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カラダがどんどん改造されるわけ  作者: 739t5378
第1章 カラダが改造されるまで
5/45

第4.5話 白河真琴ファンディスク~朝の悲劇~

「ん・・・あ・・さ?」


カーテンの隙間から入る日差しにあてられ、私は目を覚ます。


「眩しい・・」


目の前には、すーすー寝息を立てる、彩乃ちゃんの顔。


鼻先がつんつん触れ合う程に、近い距離。


寝息が顔にかかる度、くすぐったくなる。


彩乃ちゃんの甘い息の匂い・・・。


なんだかとても、愛おしくて、母性本能が湧き上がる。


しかも長く一人暮らしだったので、寝起きで人の温もりを感じられて嬉しい。



「うーん・・・むにゃむにゃ・・ん」


身体をぎゅう~っとされる。


良く見ると、私を抱き枕の代わりにしているようだ。


手を背中にまわし、足は私の股の間に挟み、絡めている。



うふ、赤ちゃんみたいで可愛い・・・。



初夏の朝日が指すなか、二人は抱き合い、汗でびっしょり濡れていた。



なんだかちょっと汗臭い・・・。



起きたらシャワー貸してもらわなきゃ。



まだ、目覚ましが鳴るまで、時間がある。



「お、おにぃ・・ちゃ・・・」


あ、起きたかな。


・・ちがう、寝言みたい。


「おにぃちゃ・・ん・・すき」


さらにぎゅ~っとされる。



そんなにお兄ちゃんが好きなんだ・・。



ちょっと微笑ましい。



「ん、ごにょごにょ・・おかあさ~ん・・・おっぱい」


ゴソゴソ・・・


え、・・ちょっと


開いたパジャマの胸元に顔を埋められ、どうしたものかと考える。


寝る時は、ブラは外している為、直接吐息が肌にかかる。



うふふ、まだ子供だね。



「ひゃっ!」



鼻先で敏感な部分(・・・・・)をつんつんされ、刺激にビクッとした。



兄妹揃って、エッチなんだから・・・。



「ん~~・・・もっと・・たべるぅ・・」


敏感な部分(・・・・・)を、はむはむと甘噛みされる。



!!!!!!!!!!!!


(う、うそでしょ!?)

や、やだ、ちょっと・・・!!声がでちゃう・・。

「ハ・・ハァ・・あん・・」



さすがに起こそうかと思ったけど、幸せそうな寝顔を見てためらう。



「おいしい・・の・・これ・・」


はむはむ・・・もぞもぞ・・。



ま、また!!!!!!!!

「やん・・あ・・ハァ・・ダメ・・」



甘噛みの刺激と、股の間をグイグイしてくる足で、え~と、そのぅ、すりすりされて・・・。

変な気分になってしまう。



もぉ、この子は・・・・・・。



もう時間だしそろそろ起こそうと思っていたら、



「気持ち良くなってきたかい?」



ドキッ。


思わず赤面。


周りを見渡しても誰もいない。



「こうするの、好きだろ?」



な、ななななに!?



「ああ、いいわとっても。」

「じゃあもっとしてあげるよ。」

「あっ、そこ、そこもっと強く!」

「まったく君って欲張りだね。」

「もっと激しく揉んで!」

「こうかい?」



え?え? やだぁ。



「だいぶこってるねえ」

「ええ、仕事が忙しくて」



は?


声の方を捜すと、目覚まし時計が赤く点滅している。


「これね・・」腕を伸ばし手に取ると、


「そんな疲れた君も好きさ」

「ええ!わたしもよ!」



ピッと、アラーム?を止める。



「はあ~。いったいなんなの、この目覚まし」


裏面を見ると、「二人の愛の形~肩揉み編」にセットされている・・・。



私はガクッとうなだれた。



「彩乃ちゃんって、変わった趣味してるのね」と思いつつ、身体を揺さぶる。


「起きて、彩乃ちゃん。朝だよぉ」


「う、むにゃ?」


「ほらっ、朝よ」


「う、う~ん・・おはやおございはう・・むにゃ・・」


あくびだか、あいさつだか分からない返事をして、もぞもぞする彩乃ちゃん。


「おはよう、彩乃ちゃん。起きた?」


「おはようございまふぅ、しらかわさん」


目をすりすりしながら起き上がり、女の子座りをする彩乃ちゃん。


上目使いが可愛らしい。


「ハァ~ハフゥ、すみません、もう起きましたぁ」


大あくびしながら両手を広げ、伸びをしている。


「彩乃ちゃん、私に抱きついて寝てたんだよ。可愛かった~」


頭をさすってあげる。


「えっ! うそっ、ほんとですか」


「フフ、ほんと」


「ご、ごめんなさいっ、彩乃いつも抱き枕、抱いてるから・・」


「でね、お母さ~んって、私のおっぱい吸ってたよ」


と、冗談っぽく言ってみる。


「!? し、ししししてないですぅ、うそですぅ、そんなのっ」


フフフフ、可愛い。


さらに頭をなでなで。


「や、やめてください、恥ずかしいですよぉ」



その後もジタバタする彩乃ちゃんをからかいつつ、二人で朝の準備を始めた――――――



キッチンで、仲良くご飯を作る二人。


「いいの彩乃ちゃん? 私の分もお弁当作っちゃって」


「もちろんですよぉ、こっちは朝食の準備をしますからぁ、白河さんはおにぎり握ってくださいね」


「う、うん、まかせてっ」


とは言うものの、形がいびつに・・・。


お料理はあんまり・・・いえ、全くしないのよ・・。


でも、こういうのは、気持ちよ! 料理は愛情って言うでしょ。


気持ちをこめるべく、二人の兄妹を思い浮かべ・・・


ニヤけた変態の顔を思い出す。


あいつのは適当でいいわっ。ふんっ。


怒りがこみ上げ、握る手に力が入る。


「もぉっ、あの変態っ!」と言いながら、ギュッギュとおにぎりを握る。


中の具を入れ忘れたので、その辺の食材を手に取り、「これでいいわよね、エコだし。」ふふーんと鼻で笑い、硬くなったおにぎりにねじ込む。


後は定番のウィンナーやら卵焼きやら、簡単なものを仕上げる。


「うん、初めてのお弁当にしてはまあまあね。さすが私。」


いつもはコンビニで済ませてしまうので、こういった朝の風景が楽しい。



やっぱり家族っていいよね。



「そうだ♪」折角初めて作ったお弁当。ブログに乗せておこう。


携帯を取り出し、写メる。


「後で電車でUPしょっと」


ふふ~ん♪



「白河さん、そろそろ兄さんを起こしてきてくれますか?」


「え、あいつぅ?」


「そろそろ起こさないと。兄さんは、いつも彩乃が起こさないと起きないんですよぉ」


「あ、じゃあ、私がこっちを代わりに・・・」


そう言って綾乃ちゃんが掴んでいたフライパンを取ろうとし、逃げられ、


「ああ、ダメです。今、大事なところなんです。大丈夫ですから、お願いします」


「あっそう・・分かった。じゃ、行ってくるね」



隠れてニヤリとする彩乃―――――




強引に頼まれた感があるけど、結局ここまで来ちゃった・・。


あいつの部屋の前。


できれば男の子の部屋へは、あまり入りたくない。


エッチだし・・・。


ちょっと優しいところもあったんだけどな・・・。


昨日の事を思い出す。


思い出すけど、脳裏に浮かぶのは、結局いじわるな事ばっかり。



「ふんっ、やっぱり嫌いっ」



言い放ち、ドアをこんこんとノックする。


「起きてるー。朝ごはん出来るよぉー」


・・・・・・・・。


返事が無い。


「しょうがないよね」とドアを開け入ると、案の定まだ爆睡みたい。


近寄り、頭まで被った夏用の薄い布団をふわりとめくって、


「もぉ、早く起きなさ・・・キャっ!!」


な、なんでパンツ一枚で寝てるのよ~~~~~。


その場にへたり込む。


なんてもの見せるのっ!


もぉ~やだぁ~。



そろそろと顔を上げ、ちらちら見る。



「早く起きてよぉ~~~~」



直接触りたくないから、布団をたぐり寄せ、それ(・・)ごしに揺する。



そして、彼の下半身のある部分(・・・・)の違和感ある膨らみ(・・・)・・・に気付く。



!!!!!!!!!!!!

(声にならない叫び)



「な、なななななな、なんで!?」



じーーーーーーーーーーと、つい見てしまう。



あ、やだ私・・・。


下を向き赤面してしまう。


なんで寝てるのにああなるの?



ちら。



キャァ!



自分で見たのに驚いて下を向いてしまう。



昨日は分からなかったけど、あんなに・・・。



じーーーーーーーーーー。



エッチな夢でも見てるのかなぁ。


あいつ変態だし。



すると突然、大声で


「危ないっ!!! 伏せろおおおおおおおお!!!!」


「キャア!!! な、なに、なによっ!」


辺りをキョロキョロする。


なにもない・・。



「早く伏せろっ!!!!!!!!」


二度目の声にビクッとして、「わっ!!」と慌ててその場に伏せて、頭を抱える。



やだ、怖い、なんなのぉ~?


涙目で堪える。



「お前、何やってんの?」



声に反応して恐る恐る見上げると、上体を起こし無表情で見つめるあいつ。



「危なかったな」

「助かったぜ、相棒」

「敵は5人、こっちは二人だ。油断するな」

「分かってるさ」



ぽか~んとする私。



「ったく、うるせーなこの目覚まし」


ピッとアラーム?を彼が止めると、


「ええと、なになに朝日のガンマン? これもいまいちだな」


おもむろに時計を投げ捨てる。


「で、何やってんの、お前?」



カァ~っと顔が赤くなるのが分かる。


「べ、別になんでもないわよっ!! バ、バカじゃないのっ!?」


「は? 意味分かんねーし」


「は、はは早く、下、降りてきなさいよねっ!!」



バタン――――――――



逃げるようにドアを閉め部屋を出る。


そして、ドアにもたれつつ「はあ~」と溜息。


その場にへたり込む。


もうほんとにやだ・・・。



そして急にドアが開いたもんだから、


ガンッ


と頭を打たれる。



「痛ったぁ~~~」頭をさする。


「お、わりい。いたの?ごめん」


「なにすんのよっ! おもいっきり頭ぶつけたじゃないっ!!」


「知らねえよ、開けたらお前がいたんだし」


もぉ最悪っ!!


・・・・・・。


しかも良く見ると、シャツは着ているものの、下はまだ一枚じゃない!


この変態!


抱えた頭を振っていると、


「おい、大丈夫か? そんなに痛かったのか?」


と、心配そうに近づき顔を覗きこむ彼。


すると、ふたりの間につーんと漂う汗の匂い。


え、やだ汗臭い。


あ、そういえば、私寝てる間にいっぱい汗かいちゃって・・。


や、やだ私・・・?


頭がもうグルグルしている。


「なあ、さっきから変だぞ、平気か?」


彼が心配して手を伸ばす・・・。


「あ、ダ、ダメーーーー、近寄らないでーーーーーっ!!」


どんっと突き飛ばし、タッタッタッと逃げるように下のリビングへ走る。



そして、彩乃ちゃんを見つけて、


「彩乃ちゃん! シャワー借りるねっ!!」



シャワーを浴びて、やっと自分を取り戻した私・・・。




はぁ~、朝から疲れちゃったよ―――――――――








第4.5話 完



































































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