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電気と生物

 まぁ化学は元来は電磁気学の領分だとかという話は水の話でいいとして。化学反応には電子が関係してるのもいいとして。電気信号を神経は使ってるってのもいいとして。


 さて、昨年こういう記事がありました。


   電気だけを食べて生きられるバクテリアとは?[1]


 そういう話をしてて、やっとこれに辿りつけた。

 地球の表面あたりでは光、深海では熱をベースにして、その上になりたつ化学物質と、化学反応から得られる化学エネルギーで、生物が成立してます。表面あたりでは光というのは、その基礎を植物に頼っているわけですが。

 私たちが食べるというのは、化学物質の入れ替えもありますが、化学エネルギーを得ているということでもあります。

 化学エネルギーですけど、まぁ、そんなに大きなものを得られるわけじゃありません。火事とか、消すのも大変ですけど、まぁ、ね。電気エネルギーじゃないですけど、家の中で核爆弾が爆発したとか想像しましょう。化学エネルギーなんてね。

 「電気だけを食べて」というのが、どれほど凄いのか。


 …… あ〜、これ面倒臭い。すっごい面倒臭い。たとえ話でいいっすよね。

 今回は、いろいろと中学校か高校の化学か物理の実験を思い出してください。


 水の電気分解ってやりましたよね。液体の水が、その状態の中でいろいろどうなっているとかは無視します。あ〜、まったく。水でも面倒臭い。ともかく、普通、液体の水の中から、水素と酸素が気体として出てくることはありません。でも、電気分解では出てきます。それがどういうことかというと、電気エネルギーは、水素原子と酸素分子の結合を破るだけのエネルギーを持っているということです。んでもって、水分子ってのは結構安定なので、それを破ってやるために必要なエネルギーも大きくなるんですけど、電気エネルギーってのはそれだけのものを持っているということです。

 まぁ、ここまでだと、「だからどうした」ってことなんですけどね。あぁ、あともちろん有機の話を無機に、しかも水にしてるんで、たとえ話にしてもいいかげんすぎるってのは承知しといてください。

 んでもって、水素と酸素があれば、あと何か適当な刺激があれば、また水に戻りますよね。熱も出して。

 これで、何を言いたいかというと、水→水素と酸素→水というサイクルを電気でできるということです。もし、こういうサイクルが生物に関与している水以外の分子でなりたつとしたらどうでしょう。化合物Aから、化学エネルギーを取り出した後の化合物Bができたとします。人間でもミクロに見ると、別の回路というか経路というかの影響で化合物Bから化合物Aに戻すとかはあります。この場合、問題になるのは「別の回路」とかなんとかということです。そっちもまた別の化学エネルギーの取り出しが必要になります。んでもって、普通、単細胞生物でも人間でも、「どうにもならんね」となったものは排出します。

 そういうサイクルの連鎖がA→B→C→…→D→Eとあったとします。その終端で出てくる化合物Eは「どうにもならんね」というものです。もし、この「どうにもならんね」というEをDに戻すサイクルを作れたとしたら。

 というあたりでおわかりでしょうか。ベースとして化学エネルギーではなく電気エネルギーを使うということは、「ものは食わなくていい。細胞内で全部リサイクル」かもしれないわけです。まぁ、たぶんある程度の大きさになるまではものも食べるんでしょうけど。


 ここからさきはさらに面倒臭い話なので、もう一まとめに。

 こういう、電気を使うというのは実は面倒な話です。電線の中を電気が流れますよね。あれ、普通のことですけど、実は面倒臭い話です。「なんで電気が流れるのか。特に抵抗がすっごい低い場合」というのは、金属の場合なんかでも無茶苦茶面倒臭い話です。電線の中を電子が動くわけですけど、実際に電子が動く状態っていうのはどういう状態になっているのかのあたりの話で。

 その状態になるのに関係してないでもないですけど、光って最短距離を進みますよね。でも、空気中から水に入る時の屈折とか覚えていると思います。「最短距離なのに曲がるのか」と思われるかもしれませんが、それじつは少し違って、「通りやすい最短距離」です。

 雷が落ちるのも、「落ちやすい最短距離」です。あ、うん、まぁ基本。で、実際に雷として電流が流れる時というより、それに先立って電場が形成される過程において問題になります。

 それの何が問題なのかというと、「通ってる最中に、どうして通りやすい最短距離がわかるのか」ということですね。「最短距離だった」っていうのは、通った後でわかるはずですよね。なのに、なんで「通っている最中に」、そこを通っているんでしょう。

 そういうものだとして片付けてもいいですけど。ファインマンとかも説明を試みるような、「なんでやねん」という問題です。ファインマンは、「通りやすさの確率の重ね合わせの結果」みたいな計算をしてたのかな。


 あ〜、すっごい面倒臭い話なのでひとまとめにしましたが、興味を持って教科書にのぞむ人がいたらと思います。


*1: http://gigazine.net/news/20150721-electric-bacteria/

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