【劇場版】【冒頭十分無料公開】仮想茨城地獄絵巻【馳河監督最新作】【地元から逃げるな】
ここは、茨城に位置する、
水戸駅。
「さて」
俺の、
【職人組合】として、そして、【戯言師】としての、
はつしごと♡
帝はDK【渾】の肩に乗り、水戸駅内部の川又書○で物色をする。
「え。ダーウィンの新刊が【種の期限】って、どういうこと?理解らんわあ……。ちゃんとした才覚がある人のやることは、理解らんわあ。勘弁してください、マジで」
おい。
テ○ルズオタクの、友人S。
読んでるか?
彼女とは、上手くやってるか?
再会は、あの日の○亀製麺だ。
それまでは死ぬな。
「一人ですか?こんばんは」
北口に出ると、
そこには、茨城を守護する【文化的野蛮人】が一柱、
【人理超越水戸光圀】が鎮座していた。
「久々に、あんたに会いにきたよ」
「嬉しいですね。ようやくあなたも、地元愛に覚醒したということですか」
「ああ、そうだな」
だが、
「これからの茨城を背負って立つのは、あんたらじゃない。俺たち……。【仮想茨城生存武士】だっ」
説明しよう!!
【仮想茨城生存武士】とは、茨城に在住、あるいは茨城を地元とする発信者たちによる、
精神的な紐帯のことである。
「【人理超越水戸光圀】……。俺たち、【仮想茨城生存武士】が真の地元民になるには、あんたを超えていかなくちゃいけないんだ」
「いいでしょう……。ただし、容赦はしませんよ?」
「望むところ」
そこに、
東京○リベンジャーズの最新刊を歩き読みしながら、一般通過DK帝が通りかかった。
「面白え〜!!展開、熱すぎるだろ……。えっ、黒幕が、あの長谷川!?マジかよ、次巻が待ちきれねえ……。マガジ○本誌、立ち読みしてから帰ろっと」
紋所から放たれた熱線が、
一般通過DK帝を襲う。
「危ないっ」
「え」
咄嗟に、帝は体を翻し、
一般通過DK帝を庇った。
「つ……っ!!」
「お、おじさん!?」
「け、怪我はないか?その漫画、面白いよな。おじさんも知ってるよ。ウ○娘も、スパイファミリ○も知ってる。でも、どっちもちゃんと追ったことないとか、そういうとこ、指摘しないで。こういう活動をしてて、そういう部分でおじさん扱いされると、割とSAN値、削られるから……。結構、危機感、覚えるから。最近のDKと話題が合わないなんて、当然のことなんだけど、割と精神面、削られるから。マジで」
「ええ……」
メンヘラ化した帝にも、【人理超越水戸光圀】は攻撃の手を緩めない。
「こちらの兵器は、私の存命中には完成していませんでしたね」
【人理超越水戸光圀】が指を鳴らすと、
水戸駅北口上空に、巨大な影が飛来した。
「冗談だろ……」
「これは、【自律飛翔型牛久大仏】」
更に、
飛来した【自律飛翔型牛久大仏】は、一機だけではなかった。
【人理超越水戸光圀】は両手を広げ、高らかに啖呵を切る。
「さあ!!これより、茨城は地獄の焦土と化すでしょう。魅せてください、【仮想茨城生存武士】……。その実力をっ」
ふらふらの足取りで帝は立ち上がり、
「DK【渾】……。一般通過DK帝を、頼む」
「御意」
「む、無茶だよおじさん!!そんな、ぼろぼろの状態で……」
「無茶だろうがなんだろうが、男にはな……。絶対に逃げられない、やらなきゃいけない時ってのがあんだよ」
既に、他の【仮想茨城生存武士】の連携によって、水戸駅周辺の一般人は全員、避難させてある。
DK【渾】に抱えられながら、一般通過DK帝は、声を張りあげた。
「どうすれば……。どうすればおじさんみたいな、強い男になれますか!?」
「あ?そんなの、決まってんだろ……」
答えは、簡単。
帝は、襲いくる【自律飛翔型牛久大仏】の大群に真っ向から対峙、
金属バットを構え、一般通過DK帝を一瞥もしないまま、
言い放った。
「俺の背後には、ナイフを持った元カノが控えてるんでな」