【】し か ら ば【】
「殺伐とした対戦環境にはファンテーマを」
「そして僕が君にとってそのポジションを」
「そんな大分傲慢な思い込みを拗らせていたんだよ」
「ごめんね、使ってやって」
「火傷しそうな程の展開の、冷たさと残酷さに気づいたんだよ」
「きっとお相手からの視線はもっと、ひんやりと痛いもの」
「環境級じゃないけど、独自性があって揺るぎないもの」
「パワカよりも胸の奥の奥を温めるもの」
「理想だけはあるけど、テーマ内のどこを探しても、まるで見つからないんだよ」
「通したい、通したくない」
「その不条理がいま」
「きつく縛り付けるんだよ」
「臆病なYPの、この2〜3枚初動を」
「プレミはまるで無駄の結晶」
「ジェムをプレゼントしたとして」
「シクパを引けば引く程に、高レア枠はすり抜けて溶けていって、消えてしまうけど」
「でも」
「僕が組んだデッキが、そこに注ぎ込まれたCPが」
「お相手をサレに追い込むのを、諦められない」
「超重展開が終わるまで」
「もう少しだけ待ってて」
「薄着でただ側に立っていても、不必要に汗をかいてしまうYPなんか」
「そこはかとなくいつも臭くて、カドショを傷めつけてしまうのだろう」
「掌が大きい程シャカパチが速いんでしょ?」
「冗談でもそんな残酷なこと言わないでよ」
「再録を待てばいいけど、全財産を賭けても」
「フルレートで揃えさせてよ」
「パック剥きたい、買って貰いたい」
「このイコールがいま」
「優しく剥がしていくんだよ」
「固い財布の紐を、封入率厳しめな新箱の包装を」
「汎用よりもテーマ新規が欲しい」
「そしてそれを受け入れるのは、速攻で新環境に乗り換えるような尻軽決闘者じゃなくてただ一人」
「自分であって欲しい」
「強い汎用で、好きなテーマを無理に勝たせようとして」
「割き過ぎたデッキスロットで、抜かれてしまった中堅未満のファンテーマ」
「そんな失敗作を」
「重ねて」
「重ねて」
「重ねて、見つけたいんだいつか」
「最高の変態構築を」
「プレミはまるで無駄の結晶」
「ジェムをプレゼントしたとして」
「1ヶ月経って仕舞えば大抵、URが零れ落ちて溶けていって、消えてしまう」
「でも」
「絶えず最近のカード群に、添えられたテキストのように」
「読み返した時、ふと考えた時に」
「公式の正気を疑うもの、探し続けたい」
「超重展開からのビステセンチュで盤面を整えるまで」
「もう少しだけ待ってて」
「感想戦などなにも欲しくない程、哀しみに凍てつく夜でも」
「勝手にお相手の前で、あれこれと呟いてる」
「ターンが返っても」
「増G握ってる」
「」