【】り っ っ つ【】
『フランス パリ』
「おフランスでガンスねえ〜!!」
「融合ペンデュラムって時点で脳が理解を諦めてるんだけど」
【気持ちは理解るが、諦めるな】
「知ってるか?なんやかんやで世界中で暴動が起き、あらゆる商業施設が暴徒によって襲撃されてるらしい」
【マジかよ】
「それはここ、おフランスでも例外ではない」
「さっき、駿河屋(パリ支店)が襲われてるのを見た」
【それじゃ、落ち着いて同人バンド・デシネも漁れないぞ……】
「世紀末と化した世界で暴徒たちが狙っているのは、なんと言ってもポケカだ」
「ポケモンカードゲームはコレクションとしての人気も高いから、転売目的の暴徒たちがここぞとばかりに集まっているのだろう……」
【警察とかはナニやってんだ?】
「殆ど機能不全に陥ってる。なんやかんやで地球上の酸素が半分くらいになって、それどころじゃないからな」
【暴徒たちも大変だろ……。ヤケクソの火事場泥棒だな】
「ああ。しかも、ポケカは持っているだけで厄除けの作用もあるからな(諸説アリ)」
「その情報を鵜呑みにした市民たちが、暴徒たちの暴挙を手助けしている場合もあるらしい」
【荒廃し過ぎだろ……】
【ところで、かなたそは】
「あいつはまだ、デュエリスツとしての腕は半人前だ。前線に出すには危険が伴う」
「それに、あいつにはまだ日本での学生生活が残ってる……。仲間たちとの日常を壊したくない」
【YAGOOが死んで、YAGOOクソコラ選手権は中止になった】
【高校生たちにとっては、それまでの努力が水の泡になったようなものだからな】
「なんやかんやで廃校を阻止するには、大会で結果を残すことが必要不可ケツだ」
「性癖の隔世遺伝……。こんな言葉を知っているな?」
【先人たちの性癖を受け継ぐこと、だったか】
「織田信長からピタゴラスまで、いずれの性癖にも属さない人間など存在しなかった」
「第二次性徴……。性の目覚めに至っても、性癖を自覚するまでは程遠い」
「性癖の隔世遺伝を免除されている期間。きっとそれが青春時代なんだろう」
【歴史上の偉人たち。その性癖を継承し、新たなる未来を紡いでいく……】
『クリクリ〜』
【クリボー】
「え……。下ネタですか?」
「やっぱり思うんだけど、ぺぇの解釈って幅があるよな」
「落ち着いた雰囲気の楽曲のMVとかは、比較的ぺぇがナーフされている傾向が強い」
【着痩せするタイプかも知れん】
「逆に、露出度の高い衣装だとその逆だ。特にこれは中程度のぺぇを有するホロメンにありがちなことだな」
【ぺぇの標準偏差、ってことか】
「そうなるな。ちなみに俺氏は数学はからきし駄目なタイプのレイブンクローなんだが……」
「乳は大きくなればなるほど、流動的なんだよ。同じ形に留まっていることが少ない」
【そりゃあ、そうだろうな】
「それはまるで、宵闇に佇む篝火のようだ」
「ちなみにエグゾディアじゃなくて、エクゾディアなんですよね。エク、なんすよ。濁点要らないんすよ」
【結構、間違えがちだよな】
「そうそう。エクゾディア警察な」
「ま、Vtuberの女どもが言ってる分には指摘するのも野暮だけどさ」
「そういうのはほら……。こだわらない方がイイから。経験上そうだから」
「具体的に言うと、モテない」
【ナニ言ってんだ】
【カードゲーマーなんて、基本モテないだろ】
「え……」
「お前それ、三沢さんの前でも言えんの?」
『クリクリ〜!!』
「ほら、ハネクリボーも怒ってる」
【ただ、ゲームの特性上カードゲーマーはコミュ力お化けのような気がする】
【カードゲームやってる時だけな】
「それは、全てのオタクに共通することだ……」
「陽キャはデュエルする相手には困らないけど飽き性故に誘われればどんなゲームにも手を出すからデュエルだけを極めようとはならず、陰キャは凝り性故に教えればちゃんとデュエルを極めようとするんだけどそもそも一緒にプレイする友達がいない」
「究極の矛盾である」
【その矛盾が生み出す究極の芸術こそが、百合なんだがな……】
「だな。芸術は爆発だって、デイダラさんも言ってたし」
『クリクリ〜』
「ほら、クリボーも喜んでるぜ」
【ハネクリボーとどっちなんだよ。あといつまでいるんだよこいつは】
『クリクリ〜……』
「あーあ。そんなこと言うから落ち込んじゃったよ、ハネクリボー」
【メンヘラがよお……!!】
【プリパラ好きそうな声しやがって】
「俺氏は、マシュマロンを裏側守備表示で召喚」
【セットな。わざわざ言わなくていいから】
「クソマロンの儀式を発動。レベル分のクソマロを生け贄に捧げ、デッキからクソマロンを特殊召喚」
【名前が雑】
「除外されたクソマロ一つにつき、攻守800ずつアップ」
【強過ぎんだろ!!】
「あ、これ禁止カードやんけ!!」
「やべえ、ジャッジキル……」
『ずにゅうううううううううううううううううううううん!!(時空が歪む音)』
「グアッドとかいうガキには、酷い目に遭わされたのだ」
「でも、それによってみんなに危機意識が芽生えたドン」
「まさか、和田家最終兵器とも呼ばれる和田どんを投入するとは……」
「ボスも、連中との血戦に本腰を入れ始めた証拠なのだ」
「この前戦った相手も、中々に手強かったドン」
「名前は確か……」
「なんの話だっぴ?」
「……ッ!?」
「馬鹿な……。僕たちに、一切BANオーラを気取らせずに接近したのだ?」
「楽しい話だったら、僕も混ぜて欲しいっぴ〜!!」
「和田どん、ここは……」
「退がってて欲しいドン」
「僕のフルコンボを喰らって、生きていた者は存在しない……」
「どんなイカサマを使ったドン?」
「メン限秘技」
「僕だって、実戦で成功したのは初めてだったっぴ」
「気を落とす必要はないっぴ!!初めての経験は、誰にでもあることだっぴ」
「気を落とす……?」
「なにを、勘違いしているドン」
「仕留め損ねたのは想定外でも、僕の胸に溢れる感情は高揚だよ」
「っぴ?」
「構えなよ……。お楽しみはここからだろう?」
「もう一回、遊べるドン!!」