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【】あ へ が お か ん さ つ に っ き【】

「ふ〜……」


「おはようございます」


「おはようございます。本日はDC前最後のインタビューにお応え頂き大変感謝恐縮の極み」


「朝はブラックと決めているのですか?」


「そういうことではないですが、最近チームメイトのNew Yorkerがモガブリィェットスパンクステラ社の焙煎直火焼きコーヒー豆のタピオカミルクティーがガチで熱くて次の投機先としてmustだからユーも日本のフォロワーに広めてあげなよ。HAHAHA!!と言っていたので」


「モガブ……。そんなものが流行っているんですか」


「知らないんですか?コロンビア産の中でも上質でコクもあり芳醇な香りと利尿作用のブレンドが絶妙で超coolだとにわかに話題になりかけていた時期もありましたよ」


「ははあ。不勉強なもので」


「でしょうね」


「今回のDCに関しては現役を引退してコーチ、あるいは監督の立場で〜……。というような噂もあったようですが」


「あ〜……。まあ、俺氏は現場で駆け回っていないとフラストレーションが溜まってナニを仕出かすか知れたものではないので、現チームの監督もそこいらの事情を踏まえた上で俺氏を渡米させたのでしょう。そもそも日本のリーグでやっていた時分からFAの相談はあって、報酬待遇諸々の面を考慮した結果今回のDCに合わせる形で移籍を〜……。という運びになったんですかね。知らんけど」


「となると、成績如何によっては再び移動する可能性もあると」


「そればっかりはなんともですね〜。世界のライバルたちも確実に強くなっていて、ナイロビのチームにいた頃ですかね?アマゾネスの血を引く方々に連れられてデッキトップ、お相手の手札を念視する為の修行をしたことがあるんですが、少なくともアフリカ系のトッププレイヤーには端末越しでも初手を看破されていると見た方がいいです。当然現在の俺氏が所属しているチームはアメリカンな気風が強くて、相手が誰であろうと粉砕してやればいいのさ!!HAHAHA!!という勢いでできる限り先攻1ターン目での圧勝、理想形としては0ターンキル、コイントスが始まる前での勝利です」


「と言いますと?」


「無血開城ですね。圧倒的な戦力差を見せつけることでお相手の戦意を完全に叩き折る。いざという場合が訪れれば勿論やってやりますが、そうなる以前にコトが済むならそれに越したことはない。実際、俺氏がリーグ優勝に輝いた時のチームメイトは一度もデッキを握っていません」


「一口にDC、といっても単純にデュエルをするばかりではないということでしょうか」


「そうですね。アマゾネスの修行もそうですが、日本の滝行なんかも人気があって厳しい季節にやってこそ意味があるので既に現地入りしているプレイヤーもいるんじゃないかな?幸いDCはマスターデュエル内で行われるので、トップチームのスター選手なんかはDC期間中の全日程で高級旅館を貸し切ってプレイに没頭したりしています。将棋のタイトル戦がなんかすごい場所で行われるのと同じですね」


「滝行もやはり運命力を高めるのに効果的なのでしょうか?」


「そうですね。信じる心が奇跡を起こす。俺氏も早朝のスタジアムでゴミ拾いをしたりしますが、全ては運命力を磨いて欲しいカードを確実に引き込む為です。京都のチームにいた時は出家したチームメイトもいましたね〜……」


「出家してもマスターデュエルはプレイできるのでしょうか?」


「流石にできるんじゃないんですかね。いつの時代の話だよそれ」


「ポケポケとは違ってマスターデュエルは真剣勝負の場。厳しい環境で戦い抜く為の心構えのようなものはあるのでしょうか」


「そうですね〜……。これといって意識していることはないです。と言うとほんとかよって思うかも知れませんが、特別に俺氏だけがやっているようなことはないですね。日々の筋トレ、基礎練習。そしてデュエルはチームスポーツなので仲間を信頼する心ではないですかね。最も大切なのは。このタイミング、この場所に最適解なパスが飛んでくる。そんな確信が現実のゲーム展開をも左右するものだと俺氏は考えています」


「成る程……。現在のチームでは早くも2ヶ月。マスターデュエルにおいて2ヶ月は政権交代が2回起きるペースだと言われていますがチームメイトとの連携は万全に深まっているのでしょうか」


「当然ですが前のチームではライバル同士だった選手もいて、今回はアメリカ代表としてパリへ行きますがそこでは国内リーグの馴染み深い面々と対決することになるでしょう。強いチームは個人技を極めた俺様プレイヤーだけ集まったのに何故か連携が上手くいくものだと思っていて、チームプレーを優先すればこそ個々の決闘者は独裁者たれと思うんですよね……。まあ、これは俺氏が以前所属していたオタワのブェッセルモンデ・バッコルオォールニャ監督の理論なので有名だとは思いますが」


「存じております」


「このコーヒー豆と同じように、世界的にはまだ有名じゃなくてもトッププレイヤーと比肩し得る段階の決闘者は数多く存在する筈です。今回のDCはそうしたニューカマーとのマッチングも楽しみですし、こちらもその進化に乗り遅れないようにケツ穴を引き締めていかねばならないと常々感じています」


「本日はありがとうございました。こちら記念のシールです」


「ちいかわのやつだ〜」


「」

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