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最凶男の自由な余生  作者: 小淵執悲
1章 学園前編
7/148

6話

2016/1/11 修正

……ふむ、一通り校舎内の部活を見終えたが、これといって興味のそそられる部活は無かったな…


強いて言うなら後半に回った「昼寝部」なるものから不思議な魅力を感じたが、寝る事の出来ない俺には関係無いか


他は魔法の何ら関係のない将棋やら囲碁やら料理やら…料理部で郡山が目をきらめかしていたが…、魔法科学や、薬学部なる魔法薬の研究してる怪しい集団があったりした


終始仁はつまらなそうにしてたがな


「次は闘技場に行くか」


「待ってましたぁ!そうと決まれば善は急げだっ!早く行こーぜ!!」


まぁ、予想通りだな。一気に元気になった


「分かったから落ち着け。それでどうする?魔法格闘部はどの闘技場なんだ?」


闘技場は学園内に第1~8までの8ヶ所ある。授業は基本午前中に座学、午後に魔法実習となるが、毎日ランダムに各闘技場に3クラスずつ割り振られる。あぁ、学園は各学年8クラスの1~3年まである


放課後はトレーニング用に開放される所と、部活に使用されるとこと分けられている


「あったりまえよう!魔法格闘部は第2~4闘技場でやってるらしい。人数が一番多い人気の部活だから1つじゃ収まりきらないんだとさ」


「どこから回るんですか?」


「第2に魔法格闘部のエース(クラス)がまとまってるらしいんだよ、そこに行こうぜ?」


「まぁ、反対する理由は無いかな」


「よっしゃ、レッツゴーだ!」





……





今俺達は第2闘技場の観客席で魔法格闘部の部活風景を見ている。やけに広く作られていて、闘技する場所は楕円形の、円周が600メートル位ある。その回りを囲むように観客席があって、今その観客席は半分くらい埋まってるな。人気の部活というのは伊達ではないらしい


そして今俺が何を考えているかと言えば…


「レベルが低いな…」


昔に映像で見た学園同士の大会における試合よりも見劣りしてしまう。普通直接見たら迫力が増してもうちょっとは楽しめると思ったんだが…


確かに俺の中の理想が高過ぎた、というのもあると思うがそれを差し引いてもレベルが低く思える。どういうことだ?


「十和家や番号持ち(ナンバーズ)の人達はだいたい生徒会や風紀委員会に入っていますので、そのせいかもしれません」


む、独り言を拾われるとは…


てか、番号持ち(ナンバーズ)


「十和家は分かるが、番号持ち(ナンバーズ)ってなんだ?」


「あ、はい。番号持ち(ナンバーズ)とは、この学園の中でも特に能力の高い人に与えられる称号で、能力値がとても高く皆上級魔導師レベルだそうです」


ああ、なるほどな


この世界で、魔法使いはランクや称号でその人の強さを表す


そのための値のことが能力値と呼ばれ、これは学園でも学期に一度測るらしい


能力値は、魔法操作力、魔力含有量、魔法威力、魔法耐久力、魔力支配力、詠唱速度、魔力変換率、魔法干渉力、魔法抵抗力そして、戦闘経験の10の項目各100点、合計1000点の値のことだ

それぞれのことはまた説明するとして、この得点によって、ランクや称号が決まる


ランクとは、この能力値の各項目の中の最低点で決まり、称号は合計点数で決まる

最初は皆、ランクはGだ。称号を受け取ったものはプロの魔法使いとして扱われ、仕事、主に魔物の討伐などを受ける事が可能になる


ランクをFにするためには、能力値の項目の最低点を20点以上にしなければいけない

また、その上、Eは最低30以上、Dは最低35以上、Cは最低40以上、Bは最低45以上、Aは最低50以上、Sは最低60以上必要となる


称号は合計点数が500以上で初級魔導師、600以上で低級魔導師、700以上で中級魔導師、800以上で上級魔導師、900以上で最上級魔導師と呼ばれる

最上級魔導師は世界的に見てもかなりの実力者で、数はそれほど多くない………


まあたかが称号、指標の一つに過ぎないけど


学園は卒業後そのまま仕事につくことが当たり前で、魔法使いのプロを育てるための機関と言っていい


とは言え、学生のうちに上級魔導師に到達するものはかなり少ない。番号持ちとはなかなかすごい奴なんじゃないか?


ま、十和家クラスになれば最早当たり前の世界なのかもしれないけど


「なるほどな。つまりこいつらは学園の顔とはなりえないやつらなのか」


「そ、その言い方は酷いですけど。番号持ち(ナンバーズ)や十和家との差が大きいからそう見えるだけでここにいる人たちも結構なレベルですよ?一般公開されてるのが番号持ち(ナンバーズ)やそれに準ずる実力者の試合ばかりだからそう見えるのかもしれませんが」


いくら言葉で繕ったところで現実は変わらない。こいつらは所詮2番手ってわけだな。1番にはなれない者達、か……


まぁ、見たとこ現状に納得してるやつが大半、こんな状況じゃ何も変わる事は無い


「ん。ありがとな、郡山」


「……楓」


「ん?」


「私は勇人さんのこと名前で呼んでるので、勇人さんも私のこと名前で呼んでくださいっ!」



「わかった。楓、これでいいな?」


「はいっ」


ちなみに、仁はずっと魔法格闘部の活動に見入っていて、話しかけても反応しなかった……

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