【】せ ん せ ん し ゅ う【】
「まだしっくりこない……。俺氏の手に馴染む理想のベアルクティには辿り着けていない今日この頃。展開の止めどころも掴めてないし、相手ターンに妨害できるレベル8の熊を手札に構えながらエンド、くらいが丸そうではある……。融合体のベアトロン(船)が一隻でも展開に絡むと次のターンへのリソースが確保できて、このデッキにおいてアドという概念を初めて体感できて感動している。ランク戦においては試行回数を稼ぐのがいっちゃん大事で、嫌でもよく当たるテーマについて詳しくなるし、やはり焦らずモチベを保ち続けるのが板ではある」
「それにしてもユベルは強い。ユベル+超融合の2枚で盤面を更地にできるのはえぐい。ただ、ユベル対策の為だけに専用のメタカードを採用するのは将来性に乏しい……。新しい=強いと錯覚しがちなのはいつものことなので、ここは低浮上フェイズ。オタクは逆張りする生き物だから、環境や最新テーマが嫌いという決闘者の方が多いだろう……。王◯様のブランチで紹介されていたからといって市民権を得ているとは限らないし、知名度と人気は必ずしも比例しない。ほんの僅かな栄光に溺れ、凋落していく裸の王様を眺めているのは愉悦の極み。環境テーマなどはまさにそれ。生前の悪事が暴露されてお通夜がお通夜ムードになるタイプ。勝てるテーマを握っておいてまともに死ねると思わない方がいい」
「しかし、勝てないテーマを好きになる人は皆無だろう。昔は勝てたのに現状は厳しい……。となった時に初めて自分の握るデッキに疑念を抱くものさ。無理矢理にでも奮起させて戦場に送り出す。それは本当に愛なのだろうか……?いや、愛とは狂気。そしてエゴだ。お前と共に朽ち果てるなら本望。そう思えるような相手に出会えるか……。負け越しているのにモチベが消えない。そんなデッキを探すことがなにより重要なファクターなのかも知れないね」
「環境とはなんなんだろう……。信念を捨てて環境に抱かれるか、信念に殉じて泥を啜るか。その二択しかない。アルデクさんが全盛期の頃は、確かにそこにヘイトの塊があった。信じて送り出した大好きなカードたち。それがどこを見てもコピペしたような均一な動きをする環境デッキたちに蹂躙される。環境が嫌われる原因とはこの部分に他ならないだろう。なんでファンデッキなんて握ってんすか?勝てるテーマの方が楽しいっすよ(笑)みたいな金と上っ面の情報だけ嘗めて生きてるような輩に推しのデッキが穢されるのは見るに堪えない惨状だ。アルデクさんが全盛期の頃は、そんな感じのヘイトの塊が確かにそこにあった」
「それがどうだい……?時は進み、更に上を行く化け物たちがMD環境を蹂躙し始めた。OCG含め、スプライト・ティアラメンツの登場辺りから明らかにギアが上がったような感じがある。ユベルもきっとまだ可愛い方で、デモンスミスの到来に警鐘を鳴らしている人々は多い……。正しく恐れる、とは至難の業だ。現代社会は情報が氾濫している。いや、きっとそれはどの時代も同じで、未知への恐怖は人々を恐慌状態に陥れ、正常な判断を妨げる要因になる。だが……。未知なる未来。そこがまだ開拓されていない開かれし大地であり、無限の金脈が眠るフロンティアであることにも変わりはない」
「MDは物理的、金銭的な縛りなしで無数のカードを楽しめる為、(俺氏含め)本当に多くの決闘者が実戦環境に復帰する機会になり、アルデクさんは一躍、時の人となった。遊戯王の歴史全体から見たら新参もいいところなのに、増G、うらら、バロネス、アーゼウスなどをこのカードゲームの看板だと思っているメスガキ決闘者たちは多いだろう」
「何故、そんなドス黒い感情を抱えてまでデュエルするのです?」
「ゲームは楽しむ為のものでは?」
「当然の疑問だろうが、答えは簡単……。自分をボコボコにした奴を生かしてはおけない。数十倍にしてやり返した瞬間は最高に気持ちいい。ただそれだけ。家族、友人、恋人、仲間……。多くの人々に支えられて大舞台で戦う。みたいな美談を求める声も多いだろうが、一線級のプレイヤーたちはもうそんな次元にはいない。目の前の相手を全力で叩き潰して満足する。合法的にそれができるならやらない手はない」
「世界で自分だけが増Gを投げられる権利……。一生分の負債を被るとしても、それが欲しくない人間などいないだろう」
「これは権利の行使……。法的に認められた権利の行使なのです」
「俺氏は本当に心を痛めながら増Gを投げている……。運営に家族を人質に取られ、後頭部に銃口を突きつけられながらデュエルしているので本当に悪気はないのです」
「新シーズンでプラチナまで上げ直してる時のメンタル、大体こんな感じ」
「」