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【】も っ っ っ【】

「絶技……。お団子斬」


「三連!!」


『びいかあ……』


『ぢゅううううううううううううううううううううう!!』


「ハハッ!!⤴︎」


「面白いね。君も鼠なんだ」


『ジャキィィィンッ!!』


『ジャキィィィンッ!!』


「なんの音だ?」


「二枚の楽天カードを擦り合わせることで」


「形を、研いでいるのか」


「むむっ!?」


「いいんでしょうか?本気を出しても」


「それでなければ、困るのだ」


「ミッキーはプレミアム会員だ。広告が出ない設定の相手に、スキップ不可能な五秒間を浴びせることはできない」


「男梅さん」


「すごいな……。このミサンガをしていると、煮え滾るような闘志が湧いてくる」


『ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ……』


『オオン』


「トトロが」


「ミッキーに対して、平伏した……!?」


「より巨大な畏れに対して、超常が屈したんだ」


「いつの間にか左腕も再生しています」


「でも、怯え切った様子じゃ戦えないでしょ」


「フゥン……」


「何者なんだ、このやろー」


「トトロを止める必要がなくなったなら」


「私にも考えがあるわ」


「電子さん?」


「東京電力からの電力供給の遮断を、浦安市全域に限定」


「夢の国を休園状態に追い込む」


「なっ」


「そんなことをしたら」


「私たちの役目は、子供たちに夢を与えることだ」


「悔しいが、その最たる存在は夢の国なのだ」


「私たちのイザコザで、夢の国が閉鎖になっては本末転倒……」


「気持ちは理解るけど、男梅さん」


「もう、そんなことを言っていられる段階にはないの」


「キティちゃん……」


「実際、夢の国が落ちてもミッキーの戦闘能力には差異ないでしょ?」


「それに、スタジアムを中心に夢の国を再展開されればこちらが不利になる」


「下手に、浦安をつつかない方がいいんじゃ……」


「いいえ」


「ミッキー。私は、エンターテイナーとしての貴方を信頼しているわ」


「こんなやり方で申し訳ないけれど……。この瞬間も夢の国を楽しんでいる来園者たちの為にも、話を聞いて」


「うん?」


「僕は別に、そんなことをされなくても話は聞くよ?」


「ただ、ここには見物客として来ただけなんだから」


「見物客だあ……?」


「兄さん」


「理解ってるよ」


「交渉したいの、ミッキー」


「私たちサンリオは、ディズニー、USJに連なる第三極」


「圧倒的な頂点であるディズニーを前に、私たちは一時的な協力関係を結んでいるに過ぎない」


「おいおい。それをわざわざ、俺たちの前で言うかよ……」


「それで?」


「続けるわ」


「私だって、私たち同士の不毛な争いで子供たちの笑顔が奪われるのは看過できない」


「けど」


「争いはいつだって、その末で起こるものなの」


「弱者を」


「子供たちを」


「力無き者を護りたい。そんな善意と愛情がぶつかり合った末に、戦争は起こる」


「つまり?」


「エキシビションよ」


「ミッキー。貴方とは、一度本気で戦ってみたかったの」


「組織としての柵を超えてね」


「キティちゃん!?」


「なにを言ってるんだ……」


「勘違いしないでね。これはただの喧嘩。血で血を洗うような戦争じゃない」


「しかし」


「姐御が敗れれば、シナモンたちも黙っていないんじゃ……」


「なに?」


「私が、ミッキーより弱いって言いたいの?」


「そ、そういうことでは」


「いいよ。その勝負、引き受けよう」


「戦争反対。平和主義。そんなの万人が思ってる」


「万人が万人、たった一つしかない理想を求めて殺到するから、争いが生まれる」


「じゃあ、どうするか?」


「答えは簡単」


「代表者同士が殴り合って、それを観客に魅せればいい」


「ここはその為の場所だろう?」



























































































『ばぜゅううううううううううううううううううん!!(時空が爆ぜる音)』


「「「「ッ!?」」」」


「私のメン限秘技は、攻撃に林檎n個分の重さと質量を上乗せするの」


「嗚呼……。見ているかい、ウォルト」


「エンタメの可能性は、まだ潰えてはいないさ」

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