【】あ じ ぽ ん【】
「俺氏とにじさんじ、どっちが大事なのよ!!」
【俺氏……】
「ここははっきりさせておいた方が、後腐れがなくて済むわよ」
「選ぶんや、ずーはー」
「このままにじさんじに骨を埋めるか、俺氏と駆け落ちするか」
「ちょ、ちょっと待ってよ」
「このまま二人が駆け落ちしたら、誰が虎畑ロペスの陰謀を阻止するのさ!?」
【心配は要らねぇ、たそ】
「戦いの中で、貴女は時空を歪ませる術を体得したわ」
「俺氏たちがいなくても、この先の運命を切り拓いていける筈やで」
「みんな……」
「にょ」
「にょわ〜」
「俺氏!?」
「キメるタイプのおハーブの副作用ね」
「このままやとあかん」
【俺氏、正気に戻れ】
「うるるぅ〜……」
「無駄なのだ」
「責任感のあるデュエルは萎えてしまうっぴ」
「その通りです」
「ルールを守って楽しくデュエル」
「ちなみにこれは、楽しむことまでがルールなのですよ」
「あ、あいつのスリーブ、ぺこーらやで!!」
「まさか、それでデュエルへのモチベーションを維持しているというの?」
「続けましょう」
「私はずんだもんと、貴方がたのフィールドにいるピッピ・タコッピを生贄に捧げ」
「手札から、船長の元カノを召喚」
【ば、馬鹿な】
「相手のモンスターを自分のコストにしたんか!?」
「その効果により、船長の脳内にウン年間の青い春がフラッシュバック」
「その間、体感時間にして一分」
「嘘だろッ」
「マリンが、配信で一分以上も黙るなんて……」
「このシチュエーションが欲しかったのですよ」
「我々は船長の性欲を枯らすのではなく、封印する方向にプランを変更しました」
『ずにゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!!(時空が歪む音)』
「ちょ、ちょっと」
「そんなところで見てないで助けなさいよ」
「君たち!?」
「君たちぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ……(たちぃぃ(たちぃぃ(たちぃぃ(エコー)」
「安心してください」
「船長が封印された空間では、肌年齢以外の時間の流れがストップしています」
「封印が解かれれば、肌年齢以外への影響はありませんよ」
【ちっ】
「野兎同盟にとって障壁となりうる存在を、都合よく処分したってワケかい」
「ま、まずいよチャイカさん」
「諦めないで」
「そんな時こそ、エリクシールよ」
「間に合うの!?」
「セラピーの力を信じるのよ……」
「それよりも率先すべきは、ロリと化した俺氏をどうやって救うかでしょう」
「ぷりくあ〜」
【最近のロリはプリキュア世代ではないだろ】
「じゃあ、何世代なんや」
「アイカツかしら」
「いや……」
「がはッ」
「俺氏!?」
「一体どうしたんや」
【この苦しみ方、尋常じゃねえ】
「気づきましたか」
「現在、俺氏のケツには妖怪メダルがぶち込まれています」
「なんですって」
「すぐに取り出さなければ、ホロライブの本社そのものが爆発することになるでしょう」
【くそっ】
「こうなったら、怖い話をしてお茶を濁すしかないで」
「そうね」
【たそ、なんかいいのあるか】
「う〜ん……」
「待ってくれ、みんな」
「俺氏、意識が戻ったんか」
「ケツに妖怪メダルがぶち込まれた衝撃で、一時的にロリ化が解除されたみたいだ」
「子供向けのおもちゃだから、誤った使い方がされないように周知徹底した方がいいわね」
【ああ】
【この使い方は、完全に夜の妖怪メダル(意味深)になっちまってるからな】
「夜の、妖怪メダル……?」
「せやけど、俺氏が開拓者でよかったで」
「一般人がこんなものをぶち込まれたら、タダじゃ済まないわよ」
「でも、安心してくれ」
「どうやらこの妖怪メダルは、座薬にもなるタイプの妖怪メダルだったらしい」
「ハメるタイプだったのね」
【そうでなきゃ、今頃お前は御陀仏だぜ】
「そんな理由で天界に来られても困るよ」
「しっかし、問題はどうやってこの盤面を打開するかやな」
「船長の元カノには、微粒子レベルで船長との濃厚な思い出が残っている……」
「つまり、それを刺激すればいいんだ」
「ま、まさか」
「みんな、耳を塞ぐんや!!」
「え?」
【怖い話します】
【あるところに、一般成人女性(男性も可)がいました】
「特になんもしてねぇのに歳は取り、気づけば自分が年上のケースが増えていく」
「あのアニメが流行ってたのって、もう十年以上前……?」
「ぐ、ぐわああああああ!!」
「ロペスが苦しみ出したッ」
「ここだ、ここで決める」
「ずーはー!!」
【加賀美インダスツリアル製のソリッドビジョン】
【税込、3,980円】
「バンダイナムコ」
「封印された船長、船長の元カノ、そしてモンストやパズドラでさえ十年近いという事実をチューニング」
「すまないな、ロペス」
「ぺこーらのスリーブは、ヴァイスシュヴァルツ用なんだ」
「き、貴様ァ!!」
【俺氏!!】
「これで終わりだ」
「秋葉原のアニメイトで巨漢オタクとすれ違う瞬間レベルの恐怖を味わわせてやるッ」
「味わわせる?味あわせる?」
「どっちなんや」
「どっちでもよくないかしら」
「だ、駄目だよみんな」
「日本語ガチ勢の俺氏に、思考を鈍らせるようなことを言っちゃあ……」
「ぐッ」
【俺氏!?】
「なんだ、この気配は」
「俺氏の周囲に、ドス黒いオーラが漂っている……?」
「あ、あかん」
「己の憎しみに負けては駄目っ」
「ふん……」
「思い出しましたか。貴方の胸の内側に眠る、哀しき復讐心を」
「す」
「す?」
「寿司……」
「俺氏は、誰も寿司の注文を無視されることのない平和な世界を創りたい」
「だから」
「この世から、寿司という概念そのものを消し去ればいいんだ」