2話
2016/1/10 修正
グラウンドに向かいながらこの世界の常識について思い出す。今までが今までだったから少しは用意しといたほうが良いだろう
この世界は魔法と科学が共存、魔法が使えれば科学の知識なんて必要ないってわけにはいかない世界だな。そのせいで一般科目なる授業がある
でもまあ魔法使いが存在する中で科学兵器が太刀打ちできるわけもなく、魔法使い、とりわけ力の強い者の地位が高まっていった。今この世界では、魔法の実力が全てを決めると言ってもいいレベルで魔法の力が重視されている
「お~い、勇人くーん!」
魔法使いの立ち位置がどうこう考えてる内にグラウンドに着いた。ピョンピョン跳ねながら幼女が手を振りつつ呼んでいる
「はあ、結構いますね」
思わずため息を吐いてしまう俺を見て察したのか理事長が少し申し訳なさそうにしている
「それじゃあ一発ぶっぱなしちゃって?一応結界は張ってあるから破らない程度に、だけど」
結構強い結界が張ってあるか、流石舞さん。上級魔法位なら大丈夫かな
てか、先公共の目がうざってぇな、人を測るような目……いや、あの時とはもう違うか。分かってても好きになれるものじゃ無いけど
「アイ、頼めるかい?」
「はい、任せてください」
呼ぶと手のひらサイズの青い衣を纏う精霊が俺の目の前に現れる
こいつは氷の精霊王、名前は俺がつけてやった
「っ!!!?精霊持ちだと!?」
「なんだあの魔力は!!?上級精霊か!!?」
あーあー驚いてら、上級より上だけどねぇ……
精霊には下級、中級、上級精霊がいて、基本的には人の使い魔になるのはここら辺。その上に8大精霊、さらにその上に8大精霊王がいる
普通に考えて精霊王とは気づかないか
「行くよアイ…「氷桜」」
魔法とは、自分の体内にある魔力を使って現実に自分の思い描いた事象を顕現させるものだ。もちろん、威力のでかいものや大きく事象を改変させるものほど消費する魔力は大きい
今おれがやったのは……グラウンドに氷の桜を咲かせた。特大の、な
「…………へ、へぇ」
「えっ……?」
先公共が言葉を失ってる。まぁ、そりゃぁそうだろうな。全長が20mの氷の桜を無詠唱で咲かせた、普通1年入学前の奴がやるレベルじゃない
魔法を発動するのにはいくつか方法があって、魔方陣をつかうものや詠唱を行うもの、道具を使うものなどある。が、だいたいが想像力を補って魔法を発動しやすくするものだ
まぁ、無詠唱で上級魔法を発動出来るのはかなり上のほうになるがな、このレベルの魔法なら詠唱すれば学生でも可能なレベルだと思う
魔法には下級、中級、上級、最上級魔法がある。人の想像力によって起こるものなため明確な境は無いが、威力やコントロールの難しさなどで決まる。今俺が行ったのは氷の上級魔法レベルってわけだが
「お疲れ様、アイ、戻っていいよ」
「はい」
さてと
「これでいいですか?」
「うん、もっちろんだよ。これで入学許可降りなかったら新入生在校生含めた生徒のほとんどが退学だね」
「では、俺はこれで」
「うん。入学式には出るんだよ~」
「分かってますよ」
先公共、いつまで固まってるつもりだ?
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side舞
…流石ね、あの状態で上級魔法をこうも容易くやってのけちゃうか
でもまあひとまずは
「先生方、これで彼の入学を認めて頂けますね?」
「あ、あぁ、反対するものはいないでしょう。ご迷惑をおかけしました」
いち早く復活したのは松永先生か。彼の担任だし、彼にはしっかりしてもらわないとなぁ
「んーん、気にしない気にしない。それよりも早く入学式の準備を!」
「はっ、そうでした。」
まぁ、なるようになるでしょ!面白くなってきたなあ、問題は山積みだけど……
side out
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ふぅ、なんとかなったか。あれで入学できませーんとか言われたらどうしようかと思ったぜ
まぁなんにせよ、これでちゃんと入学できるってわけだし制服に着替えるか
この学校の制服は白ベースの黒のラインが何本か通ったようなデザイン。シンプルなデザインだが縫うときに網目でうまく魔方陣が出来るようになっていて、多少の魔法による攻撃からなら守られるようになっている
これだけでもこの学園の金のかかりようが分かるな
「よし」
ちょいと早いが会場に行くか、人ごみは面倒だしな




