†軌跡その7
『愛しいひとへ』
今 こうしている瞬間さえ
思い出になってゆく
ただ 助手席に座っている事さえ
嬉しくてたまらないのに
どうか 気付かないで
あなたとなら
どんな暗闇でも怖くない
でも できるなら
存在を確かめられる灯りが欲しい
逢瀬が重なり
いろんな想いを
話して話しているうちに
いつか
話題が尽きてしまっても
この愛しさはかわらない
逢っても逢えなくても
募ってゆく
育ってゆく
あなたの腕が
私を包むたびに
すべてを忘れてしまう
ふたり 全部の柵をすてて
生きてゆけたなら
でも わかってるの
そういう人じゃないから
私は愛したの
そして
自由になれば
上手くいかないことも
こうして
あなたといる一秒一秒を
愛しさだけで埋めてゆく
逢えなくても
いつか
逢えなくなっても
いつか
逢わなくなっても
それが
あたり前になっても
私の愛情は
変わらず募り
あなたの忘れたところで
育ってゆく
その時 涙より
微笑みがこぼれるように
どうか今にうちに
その強い腕に
勇気を籠めてください
私に注いでください
抱いて逝くから
瞼閉じるその瞬間まで
抱いて逝くから
『Yへ』
あなたと同じ時を
すごすようになって
随分経つのだけれど
あなたに多分
大切に思ってもらえてるんだろうけど
・・慣れないのは癖なんだ
昨日も
気がついたんだけど
私が 人生の中で
何度か本当に
苦しくて辛くて
どうにもならない時
いつもあなたを呼んでた
そして実際助けを求めた時
あなたはいつも
私を助けてくれてた
こんな 大事なことを
思い出さなくて
ごめんね
そして
あなたを愛していて
本当に 本当にごめんね