【】ご つ も り【】
「おやっさんに伝えてくれ……。地球は、青かったって」
【俺氏!!】
【どうして……。どうして現場に血が流れるんだ!!】
「現場に血が流れるのは、割と普通なことじゃないかな……」
「あれ?にしても、中々死神が迎えに来ないな」
【お前、これ】
【胸に仕込んでおいたイタジャガが銃弾を防いでるぞっ】
「なんだって」
「これは、おやっさんが俺にくれた賞味期限切れのイタジャガ」
「ホロメンのシールは抜かれていた……」
【おやっさん……】
「だが、それが巡り巡って俺氏の命を救うことになるなんてな」
「ちなみに兄河が気まぐれで買ってきたイタジャガを開封したらIRySでした」
「シナジーあるのかないのか謎だけど、曲は一番聴いてるかも知れん」
【新ビジュの方か?】
「そもそもデフォルメされてるけど、新ビジュの方な気がする……。顔の良さ的に」
「IRySといえばネトフリで先行配信されてる力士娘ドスコイダービーOVERDRIVEの主題歌も担当してるよね」
【アニメの第三期じゃん】
「二期の終わりで明らかになった力士娘たちの宿業……。とある稽古中の事故が発端になった相撲史を揺るがす大騒動に主人公たちが巻き込まれていくよ」
【確か、身体のあらゆる部位に紋章が刻まれた力士娘たちが登場するんだよな】
「そうそう。それぞれが紋章を見せびらかす演出のOPがかっこいいんだ……」
【王道だな】
「中でもマルフォイが使役する遠距離戦闘型のワイバーン力士娘は人気が高くて、CVも花澤さんだしちなみに彼女はアスナに似てる」
【マジかよ。マルフォイの奴も出世したな】
「そうなってくると気になるのが一期の後半で明らかになった聖杯の存在なんだけど、土俵でのウイニングライブを行う先輩力士娘たちが聖杯の養分となって死んでしまうんだ」
【一大事じゃん】
「マルフォイをはじめとする力士娘のマスターたちはそれに対して抗議するんだけど、横審は契約によって力士娘とそのマスターに対して絶対的な権限を有しているから逆らえないんだよね」
【それじゃあ、主人公たちが好き勝手されたままだろ。どうすんだよ】
「そこで立ち上がるのが、国際的に力士娘の普及に携わっている主人公の友達のギャルなんだよ」
【ギャルの癖にやるな】
「ギャルは実はなんの特徴もないしがないサラリーマンが異世界転生した先の世界で悪役令嬢として育てた娘の更にその娘の家庭教師に当たるこれもまた前世で管理職でしがないサラリーマンをリストラした男が転生したドSイケメンがメイドを孕ませて産まれた子の更にその甥っ子の近所に住んでいたお爺さんが野良猫に転生して京都の山奥で隠遁生活を送っていた元世界陸上級のアスリートに変身する能力を持った妖怪もどきの仮想人格がAIのハッテンと共に暴走した姿を見たとある博士が開発した世界をリセットする為の機械を模したマルフォイの娘っていう設定なんだけど」
【結局、マルフォイの娘じゃねーか】
「最終的にその宿命の二人が激突して、なんやかんやで木の葉の里が崩壊に追い込まれるんだわ」
【二期のラスボスだったクソデカ短パンおじさんは?】
「クソデカ短パンおじさんは地中深くに封印されたあと、中世ヨーロッパ時代に自身の前身が仕掛けた謎のアレによって復活を果たすんだ」
【やばいじゃん】
「そうなんだよ。三期は全体を通してマルフォイが忙しいからな……。メガバンクの頭取になったロンとウィーズリー家の確執もどんどん肥大化していくし、そうこうしているうちに上弦の三が里まで降りてきて殺戮を始めるんだ」
【教えは?教えはどうなってんだよ!!】
「禁じられた機械を使って上弦の三を倒そうとする木の葉の里の面々だったが、そこに現れた封じられた禁忌のアレによって言葉を喋れない木偶の坊に変えられてしまうんだ」
【お前んちのソファ、気持ち良すぎだろ!!】
「Ngimooのソファだからな。人を駄目にする寝心地だぜ」
【それにしても、来週はかなたその運動会だな。どっちが参列する?】
「俺氏は力士娘の監修で忙しいからな……。でも、パンツ食い競争には参加したいしなあ」
【毎年、豪華なゲストたちのパンツが用意されてるもんな】
【今年は確か……。プロゴルファーの神山田ファチ左衛門さんだったかな】
「マジかよ!!神山田ファチ左衛門さんが!?」
【マジマジ。Yahoo!ニュースで確認したけど、神山田ファチ左衛門さんで間違いねぇよ】
「やっぱYahoo!ニュースだよな……。この世の全てをそこに置いてきた」
【どうでもいいけど、イオンモールの構造が絶妙にカーブしてる理由の豆知識、聞く?】
「もうそれ、五億回くらい聞いたんだけど」
「やっぱりこうして連載が長くなると、話題もマンネリ化するよなあ……」
【そりゃあな。神山田ファチ左衛門さんのネタとか、何回擦ってんだよって感じだ】
「力士娘もそもそも飽きられてきただろうしなあ。どうすっかなあ」
【じゃあ、アレは?】
【とある剣豪のマルフォイが人里離れた秘境でスライムたちと共にスローライフを送ろうとするんだけど、魔王討伐を成し遂げて勇者となったかつての教え子たちが押しかけてきて大変なことに……】
「朝は苦手だ……。あの日のことを思い出すからな」
【俺氏……】
【もう大丈夫よ。ここにはみんながいるじゃない】
「ずーはー」
「すまない」
【え……?】
『ドスッッッ(ナニが刺さる音)』
「本当に、これでよかったっぴ?」
「ああ……」
「イタジャガのシールを制覇する。転売されるより先に動くには、綺麗事ばかり言ってられないんだ」
「たとえそれが、左腕を代償にすることになったとしても」
「っぴ〜」
「デュエルに魅入られた人間は、醜くも美しいっぴ……」