【狂瀾怒濤の急展開!?】最上位意思決定機関vs帝P【物語は最高潮へ……!!】
都内某所。
現役DKコーディネーター、帝Pは、
十三次元に君臨する最上位意思決定機関、【連載終了会議】の幹部たちと対峙していた。
「たかが、人間の分際で我々に歯向かおうとは、どういう魂胆かな?」
「黙れ」
一転、騒然とする幹部たち。
「貴様、自分の立場が理解ってないのか!?」
「お前たちこそ、俺を誰だと思ってる」
帝Pは腕を組み、堂々とした仁王立ち。
「常闇ト○を通して本○翼さんとも繋がった俺に、もう怖いものはない」
「なにを言っているっ」
「お前ら、業界研究って、ちゃんとやってるか?俺は努力家だから、なにごとも、予習復習を欠かしたことはない。だから、教えてやる。俺の息子たちが……。現役DKが進むべき道をな」
それは、最強を目指す為の、
茨の道。
「結局は、箱と人流が一点に集まらなきゃ、革命は起こり得ないんだよ。偏執界隈、漫画界隈、そして遊戯界隈での現況は、こうだ」
まずは、漫画界隈。
「言わずと知れたことだが、【上流階級知的少年】、【喧嘩上等極道少年】、そして、【正義覚醒王道少年】。出自も、個性もばらばらな三人の少年が、互いに高め合い、やがては青年に成長し、今度はその三人の青年が協力して、少年を育てる。この紐帯こそが、【青少年健全育成条例】。漫画界隈の覇王になりたいなら、【青少年健全育成条例】の構成員になることが必須条件だ」
それから、偏執界隈。
「現状は、【新天地開闢未確認聖地】と【全裸少年偏執劇場】が鎬を削り、【旧都伝承百物語】が復活するまでの時間を稼いでいる状態だ。新勢力が台頭してくるかどうかは、これからのお楽しみ」
そして、遊戯界隈。
「待て。それに関しては、【天上鎮座花札元帥】の独り勝ちだろう」
帝Pの言葉を、【連載終了会議】の一柱が遮った。
「その通り。【天上鎮座花札元帥】に匹敵する勢力など、あろうはずがない」
「この連載の行方を我ら【連載終了会議】が決定しているように、この世界の遊戯は全て、【天上鎮座花札元帥】の掌なのだよ」
「銀翼の堕天使は、聖なる焔に灼かれて堕ちるがいい」
「はははっ!愉快愉快」
【連載終了会議】の柱たちが、一斉に下卑た嗤い声をあげる。
帝Pは、
懐から取り出した拳銃を天に向け、
発砲した。
「聞け」
緊迫した空気の中、帝Pは粛々と説明を続ける。
「まずは、若者の耳目を集める【一人称複数銃撃部隊】、その中の特記戦力である、【境界蹂躙暴徒洗熊】。それから、殺伐とした遊戯界隈において、巧みに人流を操り玉手箱を量産する、【終極特異点液晶遊戯】。そして、発信者との連携によって、少額の資本で上質な箱を提供する、【危険海域調査船団】。この、【境界蹂躙暴徒洗熊】、【終極特異点液晶遊戯】、【危険海域調査船団】が三つ巴の協力体制を構築し、互いに切磋琢磨……。極限まで研ぎ澄ませたその一撃は、【天上鎮座花札元帥】の牙城にも傷をつけるだろう」
「馬鹿なっ!!」
俄に、【連載終了会議】の神々が色めき立つ。
「貴様らは全員、マ○オとル○ージの奴隷なのだ!」
「【天上鎮座花札元帥】に育てられた恩を忘れたのか!?」
「天に唾する愚行。若気の至りとはいえ、許容される発言ではないな」
「どれだけ半グレの若者たちが盛り上がろうと、【天上鎮座花札元帥】は全年齢対象。格が違うのだよ、格が」
「五月蝿え」
帝Pはもう二発、今度は【連載終了会議】の神々が映された液晶に発砲。
こいつ、マジか……。
という、静寂が満ちる。
「女の趣味が悪いお前らに、ちょっとだけ残酷な世界の真実を教えてやるよ」
帝Pは、スクールバッグの底の方でぺしゃんこになったファミチ○を齧りながら、
言い放った。
「一番を目指さない男は、モテない」