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【】し ょ う り ゅ う け ん【】

「梨汁操術」


「幸水ノ陣」


『ブッシィヤァァァァァァァァァァァァァァァァァア!!(梨汁が迸る音)』


「梨汁のリング!?」


「しかも、物凄い水圧で私たちを囲んでいるわ」


「彼はなにがしたいの……」


「俺は非公認マスコット。好きに暴れさせて貰う」


「これ、なあに?」


「触れれば水圧で木っ端微塵」


「僅かでも体内に入れれば、梨以外には猛毒と化す俺の体液が致命傷になる」


「要は、このリングの内側から押し出されたら=死亡ってワケだ」


「なるほどね」


「お前の領域なのに勝手に仕切って悪いな、プーさん」


「別に構わないよ」


「君を殺して、蜂蜜狩りを続けるだけだから」


「……ッ!!」


『ばぜゅううううううううううううううううううん!!(時空が爆ぜる音)』


「ふなっしー!!彼は使うわよっ」


「時空を爆ぜさせる技を」


「ひぃぃぃぃぃぃぃ……」


「やっはー!!」


「そうみたいだな。俺も思わず梨汁をチビっちまった」


「なんなのだ、時空を爆ぜさせるって……。時空が歪むのでも意味理解らないのに」


「それは、私たちが説明するぜ」


「ゆっくり魔理沙っ」


「聞き手はお馴染み、ゆっくり霊夢よ」


「早速だが霊夢。時空を歪ませたことはあるか?」


「ないわね。なにかのmemeかしら」


「一定以上の戦闘力を有する術師なら、割と一般的なテクニックなんだぜ」


「時空を歪ませることができれば、瞬間移動やある程度の質量の物質を出し入れできるようになる」


「じゃあ、彼が使う時空の爆発は?」


「個人差はあるが、およそ林檎一兆個程の質量を一点に集中させた際に時空が爆ぜ始まると言われているぜ」


「なるほどね。だからキティちゃんは時空を爆ぜさせることができるのね」


「他にも、時空を爆ぜさせるだけの強者にはゴロリがいるんだが……」


「彼は消された」


「そして、プーさんがキティちゃんを領域に閉じ込めたのはミッキーとの分断を狙った為と思われるぜ」


「流石のミッキーでも、時空を爆ぜさせるエネルギーで殴られれば危険ということね」


「そういうことだぜ」


「この動画を気に入ってくれたら、チャンネル登録と高評価をお願いするぜ」


「また、次の動画で会いましょう」


『楽天カードマーン!!』


『見ろよ、B組のミサキ。あれで夜な夜な男を食いまくってるらしいぜ』


「あ、危ない」


「自動再生で広告とクソ動画が無限に流れてくるところだったのだ……」


「でも、二人のお陰で理解したでしょう」


「なんとなく……?」


「ま、少なくともプーさんとキティちゃんは特級に分類される術師だってことだ」


「パンダ先輩っ」


「ふなっしーは何級相当なの?パンダ君」


「未登録の呪霊だしなあ……。でも、特級相当なんじゃないか?」


「現に、プーさんに瞬殺されずに立ち回ってる」


「このリングに触れたら死ぬんだろ?少なくとも、俺たちの損傷を考慮に入れる奴じゃあないらしい」


「つまり」


「回転し続ける梨汁の内側が、私の土俵ということか」


「キセノサトノダイヤモンド!!」


「マジか。あとでサイン貰おう」


「梨汁……」


「ぶしゃーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」


「うわあ」


「危ないなあ」


「糖度は高いぜ?一回、嘗めてみたらどうだ」


「蜂蜜より気に入るかもな」


「ふうん」


「プーさんの奴……」


「ええ。緩慢な動きのように見えて、的確にふなっしーの出方を読み切っている」


「ああいう、構えに余裕があるタイプは強いんだよな〜」


「俺は戦りたくない」


「選手交代だ。ふなっしー」


「え?誰?」


「キセノサトノダイヤモンドさん?」


「このまま足腰を酷使すれば、最後のインターハイに出場できなくなるぞ」


「マジで誰」


「本気でNo. 1力士娘を目指すならば……。命の懸けどころを見誤るな」


「プーさんは、私が倒す」


「誰でもいいけど」


「のんびりしてると、クリストファーの呪殺が始まるよ?」


「問題ない。水入りまで長引かせるつもりはないさ」


「お婆ちゃんが言っていた」


「ケツの穴が小さい男にはなるな……。と」


「?」


「君は、女の子だよね?」


『ドゥッッッ!!(BANオーラが迸る音)』


「キセノサトノダイヤモンドさん!?」


「なんて、戦闘力の高まり」


「黄金の頭髪。まさか」


「存在していたんだ……。スナフキン以外にも、ムーミン谷の生き残りが」


「……ッ!!」


「君には、なにか妙なものが混じっているね」


「さあ」


「人々は私をこう呼ぶ。新時代の福音だと」


「私は、そんな言葉には興味がない……」


「迅いッッッ」


「音速を超える張り手」


「間違いない……。彼女は」


「クリストファー・ロビンの生まれ変わりだ」


「背中に痣が!?」


「大蛇の紋様……。嫉妬の大罪か」


「立て。プーさん」


「バレーは、下を向くスポーツではない」


「いまので、肋骨が数本イカれた……」


「おかしいなあ。僕は追い込まれてる筈なのに」


「不思議と懐かしい気分だよ」


「クリストファー」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……」


「ロビン……!!」

















































































































「故郷に、妹たちを残しているんだ」


「この戦いが終わったら……。いや」


「私は、この戦いで命を散らす運命なのだろう」


「命を運ぶと書いて、運命か」


「その笛、宝物なのかい」


「ああ」


「もう、聴かせる相手もいないが」


「俺には帰るべき故郷がない」


「……」


「だったら、最後に私に聴かせておくれよ」


「ムーミン谷の調べを」


「ロールパンナ……」


「変幻自在にしなる鋼鉄のリボン。これが私の相棒」


「闇と光……。相反する心を併せ持つ私の不安定さを危惧して、ジャムおじさんは阿笠博士のラボから私を追放した」


「あそこは孤児院の役割も担っていたから……。彼らが、私の戦地での任務を支援してくれていたのはあとから知った」


「故郷のみんなを、憎んでいるのか」


「さて、ね」


「どちらでもあるし、どちらでもない」


「私もそろそろ、彼らとの決着をつけにいかないと」


「貴方はどうするの」


「スナフキン」

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