47話
…めんどくせぇことになったな
「勇人、今の私と勇人とあの女よね…」
「はい…あの人がどれ程かは分かりませんが、正直あれに気づくのはプロでもかなりのレベルじゃなきゃ無理ですよ…注意しといてください」
「ん、分かってる」
「その様子だと勇ちゃんと弥生ちゃんは始めに気づいた3人?よく分かったわね…」
「菫と姉さんに美羽先輩は言われて気づけたんだから十分だと思うよ?その時点で学生のレベルにはいないから」
「兄さん、どうやって気づいた?」
「ん~、なんとなくあの3人が入ってきたときに魔力の流れが変わったんだよ…それで目に幻術破りの魔法をかけて見たら案の定、って感じだな」
「…姉さん気づいた?」
「まったくよ…弥生ちゃんは?」
「なんとなく嫌な感じがしたから」
「それで気づけるって…」
こればかりは実践でつちかった勘みたいなものだからな…
「うぅ…皆さん凄すぎです…全く気づけませんでしたぁ」
「気にするなよ楓…うちの学園で気づけたのは俺らだけだ。姉さんと菫は俺の情報集めるときに人の裏をかくすべをそれなりに身につけてるから気づけただけだし…大多数は気づけてない。というより気づいたやつの方が異常だろうな…」
「へ?どういうことですか?」
「あれに気づくには相応の危機察知能力や魔力探知能力が必要だが、それらは実践を知らなきゃまともに機能しない…恐らく今回の幻術はプロでもそうそう気づけるものではないだろ」
「そ、そうなんですか?…それを気づける勇人さんたちってなんなんでしょう…」
「あんまきにすんな」
…学生、代表とはいえ20人以上も気づけるとか…この大会、かなりレベルが高いぞ
「そうですね…では食事にしませんか?」
…確かに腹減ってきたな
「そうするか…」
「行きましょう♪」
「ちょっとまてよ」
あ?
「なんだよ…えーと、うちの学園の人」
こいつ…エルフか
「前自己紹介しただろう…まぁいい、俺は」
「いらねーよ、興味ねぇから」
「…そうかい、なら言わせてもらうが、十和家でもないのになぜお前が郡山さんや闇条姉妹、さらには第一位と第八位までと一緒にいるとか何様だ」
はぁ…こういうタイプかよ
にらんできて…おーおー、怖いねぇ
「楓、菫、姉さん…他の学園の目もある、今は十和家でまとまってたほうがいい」
「え!!?い、嫌です!」
「あほ、学園内での仲違いは他の学園から見たらつけ入る隙でしかないぞ」
俺はそれでも構わねぇが…理事長が大変になるからな
「う、うぅ…」
「兄さん…」
「わかってんだろ?早く行け…」
頭をポンポンしてやって菫を促す
「ん…」
「ふっ、それでいい…いきますよ」
…姉さんに敬語を使わないところを見ると3年か
「龍宮に宵闇もそんなやつほっとけよ?格下に見られるぞ」
「私たちはチーム戦のチームだから問題ない」
「そ、そそそうですよよ、ゆ、勇人君はは、チームメイトででてすから!」
「……」
また俺のことを睨み付けて去っていった
「なんなんですか?あれ」
「美羽先輩」
「あ、ええと、多分彼は第五位の風切俊介君ですね…見た通りエルフでイケメンなので学園ではかなり人気なんですよ…」
エルフだからもしやとは思ったが風切か…
「幻術に気づけなかったくせによく言う…勇人、ご飯」
はは、弥生先輩からしたらとるに足らない存在ね。食欲に塗りつぶされてら
「そうしますかね…」
食事が置いてある所まで着いたとき
「すみません、あなたが宵闇弥生さんですか?」
弥生先輩に話しかけるやつがいた
コクンと頷くだけで料理を自分の取り皿に入れていく弥生先輩…
気にする必要はなさそうだな、こいつはヒントもらっても幻術に気づけてなかった
俺も料理を取って美羽先輩に渡す
「はい、美羽先輩…あれはほっといて大丈夫ですよ。飯でも食いましょう」
「そ、そう?…分かった。ありがと」
「いいえ」
そういいながら自分の分を取る
「あ、あなた…話しかけられといてその態度は「邪魔」………!!?」
おーおー、赤くなって…近頃の才能家はきれやすくていかんなぁ…爺臭いことを考えるのはやめよ
おっ、これうまい…
「いいですわ…トーナメントで任してあげますわ!私の名、ロー「うるさい」…………覚えてなさい!!」
…名前すら言わせてもらえないとわ…お疲れさまだな
「おい」
お、このピラフもうめぇな…何がはいってんだ?
「おい!」
こっちのカツは…うめぇ……これCランク魔獣のイベイノシシじゃねぇか…こんなパーティーに出てくるとわ
「おいっってんだろ、こっち向けや!」
よばれてたか?
「なんだ?…てか誰だ?」
「やっと反応しやがった…てめぇ何様だ?」
「お前こそ何様だ、せっかく俺が飯をうまく食ってたのにお前の登場で台無しだぞ」
「勇人君、これおいしいよ~…あれ?お取り込み中?」
「あ、構いませんよ…お、ほんとだ…おいしいグラタンですね」
「でしょ?これDランクのアジクラブ使ってるんだって」
ほう、アジクラブまで
「これ食べてみます?ランクCのイベイノシシのロースカツです」
「え!!?イベイノシシまであるの?…一口もらえる?」
「もちろんどうぞ」
「おいてめぇ!さっきから無視しやがって!だいたいお前はなんなんだ!!?去年の番号持ちトーナメントの一位二位と一緒にいやがって…」
「あんた他の学園だろ?そんなこと言われる筋合いねぇぞ?」
「どうしたの?」
「さあ?なんか絡んでくるんです」
「…大変ねぇ」
「全くですよ」
「…二位…」
「…おめぇみたいな雑魚がどうしてそいつらといる?」
出会い頭に雑魚呼ばわりとわ
「始めてあった人間に雑魚呼ばわりするとわ…獣人ってのは礼儀のなってないやつなのか?」
因みに代表してしゃべってるのが犬、後ろに狐と狸が二人…耳と尻尾ついてる
「お前獣人を馬鹿にすんのか…?」
「すまんな、そういうつもりは無いんだが俺の出会う獣人に礼儀知らずが多くてな…お前を含めて」
「礼儀知らずはどっちだよ、さんざん無視しやがって」
「話す価値がない」
「言ってくれるじゃねぇか、この失敗作がぁ!」
は?なんでこいつが知っている…?
てか今の一言で会場中の視線がここに集まってるのだが
「なんで知ってるのかって顔だな…教えてやんよ、お前の学園のやつに聞いたんだ。お前が強い二人の弱味を握って無理矢理この大会に出たってなぁ!同じ学園のやつから売られてんだよお前は!」
…さて、ここでの乱闘は避けたいんだが楓達や弥生先輩に美羽先輩までが今にも魔法を放ちそうだな、どうするか…
「1つ聞くが、誰から聞いた?」
どうせ裕也だろうがな…
「そっちの黒髪の男だよ」
…やはりか、うちの学園の代表には闇属性の男は裕也だけだ
「そうか…」
…いや、これは使えるか?
「ミーヤ…」「はーい?」「菫、姉さん、楓、弥生先輩に美羽先輩を止めてくれ…魔力は最低限に、かつ気づかれないように」「りょうかーい」
小声でミーヤに頼んでおいて
「それの何が悪い?」
!!?
「この大会には出ることに意味があるだろう…ここにいるために出来ることをしただけだが?」
「なっ!!?」「え?」「うそっ」「?」「どうして?」
魔法を放とうとしてできなかった五人の驚きが分かる
「…それがお前の答えだな?」
「あぁ」
「なら覚えておけ…お前はここにいるやつ全員の敵になったとな」
少なくともあの五人は違う…そう信じられるくらいにはなってるさ
「言ってろ」
「はん!」
そういい踵をかえす獣人ども
「終わりました~」「お疲れさま」「ではまた~」
俺はそろそろ部屋に戻るか…
…
……
コンコン
…来たか
「はい」
「勇人、説明」
やっぱり弥生先輩に美羽先輩だ
「簡単なことですよ…相手が皆俺を失敗作だと思ってくれればやりやすいし、チーム戦でも攻撃が俺に集中するだろうから二人が動きやすくなる」
「…でもあんなこと」
「あぁでもしないと二人とも暴れたでしょ?気持ちは嬉しいですがあそこで暴れたらいろんなとこに迷惑がかかりますよ」
「うぐ…」「むぅ…」
「まぁそういうことです…今日はもう休みませんか?」
このあと来るであろう3人への説明もあるし
「…分かった」
「そう…ですね……何かあったら言ってくださいよ?私たちならだいたいのことは許容されますから」
そうか…この二人はかなり認められてるんだもんな…
「分かりました、そのときはよろしくお願いします」
「ん」「はい」
…
迷惑はかけれないがな…
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side アルバート
ふっふっふ…こりゃぁ面白そうじゃのう
「アルバート様、どうでした?」
光の魔王かの
「ふっ、お主も分かっておろう?これほどとはおもわなんだ…去年は事前に気づいたのが1人、今年も気づいていたの。そしてヒントで気づいたのが五人じゃった…今年はかなり優秀じゃのう」
「やっぱりそうですか…」
「因みにの、今年のは上級魔導師で試してあったんじゃが、事前に気づいたのはゼロじゃったわい」
「やはり去年よりレベルあげてましたか」
「ふっふっふっ、ヒントでほとんどの上級魔導師が気づいたからの…20人強はそのレベルに到達しておるぞ?」
それにあそこはジャッポネじゃったかの…二人も気づきおったわ…見ものじゃのう
「…今年はすごいことになりそうですね」
「たしかにのう…む?轟の、お主はパーティーを見張っとらんのか?」
「ちょっとな…なぁ、俺達が目をつけたやつの1人に男がいたろ?」
ふむ、いたのう…
「そいつがよ、失敗作、と言われて、それを肯定したんだ…」
「なに!!?」
「そ、それは本当ですか!!?」
「あぁ…何人か否定しようとしたやつがいるがそれを本人が抑えてすらいたからなにかあるとは思うが…」
…これはほんとに面白くなりそうじゃの
「ついでに精霊まで使っていたぞ」
「精霊か…やはりそやつ、なにか隠しておるな?」
「…学園の方に確かめますか?」
「いや、よい。こちらで判断すればよいじゃろう…むしろ素直に情報を出すとも思えんしの」
「そう、ですね…」
さて、今年はなにが起こるのか…
side out




