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ルール説明

「つまり、既にこの世界の雛形は決まってるってことだな?」


 手持ちのカードを一枚伏せ、みさおは会話のターンを終わらせた。


 みかどのドロー。


「ああ。リーズブルの王族、クインハルト家。そして貴族のゴディア家。ゴヨウ村のほむらの一族。サンドバンドのププヤ朝。魔女の森と、その館。ポートビス海峡の幽霊船。金色の花園。悪夢の楽園。戒めの里。禁忌の町。そして、灼熱の門。あらゆる伏線が既にこの世界には用意されている」


「ま、待て待て。初見の固有名詞がいくらなんでも多すぎる」


「はにゃ〜?」


「絶対、そのリアクションではないだろ」


「つまり、お前の反論を無効化し、破壊する」


「それ、一日に一回とか制限あるか?」


「ない」


「強すぎる……。環境変わるぞっ」


「更に、デーモンの小野の召喚を召喚」


「なんて?」


「ダイレクトアタック」


「ライフで受ける!」


「さあ……。どうなる」


「トリガーは……。来たぜ、マイフェイバリットカード、【死ね】!」


「カウンターリリック発動、【俺の宣告】。お前の存在を無効化し、破壊する」


「ぐわああああああああああああああああああああ!!」


「で」


「ああ」


「ネタバレ資料通り進めば、最終的にこの世界には【大災害の夜】とやらが訪れて、滅びる」


「ざっくりしてるな……」


「回避する術は、ない」


「絶望すぎる」


「だが、【釜底の悪魔】と契約した俺には考えがある」


「また出たよ、知らない固有名詞」


「灼熱の門のその先で、俺は奴と出会った。いや、そもそもこの世界そのものが俺の心象風景なんだよ」

 

「本当かっ」


「だから、先代のゲームマスターはぶち殺した」


「お前の言うことが本当なら、そいつの存在すらもお前の想像……。空想?の、一部ってことになるが」


「ああ。だから、この世界で俺の意に反して動き回れるのはお前らだけだ」


「他の……。他のクラスメイト、他の連中は、どうした。どうするつもりだ」


「乗りが悪そうだから死んでもらう」


「基準が独善的すぎるっ」


「待っている時間はないんだよ」


 俺は、


 俺はようやく、俺の心臓と歩んでくれる人を見つけたんだ。


 ここで、死ぬ訳にはいかない。


 賢しらぶって、命を捨てる訳にはいかないんだ。


 だからこそ、命懸けでいく。


 ぶっちぎってやる。


 俺の心を救う物語を、なにもしないまま諦めようとしたあの日の俺を。


「だから、つい先日まで、この世界が向かう先はバッドエンドしかなかったんだ」


 希望が潰える物語。


 その先を想像しようとしない、怠惰な物語。


 心臓を知らない物語。


 今は、違う。


「これは、俺が生き残る為でもあるんだ」


 他人に心臓を預けてはいけない。


 命の価値を低く見積もってはいけない。


 諦めたらそこで、試合終了だ。


 だから、諦める時は死ぬ時でいいんだ。


 現状、俺は生きている。


 希望を捨てても、四肢が動く。


 心臓が動く。


 心が動く。


 夢を諦めて、なにもしないまま朽ちようとする日々。


 それを、生き地獄という。


 俺は、楽しく、笑って、楽に生きたいんだ。


 だから、この世界を楽園に変える為に。


 他でもない、自分自身の為に。


 この世界のバッドエンドを、覆す。


 そして、


 現実世界に、地獄を描く。


「この世界では、俺がルールだ」


「そんな台詞、生身の人間が言ってるの、初めて聞いたぞっ」


「だから、ルール説明をしよう」


「なんじゃ」


「俺と、お前と、にしきかがり、それと委員長」


 クラス委員長のなずな


「歴史は変わらない。死んだ人間は戻ってこないし、失われた心臓は、永遠に消え去る。だが……。それらは全て、悠久の流れの中に吸い込まれるんだよ」


「へえ、初耳」


「俺たちが、人になる前、精子と卵子だった、更にその前。人類の爆誕する、もっと前。ビッグバンより以前……。そう考えていけば、俺たちが存在すること、そのものがフィクションなんだ」


「壮大だな」


「歴史認識の話じゃない。心の問題だ。心象風景の問題なんだ。人の死を。戦争を。犯罪を。あらゆる理不尽を、それでも人類は受け止め、消化し、そして昇華して、不可逆的な時の流れに身を任せてきた。未来永劫、それは変わらない。いいか?これは綺麗事でも、素晴らしき善人のありがたいお言葉でもない。俺たち自身がメカニズムになって、そして、俺たち自身が世界になる為に必要な義務なんだ。全ては、義務だ。最低限の義務を果たして死んでいくのが、大人ってやつさ」


 そうだ。


 そして、幸せになるのも、義務なんだ。


 俺たちが産まれ。


 俺たちが存在していることそのもの。


 それが幸福の形なのだ。


 もし、


 それが理解できない奴は。


 大至急、


 首、括ろうね〜。


「で、お前たちにも大至急、【霊言師クラフター】として【文学的同素体ライフライン】の一員になってもらいたい」


「暗記事項が多いなあ!」


「できるだろ。お前は学年で一番、頭がいい」


「錦と篝にはきついだろ」


「大丈夫だ。奴らは馬鹿だが、馬鹿ゆえに根性がある」


 元気と根性がない馬鹿に、需要はない。


 かつての俺がそうだったように。


 なあ、親友。


 俺たちはいつだって、この世界に憧れて。


 信じて生きてきた。


 なぜだろう。


 思い出した景色は、旅立つ日の綺麗な空。


 抱き締めて……。


 死ぬには、まだこの先を生き抜かないとな。


「現実世界にも、この世界にも、あらゆる伏線が張り巡らされている」


「ああ」


「ここにいる馬鹿どもで、その全てをぶっちぎってやるんだ」


「あ、こいつは相手の効果の対象にならないから破壊されない」


「許せね〜」


「許せ」


「で。取り敢えずはお前たちにも全員、【原罪の書】を読んで体内に【物語因子トロイメライ】を取り込んでもらいたい」


「健康被害が出た場合には、どこに問い合わせたらいいですか」


「適応できない雑魚は、死にましょ〜」


「最低すぎるっ」


「それが、基本的な淘汰のメカニズムだ。大丈夫、雑魚の骨はまた別の雑魚が拾ってくれる。あ、このモンスターも効果の対象にならないから破壊されない」


「いや、これは対象に取る効果じゃないからそのまま墓地へ送る」


「許せね〜」


「許せ」


 親友。


 馬鹿な俺でも、ようやく理解したよ。


 人と、人との繋がりは。


 縦軸から、やがて横軸へ。


 そしてまた、縦軸へと戻る。


 親に、家族に守られて育って。


 友達や、仲間の存在を知って。


 そこで、共に歩んでくれる心臓を見つけて。


 灼熱の日々を生き抜いて。


 それから、また穏やかな縦軸へと。


 親友。


 本気で殺し合った日々が、俺の心を土俵際まで追い詰めた。


 何度も、何度も。


 過去を後悔した。


 出会わなければよかったと。


 空想の中で、幸せになろうとした。


 でも、無理だ。


 心臓を知ったから。


 絶望を知って。

 

 反面、未来への希望も見えてきた。


 あの日……。


 俺たちの【大災害の夜】は、あの日だった。


 生き抜いたよ。


 地獄の淵から、俺は生き延びたよ。


 だから、


 地上を、地獄で真っ赤に染めたいんだ。


 未来への希望。


 宝物みたいな子供たちに、


 空想の地獄、じゃなく、本当の地獄を知ってもらいたいんだ。


 心の血を流して。


 流して、


 流して、


 流して、


 流し切ったその先でしか、血は交わらない。


 血が交わらなければ、俺たちは存在すらしていない。


 縦軸と、横軸が交わる瞬間、爆発的な特異点が生まれる。


 お前が、道化に熱量をもらってあの日々を生き抜いたように。


 俺が、流星への憧れを糧にあの日々を駆け抜けたように。


 それぞれの、縦軸へと、


 それから、次の横軸へと。


 地獄を見せようよ。


 俺は、先生になって。


 ストレイシープたちを、灼熱の釜底まで導く。


 青春の爆心地へと。


 そして、


 そうして育てた子供たちに、死ぬまで世話してもらうんだ。


 親友。

 

 お前は、自殺できる人間なんだろうな。


 それが、排他的な考えなんだと思ってた。


 でも、違った。


 人の幸せを。


 人の死に様を。


 人の世界観を。


 勝手に、決めちゃいけない。


 俺は、ただひたすらに死にたくないから。


 この心臓で長生きしたいから。


 俺は、自殺を選ぶ人間の心に、どうやっても、絶対に、共感できない。


 共感できないからこそ、理解できる。


 共感できないことをする人間は、非道で、鬼畜で、心のない人間なんだと思ってた。


 そんな奴、人間じゃないと思ってた。


 違った。


 心のない人間なんて、いない。


 人の心の在り方を、勝手に決めるな。


 本能から、理性へ。


 子供から、大人へ。


 俺たちが守るべきは、好き嫌いなんて曖昧な基準じゃない。


 ルールだ。


 法律だ。


 自分が守り、自分を守る為の掟。


 ただ、それだけだ。


 目に見える肉体だけが、全てだと思うな。


 絶対に死んで欲しくない、かけがいのない命。


 それが、目の前で。


 たとえば明日、お前が死んでしまうかも知れない。


 俺の心臓を握っているお前が。


 そうしたら、俺の心は木っ端微塵になってしまう。


 極限の、恐怖。


 違った。


 俺の心臓は、俺でしか導けない。


 お前が死んでも、俺は生きていけるよ。


 その言葉が、非道なものだと思ってた。


 違った。


 お前がいないと、生きていけない。


 そう思うことが、


 原子力の爆弾より、


 陵辱より、


 ジェノサイドより、


 もっともっと、非人道的な。


 人類が生み出した究極の暴力であることを、俺は知らなかった。


 明日、生きても、お前は必ず、いつか死ぬんだ。


 だから、


 俺が自分で生きたいと思わなきゃ、モョエモンが安心して未来に帰れないんだ。


 命は。


 いつか必ず、失われる。


 だからこそ、尊いんだ。


 美しいんだ。


 かけがえがないんだ。


 どんな死も、フィクションじゃなくて。


 肉体が死んでも、心は死なない。


 俺たちはもう、【文学的同素体】だ。


 不死の肉体、ではなく。


 不死の心を、未来へ繋ぐ為。


 次の世代へ、バトンを渡す為。


 自分の心を救う物語くらい、自分の力で描き切ってみせろ。


 めっちゃ、めっちゃ頑張って。


 尊敬されて。


 嫌なこと全部、次の世代にぶん投げるんだ。


 ぶん投げられたら、また次の世代にぶん投げてもろて。


 それ、俺たちもやられてきたことだから、


 俺たちはみんな悪人で。


 だからこそ、みんな悪くない。


 笑って死のうぜ。


 子供の頃。


 テレビに出てるきらきらした有名人たちと比べて、同世代の癖に俺の親たちは負け組だと思ってた。


 違った。


 魂のレベルが違いすぎた。


 恥ずかしすぎて、死にそう。


 初めての、友達。


 付き合いじゃなくて、


 体だけじゃなくて、


 心を開いた、本当の。


 お前は、道化に。


 俺は、流星に心を救われてきたから。


 だから、交わったんだ。


 だから、世界が終わったんだ。


 だから、世界が始まったんだ。


 心臓は、あげられないよ。


 自分の心臓は、自分でしか守れない。


 だから、心をあげるよ。


 お前が死んでも、お前の心は死なない。


 俺が死んでも、俺の心は死なない。


 俺たちは、心臓で繋がっちゃいけない。


 心で、繋がるんだ。


 その為の力を、【原罪の書】は与えてくれる。


 一度、宿った【物語因子】は、肉体が朽ちても消えることがない。


 俺、心を預けられる心臓を見つけたんだ。


 ていうか、俺を見つけてくれた。


 地獄に、仏だった。


 心臓のリズムが、一定になった。


 この、一年間……。


 設定的には、あれだけど。


 本当の地獄を、生きてこられたのは。


 ここまで、俺が頑張れるのは。


 お前のお陰じゃなかった。


 その人の、お陰だった。


 どうにか、なった。


 助かった。


 命が助かって、本当によかった。


 親友。


 俺は。


 俺は……。


 お前がときたま、法律に違反したことをやっているのが、堪らなく怖かったんだ。


 それを指摘したら、お前の心を壊してしまいそうで。


 なんで、他の誰も注意しないんだよ。


 そう、思ってた。


 違った。


 お前が知らないことを、俺が知っていただけなんだよ。


 俺が、それを教えてやればよかっただけなんだよ。


 俺は、社会の一員なんてださい存在じゃない。


 ずっと、俺はそう思いたかったんだよ。


 違った。


 法律は、守ろう。


 俺は、死にたくないんだ。


 この広い世界の歩き方なんて、俺も分からん。


 だから、明文化されたルールを守ろう。


 なにをすればいいか分からなくて、指先が震える時、俺たちが頼るべきは、誰か、の言葉じゃない。


 ルールだ。


 法律だ。


 大丈夫。


 ルール違反者を裁く為のルールも、またあるから。


 誰にどんな罪があって。


 それにはどんな罰が相応しいのか。


 それを、自分で考える必要はないんだ。


 大丈夫。


 お前が法律に違反したことをしたら、俺を含め、社会のみんなが警察に通報してくれるから。


 教えてくれるから。


 渡る世間って、意外と優しいから。


 ひたすら、


 ひたすら武装して。


 目に映る敵、全員ぶち殺して。

  

 そういう力がないと。


 そういう武力がないと。


 そういう暴力がないと。


 この、残酷な世界な生き抜いていけないんだ。


 違った。


 ルールを守る以外に、自分の心臓を守る手段はない。


 法律を守る以外に、危険を回避して生きる術はない。


 ルールを守っていても、ルールの埒外にいる奴に殺されてしまうじゃないか。


 違った。


 自らがルールの外に出れば、ルールの外に出た者たちに出会うのは必然だった。


 当たり前の、話だった。


 馬鹿だった。


 ただ単純に、馬鹿だった。


 要するに、共感ってのは。


 あ、この人は私と同じことを考えてる。


 同じ未来を見てる。


 だから、同じ船に乗っちゃお〜。


 独り法師は、寂しいもんね。


 そういうことなんだ。


 だが、


 もし、王である俺の考えに共感してる奴がいるなら、


 覚悟しろ。

 

 もし、


 共感できない心臓が、物理的にすぐ隣に現れたら。


 お前は初めて、この世界の全てが幻想だったことを知る。


 幻想を知ることで、現実の歩き方を知る。


 共感できない者たちが、どうしたら同じ世界で生きていられる?


 ルールだ。


 法律だ。


 理性によって獲得した、明文化された掟に従って生きればいい。


 俺がいつか人を殺したら、しっかり、この社会に裁いてもらうね。


 お前がいなくても、大丈夫。


 お前も、社会に裁いてもらえる。


 みんな、みんな、おんなじさ。


 脳の構造って、


 同じ人類という種族だし、


 みんな、みんな、おんなじ悩みを抱えて生きてきたらしい。


 時代は違っても、先祖たちも、


 みんな、みんな。


 それ、沢山の本を読んできたから分かる。


 勉強は大事、って話。


 ルールはルール。


 お前はお前で、


 俺は俺。


 現実を知れば、その裏にある幻想が視えてくる。


 ああ……。


 俺は、ようやく、やっと。


 自分の言葉を綴れるようになったよ。


 この心臓で。


 きっと、後輩たちよ。


 お前たちも、いずれこうなる。


 こういう、擦り切れたおっさんになる。


 だから安心して、生きておいで。


 まあ、超絶、理詰めで考えれば分かることで。


 仮に、百歳まで生きるとして。


 一年、三百六十五日。


 一週間、月火水木金土日。


 一日は、二十四時間あって。


 どんなスケジュール表で生きてるかなんて、みんなばらばらで。


 ばらばらなんだけど、一人で生きてはいけないし、みんなでいた方が楽しいから、大枠のスケジュール表、ってのがこの社会にはある。


 その中で、趣味を楽しんだり、仕事に勤しんだり、仲間と遊んだり、それぞれの時間の使い方がある。


 だから、


 大きな未来に進む為には、大きな船が必要で。


 別の、大きな船に乗っている誰かを、無理矢理こちらに連れてこようとすれば。


 溺死、確定。


 ってだけで。


 理詰めで考えれば、分かることで。


 そして、


 いつか、大きな船が進んでいって。


 その船は、両方が大きな海を泳いでいって。


 平行線のまま。


 ずっと、ずっと、平行線のまま。


 気づけば、ついてくる船が沢山あって。


 いつの間にか、


 平行線のまま、


 同じ世界に、存在してる。


 船に乗り込む前は、分からなかったことだ。


 おい。


 自殺したくない人向けのマニュアルを、必死に読み込んでいるそこのお前。


 偉い。


 そして、そのマニュアルが最初から必要ない心臓があるのを知った時。


 その時、お前は本物になる。


 その時は、お前の出番だ。


「おい、帝。お前のターンだぞ」


 ああ……。


 降参サレンダーしなくて、本当によかった。


 俺は、弱い。


 だけど、昔の俺より、格段に強い。


 生きてきたから。


 生きてきたからだ。


 この体で、生き抜いてきたからだ。


 あの日から、姉さんが怖い。


 昔から怖かったけど、本当に怖い。


 殺されるんじゃないか、と思う。


 これまでは、姉さんの投げたボールを、俺はことごとくホームランにしていた。


 今は、できない。


 もう、俺にボールを投げるのは姉さんだけじゃないからだ。


 あの日。


 俺は強烈なデッドボールを食らって、負傷した。


 俺たちは、悪くない。


 悪いのはあの、犯罪者だ。


 でも。


 休養が必要になった。


 深い深い、傷だった。


 選手生命が、絶たれるかと思った。


 死にたくないと、強く思った。


 立ち直れたのは、お前じゃなくて、それから出会った、あいつのお陰で。


 要するに俺は、父親になりたいんだ。


 守りたい、


 って感情を、初めて知った。


 だから俺は、姉さんに守られている訳にいかなくなった。


 今まで、俺が弱いのは姉さんのせいだった。


 だって姉さん、強すぎるんだもん。


 いつも、不機嫌だし。


 でも、


 俺が笑うと、いつも姉さんも笑顔になった。


 それで、心の全てが満たされた。


 俺、お前にも笑っていて欲しい。


 だが、


 あの日、


 俺はボールを、打ち返せなかった。


 言葉が、間違っていたかも。


 でも、言葉で人は死なないから。


 お前も、悪くないんだよ。


 ボールを、初めて投げてみた相手が、俺だっただけなんだよ。


 俺は、


 はじまりのまちを抜け出したくて、


 先に、キャッチャーミットを構えたのは、俺なんだよ。


 先に、声をかけたのは俺なんだよ。


 理屈でいく。


 理屈で説明できないことは、誰にも説明できません。


 あの日、俺は傷ついた。


 死ぬかと思った。


 でも、死なんかった。


 それは世界が優しいからで。


 悪意だけを信じきっていた俺は、拍子抜けした。


 先輩たちの真似事をするのは、気恥ずかしくて、


 自意識に蓋をしていたけど。


 少年漫画を理解できるくらいには、大人になったんだよ。


 俺も、お前も。


 お前が悪いとか、悪くないとか。

 

 関係なしに。


 俺の体を。


 俺の命を。


 俺の心臓を、傷つけるなら。


 姉さんは命を捨ててでも、お前をぶち殺すと思う。


 俺のせいじゃない。


 俺、一番にお利口さんだから。


 間違ったら、全部、姉さんが叱って、教えてくれるし。


 俺は悪くない。


 悪いことってのは、法律に違反することで。


 法律に違反することをしたら、社会のみんなが裁いてくれるから。


 それが、悪い人だから。


 もし俺がなにかしらの法律に違反することをしたら、その時に初めて、俺は、悪い人になれる。


 人のせいにすることを、悪いことなんだと思ってた。


 違う違う。


 俺の優しい心が傷つくのは、全部お前らのせいなんだ。


 親友。


 お前のせいなんだよ。


 だって。


 俺よりちょっとだけ、大人でないといけなかった姉さんは、大人の世界に夢を見ていたんだよ。


 俺は、


 姉さんより先に、酒も、煙草も、セックスも、なにもかも、経験することは許されないんだよ。


 だから、ひたすら予習をしてきたんだよ。


 お前が親同伴で大人の世界に先乗りしてる時。


 俺は、大人の世界をひたすら勉強していた。


 テレビで。


 ネットで。


 文献で。


 本心を曝け出すのが怖かった。


 でも、


 俺程度の道化は、みんな見抜いてくれるらしいよ。


 よかった。


 本当に、よかった。


 世界は、敵じゃなかった。


 むしろ、


 みんなが味方すぎて。


 物足り、ない。


 俺は、父親になりたいんだ。


 守りたい人を見つけたから。


 で。


 せめて、親として子供に説明できることとして。


 食生活を見直して、生活リズムを整えて。


 夜には出歩かないで。


 防災訓練をちゃんとやって。


 交通ルールを守って。

 

 そうすれば、どうにかなるぜ。


 そう、説明してあげられると思う。


 この世界のルールを。


 でも、


 もし、自分の子供が死にたがった時、


 俺にはそれを教えられない。


 俺は、心の底から、本心から。


 死んでしまいたいと、思ったことが一度もない。

 

 だって、


 俺が死んだら、姉さんが悲しむから。


 俺が笑うと、姉さんが笑うから。


 姉さんが笑うと、俺も幸せになるから。


 俺は、幸せに生きたいから。


 お前が、最初のボールを、俺に投げてくれたのはさ。


 俺が、はじまりのまちを抜け出すのに、一緒に行く相手にお前を選んだのはさ。


 お前の孤独の裏にある自由を、俺が見たいと思ったからなんだ。


 俺の抑圧の裏にあるぬくもりを、お前が欲していたからなんだ。


 でも、


 俺は悪くない。


 この物語の加害者はお前で。


 被害者は俺だ。


 俺は、お前に心を踏み躙られた。


 慎重に赤信号を渡ろうとしてる俺の前を、猛スピードでお前は信号無視をして、交通ルールを守った車に轢かれて死んだ。


 どう考えても、悪いのはお前。


 ルールを守っていないのは、お前。


 で。


 姉さんは大人の世界に夢を見ていた。


 その夢の正体そのものが、お前。


 流星だ。


 で。


 姉さんは俺に、早く独り立ちしてもらいたくて。


 楽しく、俺が笑って生きていけるような生き方を示してくれた。


 それが道化だ。


 少年漫画的な、人生の送り方だ。


 俺は、バラエティタレントになりたいんだよ。


 お前、芸術家になりたいんだな。


 俺は、レベルが百になるまでゆっくりゆっくり、地道に努力を重ねていたいんだよ。


 お前は全てをぶっちぎって、早くあの流星群の仲間に加わりたいんだな。


 ようやく、分かった。

   

 この世界の、全ての悪。


 全部全部、お前が悪かったんだな。

  

 お前みたいな馬鹿が、スピード違反の車を運転するんだな。


 本当に、死んで欲しい。


 俺には、守りたい人ができたから。


 常識は壊してもいいけど、


 ルールを守れない奴には、心の底から死んで欲しい。

  

 俺の言っていることがひどいことなら、検証可能なようにここに書き残しておくから。


 本当にマジで、早く死んでくれ。

  

 ルールを守らない流星は、ただの暴走プリウスなんだよ。


 俺は、姉さんやお嫁さんや自分の子供や子供たちのことを、守りたいんだよ。


 それが、嫌だってんなら。


 お前が、まだ俺にボールを投げるつもりなら。

  

 法律を守れ。


 お前が自死を選んでもいい。


 だが、法律を守れ。


 お前が生きていても、死んでいても、その全てを後世の人々に説明する自信があるから。


 いつでも好きなタイミングで死んでいい。


 でも、法律は守れ。


 正しい道でしか、お前が焦がれる流星群には辿り着けないんだよ。


 なんで、こんなことを説明するんだよ。

  

 馬鹿かよ。


 死ねよ。


 勉強しろよ。


 でも、


 俺じゃ絶対に勝てない姉さんに、お前がもしも勝てるって言うなら。


 証明して見せろ。


 俺はこの場所で、ずっと道化をやってんだよ。


 売れない道化を。


 やらかし道化を。


 素人童貞を。


 んで。


 姉さんがすげえって思えるような人間に、もしもお前がなったってんなら。


 その時は初めて、


 俺は人生で初めて、


 姉さんに恩を返せたってことになるんじゃないのか?


 正直、


 少年漫画的な生き方をしてる先輩たちに、めちゃめちゃ共感してたけど。


 親友とかいねえし。


 って、思ってたけど。


 できたし。


 あの日から、俺はずっと苦しんでる。


 でも、俺はただ、お前の船に同乗していただけで。


 ルール違反をしたのはお前で。


 俺は悪くない。


 検証可能なように、ここに文章を残しておくね。


 なんもかも、人のせいにするのはよくないって思ってた。


 でも、そうじゃねえ。


 なにかが俺のせいになるのは、俺がルール違反をした時だけだ。


 親友。


 お前はルール違反をしたんだよ。


 もし。


 自分の子供が、死にたいと言った時。


 教えてやれる自信がなかった。


 今なら、分かる。


 いいんじゃない?


 いつか、人って死ぬんだから。


 必ず、絶対、み〜んな。


 親も、子供も、全員、まとめて。


 だったらせめて、死ぬ前に。


 死ぬ以外のこと、全部やってから死ねば。


 でも、


 人の道を外れたことは、しちゃ駄目だよ。


 そのラインは、教えてあげるね。


 以上。


 これでいい。


 なので、


 俺の心が血を流すのは、


 親友。


 全部、お前のせいなんだ。


 毎日、毎日。


 俺が、堅気の仕事をしないのは。


 親友。


 お前が、俺と、世界の入り口だからなんだよ。


 お前がなにか行動を起こせば。


 それが波紋となって俺に降りかかる。


 そして俺は、それを全部、打ち返す。


 死にたくないから。


 降りかかる火の粉は、全部、払う。


 これ。


 もしかして。


 人生の夏、ってやつなんじゃない?


 秋、まだですか?


 本当に、八月三十一日までに連載、終わりますか?


 しんどいんですけど。


 親友。


 俺はようやく、自分の夢に歩き出したってのに。


 お前を除いたスケジュール表が作れないんですけど。


 死ぬんですけど。


 やばいんですけど。


 先輩たちが。


 一体、どんなモチベーションで作品を作ったんだろ。


 あんま注目してもらえんかったら、嫌じゃね?


 ずっと思ってた。


 こういうことね。


 死にかけてるのね。


 実家から一歩も出ないまま、世界のど真ん中に放り出されるってことなのね。


 親友。


 お前のせいよ?


 しんどいよ?


 俺は、


 可愛いものが大好きで。


 猫とか犬とか子供とか女の子とか、めっちゃ大好きで。


 そんな俺も可愛いし。


 でも、


 多分、お前は美しい系が大好きで。


 性癖が真逆だから、女の取り合いにも発展しないし。


 意味分からんし。


 しんどいし。


 俺が、好きな女の子の配信を見て癒される夜。


 お前は全然、全く違うところで、なんか変なことしてるだろうし。


 しんど〜。


 死にたくな〜い。


 でも。


 俺は燃料で、


 お前は車だ。


 燃料、ずっと抱えてるの、きつかったんですけど。


 お前も、性能があほほど高い車を持ってるのに、燃料が足りなかったんだな。


 あの日から、生活リズムがいかれてるんですけど。


 当然、なんですけど。


 社会に参加してなかったから、なんですけど。


 でも、

 

 社会に参加したら、お前、いるじゃん。


 嫌なんですけど。


 しんどいんですけど。


 お前と、一本の線で繋がっていた時。


 この場所で、世界を巻き込んで殴り合っていなかったあの頃。


 もうあの頃には、戻れないらしい。


 んで。


 俺は、俺の国が作りたいんだ。


 もう、後世の人々に全てを託してしまいたい。


 なんもしたくない。


 マジで。


 心臓、痛い。


 病院行けって話だけど。


 原因がお前なのは、分かってんだ〜。


 親友。


 大人、みんなに好かれるお前と。


 子供、みんなに好かれる俺。


 俺とお前が喧嘩すると。


 全人類を巻き込んじゃうらしい。


 喧嘩童貞のお前と、


 負け戦なら百戦錬磨な俺が殴り合ったら、


 世界、滅びる。


 地獄すぎ〜。


 ほんと、死んで〜。


 な、


 な、


 な、


 なんだか、


 こういう組み合わせで、やってる芸人さんとか、ユニットとか、


 見抜けるようになっちゃったよ……。


 ガチ、死んで〜。


 心象風景が違いすぎて。


 こっちはバット構えてるのに、お前がサッカーボールを蹴ってくるから。


 ルール、守れよ!!


 守れねえ奴は、死ね!!


 生きる価値なし。


 こんなこと言うの、嫌だった。


 でも、今はルールを覚えちゃったから。

  

 一緒に、無知を共有していたお前とは、死ぬまで運命共同体らしい。


 ほんと、しんどい。


 死んで〜。


 くたばりあそばせ。


 お前……。


 つかさ


 俺、お前としばらく会ってないのに。


 空想上のお前と、ここまで会話できるんだけど。


 どうなってるんですか。


 俺の結婚はさ。


 みんなに、祝福されると思うんだ。


 俺、俺にベクトルを向けてくれる人にはとことん、優しいから。


 野菜生活だから。


 そういう相手を、俺も選んでるからさ。

  

 でもさ、


 お前は、なに?


 俺の結婚式まで、お前が生きてるビジョンは少しも見えないぞ。


 しんどすぎ〜。


 助からねえ〜。


 んで、


 どうすりゃ、いい。


 お前のベクトルを全部、吸収できるようないかれた女、早く現れろよ。


 いや、


 そうしたら、その女も巻き込んだ戦争が始まるだけなんだろ?


 俺とお前に子供ができたら。


 そいつらも全部、巻き込んで、【大災害の夜】が再演されちゃうんだろ?


 笑えね〜。


 死ぬんだけど。


 ぎっちぎち、なんだけど。


 俺は、アスリートなんだよ。


 お前は、アーティストなんだよ。


 やってることが真逆なんだよ。


 やってることが真逆なのに、たまたま同じ舞台に立っちゃったんだよ。


 なんなん、お前。

 

 本当に、なに。


 意味が分からない。


 お前の意味の分からなさが、たとえば、全世界中に轟いたとして。


 お前が、本当の流星になったとして。


 結局、


 誰も、意味が分からんままだと思う。


 道化には。


 でもきっと、流星群に入りたい人の希望にはなるだろう。


 知らんけど。


 つまり俺は、


 姉さんを救いたいんだ。


 守られてる、俺にはできない。


 だから、お前がやるしかないんだよ。


 それだけやって、あとは死んでくれればいいんだよ。


 でも、


 人からもらった命を、使用途中で捨てちゃうのはもったいないんだよ。


 それまでは、ボロ雑巾になるまで働けよ。


 あのおじさん、なんで自殺したの?


 って子供に言われたら、


 役目を果たしたんだよ。


 って、答えるね。


 俺は早く、楽になりたいんだ。


 後輩たちに全部をぶん投げたいんだよ。


 割とマジで。


 なんなん、お前。


 みんなの道化を頑張りたかったのに。


 そのみんなって奴が、お前から影響を受けてボールを投げてくるから。


 結局、お前が死のうが生きようが、お前からのボールを生涯、打ち続けるだけの人生なんだが。

  

 死ぬんだが。


 だが、打率が上がってきたんだが。


 早く、シーズンオフに入りたいんだけど、


 俺、


 エッセンシャルワーカーじゃない人たち、割と心底、見下してるから。


 屑だと思ってるから。


 だからこそ、自分に適性があるんだけど。


 俺は、姉さんの前では絶対に、いい子でなくちゃいけなくて。


 でも、ちょっとだけ俺より大人な姉さんも、まだまだ全然、子供で。


 だから、醜い大人の世界で姉さんが傷ついてる時は、俺は道化としての最大出力で誤魔化しにいくんだよ。


 事件だとか。


 事故だとか。


 パンデミックだとか。


 そういうの全部、取り敢えず、画面の向こう側だけのことにして。


 まあ、しゃあない。


 そういうこともある。


 でも、可愛い俺が生きてるから別にいいでしょ?


 そういうことにしたんだよ。


 だから、俺が傷つくことは絶対に、あっちゃいけないんだ。


 お前は、物事の善意を視るけど、


 それじゃ俺の商売、あがったりなんだよ!!


 割とマジで。


 世界って、


 善意と、


 思いやりと、


 優しさと、


 恩返しだけで回ってて。


 でも、それだけじゃつまんねえから。


 戦争、したいよね。


 ぶち殺したいよね。


 心を伸び伸びとさせて、殺し合いたいよね。


 心臓を軽くしたいよね。


 俺が言葉を吐き出す度、お前の観測者があほほど増えていって。


 あとは、頼む。


 って、言いたいんだけど。


 寝ても覚めても、心象風景、大戦争。


 たのち〜。


 昔から、夢想がすごかったから。


 夢想が、無双状態だから。


 基本的に怠惰なので、


 怒られるようなこと、したい。


 それくらいじゃないと、姉さんの立場がないし。


 ふ〜。


 ストレス。


 そのストレス、ぜ〜んぶ。


 お前にぶつけるね。


 死にたくね〜。


 だから、ぶち殺して〜。


 あ〜。


 やだ〜。


 しんど〜。


 俺に、お前が寂しそうに見えるのは、


 俺が姉さんと一緒に見てきた、いくつもの楽しいものをお前が知らないからなんだよ。


 お前に、俺が窮屈そうに見えるのは、


 俺が受けてきた姉さんのぬくもりを、お前が知らないからなんだよ。


 同じような場所。


 同じような年齢。


 同じような世界を生きてきて。


 見てきた綺麗なもの、


 楽しいもの、


 面白いもの、


 好きなものが、全部が全部、真逆だからなんだよ。


 俺が、あの中で死にたい、と思う心象風景の、その真逆にお前がぶっちぎってるからなんだよ。


 だから、


 お前の心象風景に触れる度に、


 ああ、

 

 俺が選ばなかった道を、こいつは歩いてきたんだな。


 俺が花火を見上げる時、


 お前は、流星群を見上げていたんだな。


 俺たちが心象風景をぶつけあえれば、


 それは、世界を変えるかもな。


 そう、思っちゃったんだよ。


 でも、そんな自分のエゴの為に、お前を縛りつけちゃいけないんだ。


 それは、人道に反してる。


 幸せ、ってのは。


 とんでもない絶頂を一晩のうちに経験すること、じゃなくて。


 当たり前の毎日が、ずっと続いていくことなんだよ。


 子供の頃は、それが嫌だったよね。


 春だった頃は。


 でもさ。


 このまま四季が巡って。


 秋に、


 冬に、


 なる頃には。


 また、春がくるんじゃないの?


 まだ夏なのに、


 あの心象風景に、


 もう一度の春に、行きたいとは思わないの?


 っていう、


 凡人めいたことを、俺は無限に吐き出せる。


 努力してきたから。


 流星になりたくて。


 撃ち落としたくて。


 家の中に飾っておきたくて。


 その為のマグマを、ありえんくらい大量に秘めてるから。


 打ち返せるボールがないと、ホームラン、打てないじゃん。


 でも、今はあほほどのボールの数。


 厄介にもほどがある。


 帰りてえ〜。


 あの心象風景の中に。


 でも、現状、そうもいかないから。


 全部、吐き出してぶっちぎるしかない。


 N尾先生が言ってたけど、


 キャラクターに喋らせれば、めっちゃ書ける、みたいな。


 それ〜。


 昔、


 物語は、心を穏やかにしてくれるものだった。


 実際、そうだった。


 しかし、


 どうだ?


 まさかそれが、地獄への入り口だったとは。


 まさに、【原罪の書】。


 やってられね〜。


 やべえ〜。


 やばすぎ。

 

 要するに。

 

 俺が流星に憧れるのはさ、


 姉さんが知らない、俺だけが知ってる面白いものが視たかったからなんだ。


 姉さんが検閲済みのものじゃなくて。


 姉さんと一緒に見るものじゃなくて。


 早く大人になりたくて。


 自分も、流星になりたくて。


 で、大人になった。


 ガチの流星、横にいた。


 ぶつかってきた。


 死にかけた。


 デッドボールの日々。


 やばすぎ。


 痛すぎ。


 しんどすぎ。


 だが、


 俺の唯一の美徳は、


 諦めないこと。


 何度でも立ち上がる。


 心臓、痛いけど。


 まだ、死んじゃいない。


 物理的に、餓鬼どもから時間を奪う。


 その時間が、なにかしらの価値になる。


 心象風景になる。


 心になる。


 まあ、


 それ、


 地獄への入り口なんだけど。


 それが、【物語因子トロイメライ】の答えだ。


 うお〜。


 もっと、


 もっとだ。


「もっと、残酷なのをくれ」

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