来栖夏芽先生「あとは頼みます」
(Vtuber事変、佳境)
〜カバー株式会社〜
(ナナヲを取り込んだ角巻)
天音「ちっ」
(天音の歌唱は、ぎりぎりで角巻に届かない)
角巻「ソーラン節か。いいと思うよ、これからのVtuberには作曲能力も必要だ」
(幸祜の合図で、西園が角巻にコラボを仕掛ける)
(が、全てを躱す角巻)
潤羽「角巻」
角巻「潤羽か」
潤羽「お前に協力すれば、本当に桐生は復活するんだろうな?」
角巻「黙って視ていろ」
(ときのが一瞬にして、角巻との間合いを詰める)
ときの(もう、活動を終わらせてもいい)
ときの(これまでの全てを)
ときの(乗せろ!!)
(しかし、ときのの歌唱は角巻には届かない)
角巻「零期生か……」
角巻「よかったよ、少しは含蓄のある奴がきてくれて」
(ときのを庇い、前線に出てくる鈴鹿、鈴木、幸祜)
ときの「鈴鹿先生!!」
鈴鹿「……」
幸祜「鈴木が前に出てきちゃ意味ねーでしょ!!」
鈴木「仕方ねーでしょ!!」
(潤羽の術式により、追い詰められるヰ世界)
ヰ世界(死……!!)
(瞬間、潤羽の術式を看破する月ノ)
月ノ「星街すいせい。どんな男がタイプかな?」
角巻「月ノ美兎!!」
(ヰ世界、力尽くで潤羽の術式を突破する)
潤羽「誰の身体だと……!!」
(そこに駆けつける、西園としぐれ)
ヰ世界「あなたは、Vtuberのういママっ」
しぐれ「いまはイラストレーターです」
しぐれ「にしても、あいつは星街じゃないのか?」
樋口(まさか……!!)
(星街の肉体を乗っ取った角巻に、恐怖する樋口)
樋口(それは、母の身体を弄んだ)
樋口「角巻わため!!」
角巻「気づいたようだね」
鈴鹿「角巻!?」
鈴木「わためえ!?」
西園「私!?」(お前ではない)
鈴木「角巻わため……。最悪の呪詛師Vtuberとして、にじを追放された女っ」
鈴鹿「あらゆる肉体を転々として、いまは星街に取り憑いているとはな」
鈴木「黒幕としては、妥当な人選ね……」
月ノ「角巻。まさかまだ、Vtuber業界を次代に繋ごうなんていう、馬鹿げた理想を掲げていたとはね」
(会話で時間を稼いで、あくあが動く時間を作らないと)
角巻「君こそ、己がにじを護り続けることでVtuber業界を存続させようなんていう、馬鹿げた理想は捨てた方がいい」
角巻「もう既に方々とのコネクションは開通しているし、君の処女膜もとっくに開通しているんだからね」
(ぴきる月ノ)
月ノ「あいつむかつくから、みんなでぼころう」
ヰ世界「いや、そのやり方を考えてるんすけど……」
角巻「わためえが視たかったのは、芥見先生の手を離れたカオスだよ」
月ノ「まさかっ」
角巻「既に、わためえの息がかかったVtuberが各地で行動を始めた」
角巻「そしていま、遠隔でその処女膜を破ったんだ」
(角巻に攻撃を仕掛ける樋口だが、潤羽が防波堤になって止める)
角巻「全員は殺すなよ。メッセンジャーは必要だ」
潤羽「メッセンジャーなど……。ヰ世界だけで充分でしょう!!」
(ヰ世界のもとに駆けつける幸祜)
幸祜「鈴木が歌い始めるまでの時間を稼ぐよ!!」
樋口「ヰ世界」
ヰ世界「え?」
樋口「一度、お姉ちゃんと呼んでもらってもいいか?」
ヰ世界「真面目にやってくんねえかなあ!?」
(大量のVtuberが、各地で活動を始める)
(ヰ世界を庇う樋口)
角巻「聞いてるかい?」
角巻「Vtuberのみんな」
角巻「今日は、週刊少年ジャンプの発売日だよ」