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【】は ら か ら の は ら か ら【】

「例えば全盛期のティアラメンツが現在のテンパイと激突したらどうなると思う?現状の形ではなく……。飽くまでMDの話だと仮定して、メイルゥもペルレイノもイシズギミックも規制がなくて全開……。いやそもそもこいつらも紙で暴れてから札付きのワルとして最初から規制されてた組なのかな?まあそこは誤差として俺氏は時折思うんだな、時空がこう……。なにかしらの作用で歪むことによって生まれる時空を超えたドリームマッチ。環境というものは相対的に定義されるものであるので単純なパワーの比較は極めて困難。レギュが違う。でもあの時の最強とあの時の最強、実際に戦わせてみないと本当の最強なんて名乗れないんじゃないか?テンパイだってそうで偶然たまたま天敵がいない時代に生まれ落ちて威張り散らしているだけの井の中の蛙なのかも知れぬ……。それとも、これまでとこれからあらゆる時空に存在するテーマがテンパイは強い、奴は幾度となく時を渡り生き永らえ数多のテーマを知る我からしても別格の存在なり……。と言わしめるだけのなにかがあるのか」


「俺氏は気になる……。自分より強い奴と戦いたいってのは生物の本能的な欲求なのかも知れないね。個としての生存戦略を鑑みれば危ないことはしない、近づかないのが板だし俺氏もそれには同感だ。俺氏はなにかにガチになる、自分が強くなることに根源的な忌避感を覚えている節がある……。それは平和主義の俺氏らしい思考発想でもあるし自分だけ次の地平に進んでしまい孤立してしまうのではないかという不安と恐怖に苛まれているのかも知れない。どの道、俺氏は群れの中にいるリスクと孤高としての耽溺と孤独を天秤に掛けて立ち回っているに過ぎない。誰しもがそうなのだろう。では何故俺氏はデッキを握る?他者との無益な争い、生存競争という名目で殺し合っていてはそれこそ生存競争から脱落してしまう。馬鹿は馬鹿同士で殺し合えばいい。俺氏はそれを傍観しながらのうのうと生き永らえていつかこう言ってやるのさ。だから言ったじゃないですか〜……。やめておけって〜……」


「しかして、そんな俺氏の生存戦略にも類例はある。俺氏にも多少の自己陶酔はありそれに気づきにくい場合もあるが、これは謂わばなんだろう……。甘美な孤独を奪われてしまったような……。自分だけが知る筈の穴場に先客がいるのを見てしまったような……。およそ他人と共有することはない夜のズリネタだけれどもあれこれ再生回数とかすごい多いし同じくらい馬鹿な野郎どもがこれ見て一生懸命シコってるのか……。それは最早疑似的な穴兄弟だな……。と賢者モードの手を借りて思考してしまうような……。つまり俺氏は、戦わないという生存戦略を巡って常に他者と戦っている通り一遍の凡夫とさしたる違いはないということなのだよ」


「この世には専守防衛アタックという言葉があって、命を大事にしない奴は死ぬべきだし非道な行いを是正する為ならば如何なる暴力も許容される。要は人々が恐れているのは均衡が崩れることであってその行為そのものではない。真面目に暮らしているなんの罪もない人が蹂躙されるのは許せないが、それ以外ならまあ……。そして誰しもがこうも思っている。向こう側の世界に自らの危険を顧みずに飛び込むのは俺だと。これはそう、自分しか知らない筈の恰好の穴場を取り戻す為の戦い。世界で自分しか知らないズリネタでシコってみたい。どんなにニッチな性癖のコンテンツでも常に誰かしらと共有状態にある。本当の孤独とは世界のどこにある?自分が勝手に終わらせられるのは自分が勝手に始めたものだけで、例えば自分の命ですらも自分が勝手に始めたものではない」


???「あるじゃねェか……。ここに」


「!?」


「もう一人の俺氏」


「お前のその腰から提げているものはなんだよ……。決闘者にとってのデッキは刀、魂が顕現した姿さ。それはとても狭い箱庭に見えてそれ故に全てを内包する我々が唯一好き勝手に始められて終わらせられる理想郷……。そうだろう。みんなそれを求めて紙をシバいている」


「でも、時々判然としなくなるんだ……。環境を、パワーを求める自分自身か、カジュアル勢として戦わないという生存戦略を求める俺氏なのか……。どちらが本心なのかを」


「どちらも本心さ。つまりあれだろ?血と闘争を求めることは社会通念上アレなことだ。TPOを弁えるならば我々はみな平和を希求し死ね死ぬ殺すなんて物騒なワードは慎むべきだし品位の面から見てもそれは俺氏も同感だ。時と場合の使い分けができない決闘者は強くはなれないだろう」


「だがお前の中の俺氏……。血と闘争を求める俺氏自身が訴えているんだよ。たまには俺も表に出してくれよ……。ずっと抑え込まれたままじゃ苦しいよ……。ってな。お相手を完封した時、いい感じに嫌がらせ戦略がキマった時、時折そいつが顔を出すんだ。お前が具体性のない凡庸な平和を社会通念上の体裁を取り繕う為に嘯く時、奴は踠き苦しんでいる……。本当は自分の知らない奴が何人死んだところでどうでもいい……。世間一般の一大事が自分にとってもそうだとは限らない。その逆もまた然り。俺氏にとっての窮地、大ピンチ、みんなを驚かせるような大立ち回りを演じられる大舞台はいつ現れてくれるんだ……。もっと戦いが欲しい。自分自身を解放できる戦場が」

 

「俺氏が戦いを求めている……?誰よりも平穏を願う俺氏が……?」


「そういうお前も俺氏自身。血と闘争を求めるお前も俺氏自身だ」


「どちらかだけでは足りない……。それらは補完し合う存在でどちらかが存在すればもう片方も必ずどこかに存在する。どちらか一方だけを心の裡から完全に消し去ることはできないよ」


「じゃあ……。お前はどっちの俺氏なんだょ」 


「ああ?俺氏か……。そういえば紹介がまだだったな」


「俺氏は正直、どちらでもいい……。どうでもいいと思ってる。俺氏自身も、俺氏を内包する世界そのものも」


「どうでもいい、だと……?このままなにもかも破滅してしまってもいいと思っているのか?」


「待て待て。それはフラットな思考じゃない。やはりお前は先入観に囚われている」


「?」


「言っただろう、どうでもいいと……。破滅してしまってもいいが、栄華に栄えてもそれはそれでどうでもいい……。どちらに転んでも干渉するだけの魅力は感じない。どうでもいいとはそういうことだ。人は自暴自棄になったフリをして自分を傷つけるが、本当に自分に価値がないと思うなら傷つける行為すらしないだろう。本当に生きる価値がない人間は殺す気も湧かない。無とは本当に難しい。どこかで偏った価値基準が発生してしまう」


「なにが、言いたいんだゅお……」


「気づいているだろう?時空の歪み……。己の座標軸に」


『ずにゅうううううううううううううううううううううううううううん!!(時空が歪む音)』


「!?」


「やれやれ……。その反応も久しぶりだな」

 

「正直あの……。呪術読んでたらなんかそういうやり取りしたくなっただけでネタ切れしたクリエイターってのはすぐに概念的な問答で間を潰したがるよね」


「急に多方面の人を刺しに来るのやめて?」


「久々に読書(?)したけどやっぱいいよね。漫画は読書に含めていいよな……?MDやる暇がなくてそっちで書くことがありませんでした。でもなんかこう、最近の作品もいいけどやっぱりこう、頭空っぽなギャルたちがはしゃいでいる様子がすぐに想像できてしまってなんか興醒めしちゃうんだよな……。頭空っぽなギャルはそれはそれで愛おしい生き物だけれども」


「俺氏も中身は殆どギャルだぞ」


「はにゃあ〜?」


「」

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