悪くない。
それから、
動かなくなった女たちにスマホを向け、
「映え〜」
ストーリーにあげちゃお。
「それはそうと」
固まっているカフェの店員に歩み寄り、傲然と帝は言い放った。
「ツケで」




