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第3話
とりあえず学生の様なので学校に行ってみることにした。好きでもなく居場所も無かった場所だったのに、なぜか懐かしく感じた。
教室に入ると俺を見てクラスメートの空気が変わった気がした。そういやこんな感じだったな……だから授業以外は時間を潰すためにうろうろしてたり、机に伏せて寝たふりしてたっけな。まぁ社会に出てもっと嫌な目にもあった記憶のある俺にはなんでもなかったので「席は何処だっけ?」と適当な奴を捕まえて怪訝な顔をされながらも聞き出してそこに座った。
授業が面白かった。学生時代はただぼんやり過ごしていたが社会に出て趣味もない俺は暇潰しに何故か捨てずに残していた教科書を読んでいたのでついていけないということもなく寧ろ楽しく授業中過ごせたことに驚いた。