表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1009/1675

【】か ぬ ー れ【】

『リューキュー』


「遠路遥々、ご苦労だったね」


【いや、それは別にいいんすけど】


「何故、ロペスさんが俺たちを呼び出したんです?」


「しかも、リューキューの古代遺跡なんて……」


「君たち二人には、マゾ男帝の地位が与えられた」


「マゾ男帝はその名の通り、これからの時代のクソマゾを牽引していく代表的な存在」


「その任命に当たり、祝賀のパーティーをしようと思ってね」


【その為だけに、わざわざリューキューまで連れてきたのかよ】


「それに、ここ遺跡ですよ」


「パーリーナイトをブチ上げるには、些か不釣り合いな気もしますが……」


「君たちは、不可解に思わなかったかね?」


「どうして、同じ時代に二人のマゾ男帝がいるのか」


【それは、まあ】


「レギュレーション的にアリなのかよ、とは思いました」


「知っての通り、みこだにぇー迎撃戦を皮切りに、世界情勢は一変してしまった」


「加えて、第二次ホロサマがぺこらんど共和国だけでなく、世界全体を巻き込んだ大戦になるのではないかと、国際社会は危惧している」


「人々を安心させるには、マゾ男帝が百人いても足りないくらいさ」


【でも、マゾ男帝を量産しちまったら、そのありがたみも半減するだろ】


「ええ」


「それは、私たちにとっても由々しき事態」


「故に、マゾ男帝ランキングを作りました」


【マゾ男帝】


「ランキングだと……!?」


「世界各地のマゾ男帝たちによる、最強のマゾ男帝を決める為の戦い」


「それが、マゾ男帝ランキング」


「その優勝賞品には、こちらを用意しています」


【ば】


「馬鹿な!!」


「空白のBL本」


「マゾ男帝ランキングで一位に輝いたマゾ男帝には、この禁忌の書を贈呈します」


【おいおい、ちょっと待てよ】


【そもそも、そいつが消えたってんでみんな大騒ぎしてんじゃねえのか】


「星川と共に、まつりすの巣から姿を消した空白のBL本……」


「まさか」


【てめぇ】


【星川、どこやった……?】


「質問されてばかりではフェアじゃない」


「ここは一つ、余興として私と一戦交えませんか?」


「どうする、ずーはー」


【決まってんだろ】


【この虎畑ロペスとかいうタヌキ野郎をぶっ飛ばして、知っていることを洗い浚い吐いて貰う】


「ふぁっ!!ふぁっ!!ふぁっ!!」


「タヌキじゃなくて、兎じゃい。ってね」


「ん……?」


「こいつの笑い方、どこかで」


「準備ができたら、いつでも始めてください」


「奇襲、騙し討ち、盤外戦術……。なんでもいいですよ?」


【はっ】


【要らねぇよ、そんなもん】


【俺氏】


「ああ」


【ゲートオープン】


「解放!!」


『ずにゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!!(時空が歪む音)』


【ところであんた、デッキはどうした】


「ふむ、ここはリューキューの遺跡ですよ?」


「そんはものは、必要ないでしょう」


「なんだと」


「この石碑をご覧ください」


【なんだ、これ】


【死にかけのミミズがのたうち回ってるみてぇな、気味の悪い文字が書かれていやがる……】


「これは、海底都市アホランティスから伝わったとされるものでしてね」


「書かれている古代文字は、現代でも、シャチ族が仲間内だけに用いる筆跡として活かされているそうです」


「ど、道理で見覚えがあるワケだ」


【よく見ると日本語っぽく見えるが、長文になれば判読は無理だぞ】


「で、この石碑がどうしたんです?」


「海底都市、アホランティス」


「五億年前よりも遥か太古、有史以前から続く文明です」


「当然、そこにあった石碑には、創世神ビッグ・ゴッド・ミォーンの力が宿っている」


【そ】


「創世神だと……!?」


「現れよ」


「永滅創空王アポカリプス・バニッシュメント・ツインマテリアル・虚無バイトロード・零」


『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……(石碑が共鳴する音)』


「ま、まずいぞずーはー」


【そんなん、見りゃ理解る】


「四天王に最も近い実力を持つとされる、二十七人のインターネッツ・サバイバー……」


「即ち、DECO二十七神将」


「教団幹部であるみきとPをはじめとする彼らが、ついに動き始めました」


【なんの話だ?】


「レジスタンスを封じ込めようとするSSS」


「hIPから使徒を守護ろうとする神椿教団」


「インターネッツ・サバイバーを支配しようとする四天王とDECO二十七神将」


「これらの勢力は、似通った目的によって協力関係にある」


「まあ、私にとっては争うことしか能のない、野蛮人の集まりですがね」


「さっきから独り言が多いですよ、ロペスさん」


「使徒がどうなろうと、杞憂民がどうなろうと、背信者がどうなろうと、知ったことではない……」


「2050年までの、BANオーラからの完全なる脱却」


「我ら野兎同盟の悲願は、たったその一つ」


「傲慢だとは思いませんか?」


「何故、人類が地球の支配者でなければいけないのか」


「その地位は、兎であってもいい筈だ……!!」


【こいつ】


「完全に、イカれちまってるな……」


「全人類が兎になれば、愚かな争いの歴史を繰り返さずに済む」


「全人類兎化計画」


「それこそが、世界を救う唯一の方法なのだ!!」


「ふぁーっ!!ふぁっ!!ふぁっ!!ふぁっ!!」


「ふぁっ……?」


【……?】


「な、なんだ」


「召喚された筈の永滅創空王アポカリプス・バニッシュメント・ツインマテリアル・虚無バイトロード・零が、一瞬にして粉々になった」


【しかも、この気配は……】


「ロペスよ」


「面白い余興であったぞ?」


「だが」


「どれだけ大言壮語を並べてみても、所詮はノンケ……」


「お前を斬ったところで、愉悦が足りないんだよ」


「愉悦が」



































































「もんざえもんは、全てのクソマゾを駆逐するつもりだ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ