虚勢、乙。
〜渋谷〜
星街?「や」
花譜「は?」
瞬間、花譜の脳内に溢れ出す、
三、四年くらいの青い春。
花譜「君は、誰だっ」
星街?「嫌だなあ、親友を忘れるなんて。私だよ私、星街だよ」
花譜「私の聴覚はその歌声を星街だって言ってる……。でも、私の魂が、それを否定してるんだよっ」
星街?「きっしょ。なんで理解るんだよ」
瞬間、
剥がれ落ちたメイク、すっぴんのアニマル。
一度、噛みついたら離さないに"ゃ"あ"。
花譜「角巻わためっ」
角巻「気づいたようだね」
どきゅどきゅどきゅどきゅどきゅ。(獄門疆が閉門する音)
角巻「君さあ、強すぎるんだよ。だから、わための計画に邪魔なの」
ぎりっ。(花譜が歯を喰い縛る音)
角巻「おやすみ、花譜」
花譜「私はな。でも、君はそろそろ起きろよ、星街」
角巻「すてらー、すてらー……。はっ!?」
(無自覚のうちに、すてらーすてらーを口ずさむ角巻)
角巻「すごいな……。こんなのは初めてだよ」
花譜「おーい、封印するならさっさとしてくれ。旦那のいる女だけで宜しくやってるとか、華やかなうえ、眺めもいい」
角巻「おけ」
(花譜、封印!!)
(中略)
月ノ美兎「よく知らないけど、【壱百満天原サロメ】とかいう新人がいただろう!!未婚の特級っ」
しぐれうい「それなら、既にわためえが取り込んだけど?」
月ノ美兎「まじんが〜!?」
角巻「始まるよ、桐生……。眼に映るクリエイターが全員、嫁と、嫁の友達と、嫁の友達の旦那で構成された、Vtuber全盛、平安の世が!!」