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【】ぷ っ ち ょ【】

『溶岩島 ぺこらタワー』


「どうして、ここにもぺこらタワーが……」


「やれやれ」


「思わぬ邪魔が入ってしまいましたが、続けましょう」


【虎畑ロペス】


【今度こそお前をぶっ飛ばして、星川の居場所を吐いて貰うぜ】


「ふむ」


「それはそうと、なにか失うものがなければ、勝負はつまらないでしょう?」


「た、助けて欲しいでやんす」


【栗松】


「僕としたことが、不覚を取ってしまったよ」


「村田さん!?」


「貴方がたが敗北した場合、この二人には死んで頂きます」


【てめぇ】


「卑劣にも程があるぞっ」


「なんとでも言うがいい」


「2050年」


「子供たちにとっては遥か先の未来だが、大人たちにとってはすぐ先のこと」


「全人類兎化計画を遂行するには、止まってなどいられないのだよ」


【その為には、どんな犠牲が出てもいいってのかよ】


「犠牲?」


「貴方も、よく理解っているじゃありませんか」


【ああ?】


「ずーはー、ここは抑えろ……」


「犠牲という言葉はですね、なにか目的があり、その為には仕方のない代償という意味があるのです」


「災害の犠牲、事件の犠牲、事故の犠牲、戦争の犠牲……」


「それらの命は、後世の人々にとっての教訓となり、てぇてぇ犠牲として受け継がれていく」


「故に、大義の為の犠牲となることは、むしろ名誉なことなのですよ」


【俺氏】


【話し合いが無駄になる相手ってのは、どうやらいるみたいだぜ】


「ああ」


「わざわざこんな場所に呼んだんだ」


「カードを引けよ、虎畑ロペス」


「ゲートオープン」


【解放!!】


『ずにゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!!(時空が歪む音)』


「ところでお二方」


「ホロアースとはなにか、ご存知ですか」


【どこまでも、お喋りが好きな野郎だ……】


「それは、この世界そのもののことだろ」


「なんかこう、SAO的な雰囲気でフルダイブしている感じのアレ」


「ええ」


「ときの教授が開発し、AZがラスボスを務め、ロボ男さんが基幹プログラムを担っている仮想世界」


「と、誰もが信じ込んでいるものです」


【なに……?】


「どういうことだ」


「召喚獣や使徒の出現も、AZに施された自動アップデート機能が暴走したもの」


「そう理解しているのではないですか?」


【まどろっこしいな】


「違うってんなら、早く説明したらどうだ」


「人々が心の中に抱いている原風景、井の中の里」


「それを生み出すのがドドド因子であり、共通のドドド因子で結ばれた者同士が出会うと、ステラ細胞が覚醒する」


「そうすると、それまで虚構だった筈の原風景が、そっくりそのまま現実になる」


「この現象を、時空の一転攻勢と呼びます」


【時空の】


「一転攻勢だと……!?」


「赫の世代が一人残らず覚醒した先の世界、それこそがホロアースであり」


「それは同時に、プレアデス計画の最終段階、深脊界の完成をも意味するのです」


「我々、野兎同盟の真の目的は、兎化計画によってあらゆる勢力を無力化し、ホロアースを完全に掌握すること」


「そ、そうか」


「相手を兎にさせてしまえば、ゲマズの戦闘力さえ問題じゃない」


「そういうことです」


【馬鹿か?】


【あれほどの化け物どもが、大人しく兎化アンプルの注射に応じるとでも思ってんのか】


「その為の、ぺこらタワーですよ」


「世界中に設置したぺこらタワーから、一斉に兎化光線を発射する」


「そうすれば、いくらゲマズと言えど躱し切れないでしょう」


「そしてなにより、兎化光線は兎化アンプルと違って、即効性」


「アンプルによる兎化は時間を要する為に、神椿市の名取メディカルセンターへ患者として迎え入れる必要があった」


【だから、星川は神椿市へ……】


「不自然な行動の理由はそれか」


【つーか、全人類を無力化したら、誰がその後の世界を統治すんだよ】


「だから、我々ですよ」


【ああ……?】


「そうか」


「兎族は元から兎だから、兎化の影響を受けないんだ……!!」


「よく、気づきましたね」


「兎化計画が頓挫した場合に備えて、エデンの星落下作戦も用意していましたが……」


「よりにもよって、その計画が暴発した際にはどうなるかと思いました」


「それって、あの時の」


【あの出来事さえも、お前らが仕組んだことだってのか?】


「野兎たちを月に移住させてから、エデンの星を地球に落下させる」


「邪魔な連中を纏めて吹き飛ばすプランだったのですが、ドドンガによって月そのものが消し飛んでしまった」


「なので、やはり我々の最優先事項は全人類兎化計画」


「BANオーラからの脱却を掲げることで、愉悦部をはじめとしたあらゆる勢力が私たちの味方だ」


【栗松、村田さん】


【必ずお前らを助け出して、このふざけた兎野郎を兎鍋にしてやるからな】


「ず、ずーはー君」


「頼もしいでやんす」


「ロペスさん」


「あんたはただ、世界を救うなんて大義を盾にして、私利私欲の為に動いているだけだ!!」


「ほほう……?」


「己の夢、欲望の為に動くのは、至って当然のことではないのですか?」


「そして、兎化計画は決して、独り善がりなものではない」


【なんだと】


「優先順位を考えましょう、という話です」


「地球が滅びれば私たちも死にますが、私たちが死んでも、地球は滅びない」


「そして、この星にとって最も有害な存在は、間違いなく人類です」


「PON」


「即ち、パーフェクト・オペレーション・ニューワールド」


「ゲマズを無力化し、空白のBL本も、シャ・ル・イースも、TENGA五剣も掌中に収める……」


「新世界のPONを構築し、未来の救世主となるのは、野兎同盟なのだ!!」


【はっ】


【弱い奴ほどなんとやら、ってな】


「溶岩島は、会長の亡骸そのものだ」


「立っているだけで、ケツから気合いが込み上げてくる……!!」


「虎畑ロペス」


「お前の野望を阻止するのは、ずーはーたちだけやないで!!」


「そ、その声は」


「見張り役なんて置いても、私の美しさの前ではゴミ同然よ?」


「セラピ〜!!」


「馬鹿ども」


「これが、お前らの新しい切り札だよ」






















































「その名も、総受竜イカロスジェット・アクアマリン・ファーストテイク・クソマゾドラゴン・贄(火水闇文明)!!」

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