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カラダがどんどん改造されるわけ  作者: 739t5378
第2章 カラダが改造されたあと
21/45

第1話 すれ違い 前編

お待たせしました、やっと再開しました!!


これから始まる新展開!


ご期待に添えるものかどうか分かりませんが、まあ見てやって下さい。

ひゃっほーーーっい!!



オッス! オラ神崎駿。


オラのこと覚えってっか?


つい数ヶ月前、死にかけてパワーアップしたんだ!


オラ……相当強くなったみてーだ…。


よーーし、ドラゴン球でも探しに出かけるか!!



「ようブルマ! ドラゴンレーダー貸してくれっか?」


「何言ってるんですか……兄さん頭は大丈夫ですかぁ?」



妹に冷たくされたよー……しくしく…。


ちょっとくらい乗ってくれてもいいのに…。


どうして俺がこんなに壊れてるか知ってるか?


知らねえよなー。


俺が復活してから既に3日が経過した。


だがしかし!


未だに白河と会ってないんだよ……ぐっすんしくしく。


なんであいつ、俺に会いに来ないわけ!?



「彩乃、白河にメール送ったんだよな?」


「はい、送りました~」



夕飯を作る妹に確認をする。


おかしい……。


彩乃が俺に嘘を付くなんてありえないし…。


しかもあいつなら、すぐに瞬間移動で飛んでくるはずだ。


どういうこった。


俺が悩んでいると、妹がそそくさと料理を運んでくる。



「出来ましたよ~~、今日は兄さんの大好きな、ハンバーグなのですぅ~~」


「お、また俺の好物じゃねえか、毎日いいのか?」


「いいんです! 兄さんの喜ぶ顔が、彩乃は見たいんですっ」


「そっか――じゃ、いただきます」



妹の手料理をガツガツ食う。


正直、まだそんなに量は食べれないんだが…やっぱりこいつの料理は上手い。


無理してでも全部食う。


それが兄の愛情だ!



「兄さん美味しいですか?」



俺が無心で食べていると、彩乃が何度も聞いてくる。


その度に、俺は上手いと答える。


俺が戻ってきてから、彩乃はずっとニコニコしてやがる。


今も自分は箸に手を付けず、俺の姿を見て満面の笑みだ。



「お前も食べろよ。折角上手いのに、冷めちゃうだろ?」


「あ、はい、そうですね」



手を合わせて、いただきます――と、お行儀の良い妹。


しかし…改めて思う。


良く出来た妹だ。


俺が自由にやれているのも、こいつのおかげだな。


そして食べている今も、彩乃は嬉しそうに笑顔だ。


妹がずっとこんなだから、なんだか俺まで笑顔になってくる。


あ~~俺って幸せだなー。


とか思って、つい聞いてしまう。



「そんなに俺が戻ってきて嬉しいか?」



家族が戻ってきたんだ、嬉しいに決まってるんだが…ついな?


そんな俺の質問に対して、妹は即答だ。



「嬉しいに決まっているのですっ! 兄さんが居ない間、彩乃がどれだけ寂しい思いをしたことか……」



あ、あれ…?


急に下を向いて黙ってしまう彩乃さん。


俺も想像してみる―――。


俺が居ない、一人っきりの彩乃。


誰も居ないリビングで、寂しく食事をする姿―――。



ありえねえ。



なんて酷い事を……。



俺は……俺は……



「なんてことしちまったんだああーーーーーっ!!!!!」


「きゃっ!!」



全力で叫んだ俺のシャウトで、彩乃が椅子から落ちそうになる。


俺は既に立ち上がっていて、彩乃のすぐ側に居る。



「彩乃―――」


「兄さん……?」



一瞬見つめ合う二人……。


そして俺は―――



「彩乃ぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーっ!!!」



義妹の名前を叫びながら、彩乃を強く抱きしめる。



「に……兄さん―――」



彩乃も抱き返してくる。


そしてしばらく抱き合う二人。


はんっ、シスコンだって笑うがいいさ。


お前らは想像したのか!?


こいつが一人寂しく、下を向いて食事をする姿を!!


切なすぎるだろ!?



「もう絶対っお前を一人になんかしないからな!!」


「はい兄さん―――」



そのまま時間が経過する……。


大分長い間抱擁してしまい、逆に離れるタイミングを見失う俺。


しかし、がっちり俺を掴んで放れようとする気配のない、我が妹。


ヤバい、いい加減恥ずかしいんですけど……。



もう限界―――と思ったその時、



ちゃらら~~らら、ちゃらららら~~~♪



「あ、メールですぅ…」



チャルメラの音に反応する妹。



はあ~~助かったぜ…。


だが何故チャルメラ!?


ま、まあ妹の趣味に突っ込みとか入れねえし…。



「兄さん兄さん…」



席に戻ろうとした俺は、服を引っ張られて立ち止まる。



「なんだ?」


「メール、白河さんですよ」


「なんだって!?」



慌てて妹の携帯をひったくる俺。


その行為に対して、なんの反抗もしない素晴らしい我が妹。


だが急いで確認しようとして、手を滑らせて携帯を落としてしまう。


すまん――と妹に一言謝って、今度は落ち着いてモニターを見る…。


画面には―――



『お兄さん元気?』



―――の一言。


淡白な奴……。


俺は急いで携帯を操作する。



「わりい彩乃、勝手に送信するぞ!」



妹の返事も待たず、送信ボタンプッシュ!!



『すぐに会いにきてくれ!!』



この一言に尽きる。


とにかく会いたかった。



「兄さん兄さん」



早く返事こないかな…。



「兄さ~~ん」



送ったばかりなのに、何度も携帯を確認してしまう…。


くそっ! あいつ何やってんだ。



「兄さんっ!!」


「へ?」



彩乃に腕を引っ張られ、我に返る。



「兄さん! 白河さんのメール、彩乃も見たいですぅー」


「ああ、そっか……」



一旦携帯を妹に戻す。


内容を見た妹が一言。



「心配なら、会いにくればいいんですよ」



もっともな意見だった。




◇◆◆◇




夕食を済ました俺達は、二人でのんびりといつもの如くテレビを見ていた。


結局だ――あの後、メールは帰ってきたんだが……


内容は、『そのうちね』…………。


そのうちってなんだよ。


俺に会いたくねえのかよ!?


あいつ、俺をなんとかしてくれって如月さんに泣いて頼んだんじゃなかったのか!?



「兄さん」



くそっ…………は! まさか、他に好きな人が出来た――とか……。


―――っふ、ありえそうで恐い……笑えねー…。



「兄さ~~ん、お笑い見てるのに、どうしてしかめっ面なんですかぁ?」



あ~~マジで超不安なんですけど……折角俺…あいつと付き合えると思ったのに…。



ちきしょーー!!


早く! 早く付き合って、あいつの!



「おっぱいを…マジで揉みしだきたいっ!! そしてパンツを脱がして――!!」


「…………」



は――!? しまったーーーっ!!


彩乃がこっち見てるじゃねえか!?


妹の前で、なんて事叫んでんだ俺!?



「ち、違うんだ!! あ、彩乃――い、今のはだな―――」



必死に言い訳する俺。


彩乃は、ちょっと小首を傾げてこっちを見ている。


や――やめろ…見るんじゃない!


Hな兄を、見ないでくれーーっ!!


突然――変態発言をした兄に対し、それを冷静に見つめる妹―――。



こっぱずかしーーーっ!!



「兄さん―――」



彩乃は――何だか切ない表情で立ち上がると、ゆっくりと俺の側までやってきた。



「お、おい……」



俺を真っ直ぐ見つめる彩乃――。



「…………」

「…………」



そして彩乃は、ソファーに座っている俺の膝の上に乗っかり、お互いが至近距離で向かい合うような格好になった。



「え~~と……彩乃さん…?」


「兄さん――彩乃でよければ……どうぞ…」



そう言って俺の手を取り―――その手を自分の胸へと導いて行く。


俺は何も抵抗出来ず、されるがまま、妹の胸を触ってしまった―――。


薄い胸だが…風呂上りで下着を着けていない為、柔らかい感触が伝わってくる……。



い――いかん……ガチで反応しそうだ―――。


このままではいかん!!



「彩乃―――」


「わわわ!」



俺は妹を抱えてソファーに下ろすと、



「ちょっと出かけてくる―――」



と言って、急いで玄関へ走り外へと飛び出した。


後ろから、どこに行くんですか―――と彩乃の声が聞こえたが、そんなの知るか!!


こっちが聞きたいぜ!!


ひたすら走った。


妹に……うっかり変な気持ちになってしまった自分が恥ずかしかった。


あんな事は初めてだった。


だから…尚更俺の動揺は凄まじかった。


でもふと考える―――。


一緒に住んでいるのに、妹の裸――いやいや、そんなものは普通に見ないか。


そうじゃなくてな、例えばちょっとスカートの中が見えたり、うっかり風呂に入ろうとしてバッティングしたり……。


そんな普通の兄妹でありそうな事が、あいつとは全く無いんだよ……。


考えたら不思議だよな?


そりゃまあ、幼少の頃はそんなのあったような気がするけど……。


やっぱりあいつが俺を意識してたってことなんだろうか。


彩乃のやつ…マセてるからなー。


等と考えていると、いつの間にか駅周辺まで来ていた。


どうするか―――。


折角だから、如月さんにでも会ってくるか?


あそこなら、美琴も居るしな。


…………。


やっぱ止めた!


白河に会えないからって美琴に会いに行くなんて、本人がどう思うよ?



悶々としつつ、駅前を彷徨う……。



すると、見慣れた奴に声を掛けられた。



「神崎じゃねえか!? 久しぶりだなー!」



いかにもモテなそうな風貌をしたこの男は―――坂崎だった。



「おう、元気だったか?」


「それはこっちのセリフだろ? 死ぬ程やばい病気だって聞いたぞ!?」



確かにガチで死んだけどな…。


忘れている人もいるかと思うんで説明しとくが……


こいつは坂崎慎太郎さかざきしんたろう――学園での、俺の一番の悪友だ。


普通にエロい……たぶん俺よりも。


大分自信なくなってきたけど。


まあ久しぶりに会ったんで、お互いの近況を話し合う。


俺の方は報告する事なんてないんだが、坂崎はここ数ヶ月でかなり女の子に告白しまくっていたらしい。



「でな、校舎裏に呼び出したんだけど、なんと彼氏と同伴できやがってさー。ははは、まいったぜ」


「あいかわらずだな、お前」


「まあなー」



てな感じで下らない話しで盛り上がる。


改めて思う――。


男同士っていいよな。


殆どバカな話しばかりだから、楽でいいぜ。


これが白河と一緒だと、大変だもんな。


すぐ怒るし……はは、でも会いたいんだな~。


――と、白河を思い出したところで坂崎が立ち止まり、映画館を指差して言った。



「寄ってかねー?」


「は? なんでだよ」


「いや、俺さ、元々ここ目指してたし――」



良く分からないが、映画を見に来たらしい。


でも、こんな夜遅くにやってるのかと聞くと、ここは新しく出来た24時間の映画館なんだと。


便利になったもんだぜ。


だがしかし!


男同士で映画館に入るなど、愚の極み!!



「んじゃ、俺帰るから――」



素早く別れを告げて、反転――。



「ちょっと待てよ! せめて何見るかぐらい聞けっての!」



ガシッと腕を掴まれる。


まあ聞く程度ならいいけどよ…映画だったら彩乃を誘った方が遥かに楽しいし。



「まあまあ、お前もちょっとは興味あると思うぞ? 俺が見たいのは―――」



あれだ―――と言って指を指した先には―――



『Refrain ~記憶の中の君へ~』



という、ガチで恋愛ものだった。


バカ言ってんじゃねえ、男同士超キモいっつーの。


だから俺は言ってやったさ、



「もちろん見るに決まってるだろ!」



意気投合した俺達は、お互いルンルンで映画館へと突入した…。


え? なんで見るのかって?


それはだな…その映画のポスターには、こう書いてあったんだ。


『主演:白河真琴』


見るしかないだろ。


あいつ、いつの間に映画なんか撮影したんだ?


いやそれよりも、前にも増してビックになりやがって…。


頼むから、手の届かない所には行かないでくれよ。



◇◆◆◇



夜だというのに、映画館は満席だった。


当日券で入れたのは運が良かったけど…さすがにカップルが多くてかなり居づらかった。


まあ始まってしまえば、関係ないんだが…。


んで、映画の内容だけど、見てみると実はちょっとSFチックだった。


不慮の事故で意識を取り戻せなくなった恋人―――これが白河な。


その彼女の為に、命をかけて精神ダイブする超イケメンの主演男優。


まあ近未来の話しだ。


その中でヒロインの過去の姿が登場するわけだが…。


中学生って設定の白河がやけに可愛かったなー。


頭にリボン付けて、胸もかなり小さくして。


胸にCG使ったのか?


まさか……だよな?


しかし…これを見て、白河に恋をする男性ファンが何万人出ることか。


はっきり言って、本人に会ってる俺達でさえしっかり感情移入しちまって、改めてスクリーンの中の白河に恋をしてしまった…。


その証拠に、映画館を出た坂崎の最初の一言。



「真琴ちゃんマジ可愛い!! 俺、白河が登校してきたら告白してみようかな」


「やめとけって…あいつは俺達の手が届く―――」



―――存在じゃない。


そう言いかけて押し黙る。



「とにかくだ、止めとこうぜ」


「えーー? そうか? 万が一って事もあるだろ?」



結局、最後まであきらめなかった坂崎。


好きにしてくれ。


一度死んだ俺でさえ、あいつを落とせてないんだ。


相当ハードル高いよ?


経験者は語るってやつだ。


―――ったく、死んでも叶わない恋ってどんなだよ?


そんな事を思いながら、お互い分かれて帰路に着く。


自宅に着いた俺。



「ただいまー」



と普通に言って靴を脱ぐと、妹がパタパタと二階から下りて来る。


もう寝る時間なんだから、わざわざ出迎えなくてもいいんだが、妹はいつもこれだからな。



「兄さん!」



バシッと抱きつかれる。



「な、なんだよ、大げさだなー」


「だ、だってぇ……」



珍しく、子供っぽい甘え口調で見上げてくる。


目をウルウルさせて。


そんな妹に、俺は優しい声音で聞いた。



「どうした? なんで泣きそうなんだ?」


「だって兄さんが……また居なくなるんじゃないかって――」



そっか…そう言う事か。


こいつは俺が戻ってきてから、前にも増してしおらしかったからな。


しばらくは、迂闊な行動は出来ないな。



「バカ言ってんじゃねえ、さっき一人にしないって約束しただろ?」



俺は妹の頭を撫でて安心させると、二人で自室に戻った。


さて、まだ寝るには早い。


どうしたもんか…。


おもむろにズボンを下げ―――。


おっと、変な事するわけじゃないぞ。


腰の所にな、あるんだよ。


指を腰に当て、強く押し込む…。


すると、そこの皮膚が割れて捲れるようになる。


ペラッと捲ると、中から現れた接続端子。


え、気持ち悪いって?


そう言うなよ、あの如月さんが、普通に俺を生き返らせたと思うか?


新機能が色々付いてるんだよ。



そしてこれは俺の一番のお気に入り。


早速パソコンと俺をUSBで接続する。


デバイスをクリックすると、沢山のフォルダーが表示される。


ふっふっふ……これはな、俺の脳内に記憶されている視覚データをパソコンで見れるのさ。


言っておくが、脳は自前だからな!


そこまでサイバーじゃねえぞ!!


まあ……羨ましいだろ?


え? 大した事ないって?


バカ言ってんじゃねえ、例えばだな…


一度見たAVなら簡単に再生が可能なんだぞ!


ちゃんと見てればだが。


そして俺が見たいのはこれだ!


フォルダー名称『白河真琴』。


この中には、数々の白河の名シーンが収められている。


が、このフォルダーを作成したのは如月さんだけどな。


ぶっちゃげコピーされたし…。



「よし! 見ちゃうぞー! 何がいいかな~~」



ノリノリでフォルダーを開いて物色していると、なにやら後ろからの視線を感じる……。


気になって振り向くが、誰も居ない。


変だなと思いつつも再び物色を開始していると、また背後から人の気配……。


既に時間は11時を回っているんだぜ?


これって―――まさか幽霊的な感じですか…?


普通に恐い。


でも気になって仕方ないので、恐る恐る振り向いてみる……。


しかし誰も居ない。


何だよ一体!?


正直、目に見えない恐怖でデータを閲覧する気も失せた。


とにかく気配の正体を探らねば、寝るに寝れんぞ。


そう思った俺は妹の部屋へと向かい、そこで小さな置き鏡を借りた。


その鏡を机の端に普通に置いてスタンバイ。


さて、何が写るのやら――。


何も写らないのが一番だが……。


コーヒーを準備し、長期戦の構え。


だったんだが……結局30分過ぎて、何も起こらないまま俺は寝てしまっていた。




◇◆◆◇




次の日から、俺は学校にも行くようになった。


通学途中で、妹に昨晩の怪奇現象を聞いてみたんだが……



「何もなかったです、兄さんまだ本調子じゃないんですよ…如月さんに聞いてみたらどうですか?」



と、何もなかった様子。


結局何だったんだろ…。



そして、何事も無く数日が経過した。



その日、俺は学校について思わず目を疑った。


朝――下駄箱を空けると、封筒が一枚入っていた。



まさか――果たし状!?



――なわけないよな!!



俺はダッシュでトイレに駆け込んだ。


そして急いで封を開ける……ドキドキ…。


中には……薄いピンクの便箋が、入っているではないか!!


こ、これは間違いないだろ……。


思わず、ゴクリと唾を飲んでしまう。


期待しながら便箋を捲ると、可愛い女の子文字で書かれた文章…。


え~~と、内容はだな――。



『お話しがあります。明日の放課後、体育館裏に来て下さい。 一条白露いちじょうはくろ



―――!!!!!!―――



一条かよ!?


言っておくが、白露はくろって女子だからな。


男子でしたってオチではない。


一条はな、ガチで可愛くて人気がある子だぞ。


マジかよーーっ!?


久しぶりに熱いぜっ!!


でも、明日?


なんで今日じゃないんだ?


手紙を見直してみる……。


すると、かなり下の方に追加文を発見。



『PS 来てくれるなら、この封筒をそのまま私の下駄箱に入れて下さい。(中の手紙は大事に持っていて下さいね)』



なるほど~~。


これなら、気が無いなら行かなくて済むってわけか。


斬新だなー。


俺は迷わず下駄箱に戻って、言われた通り一条の靴箱に封筒だけを入れた。


え? 白河一筋じゃないのかって?


ま、まあいいじゃないか…。


初めて貰ったラブレターで俺も興奮してんだよ。


それにな、ちゃんと話さないと今後気まずいだろ?


なんたって、一条は同じクラスだしさ。



そんな感じで興奮状態を隠しつつ、教室に入った俺は席に着く。


一条の机は斜め前……白河の真ん前だ。


白河は今日は着て居ない。


今日()だけど。


あいつ、俺が復帰してからまだ登校してきてないんだよ。


忙しいんだろうか…。


一条を見るつもりが、つい白河の事を考えてしまった。


改めて一条を見る。


普通に座っているので、こちらからは表情が見えない。


印象的には、髪が長くて大人しいお嬢様タイプかな。


控えめで、恥ずかしがり屋。


そんな感じかな。


だから、手紙なんだろうな。


今時珍しいよな? ラブレターなんて。


呼び出したければ、メアドをこっそり聞いたりするもんな。


だけど楽しみだな~~。


何て考えて一条を見ていたら、ふいに彼女が振り向いて視線が合ってしまう。


当然、パッと視線を外す二人。


やっべ~~ちょっと緊張しちまったじゃねえか…。


そしてその日は、何度も一条と目が合ってしまい、かなり恥ずかしい思いをした。


別に意識してるわけじゃないんだけど…あいつが振り向くと、つい見ちゃって……。


で、あいつは普通に俺を見て、キャッ!って感じで目を反らすんだよね。


中々恥じらいがあっていいよな。




◇◆◆◇




久々にドキドキだった学園生活を終え、その日の夜――。



俺は一条から貰った手紙を見ながら、一人ニヤニヤしていた。


明日はちょっと早起きして、髪型決めていこうかな。


いや――いくらなんでも…わざとらしいか…。


まあ、朝シャワー浴びてだな、多少清潔な状態―――



ビクッ――――――!!



手紙を持ちながら、そのまま硬直状態の俺――。


何故なら…そのまま置きっぱなしにしてあった、例の置き鏡…。


そこに写っている白いシャツ…。


もちろん俺のシャツじゃない。


真後ろに誰か居るんだよ!


微かに感じる…後ろからの息遣い……。


俺は微妙に頭をずらし、鏡に写る角度を変えていく……。



そして写し出される…白河の顔…。



ガク――――。



白河じゃねえかよ!?



俺は慌てて振り向いた。



すると――――誰も居ない――――。



再びガク――――。



あいつが犯人かよ!?


まあ、もしかしたら――とは思ってはいたんだが…。


みんなもそう思ったかい?


しかし、あいつ消えるの上手くなったよな。


って、今突っ込むのはそこじゃないだろ!


一体あいつは、どういうつもりなんだ!?


俺が気になるなら、普通に声掛ければいいのにさ。


前はさ、俺がチャック下ろした瞬間に声掛けてきたりして、全く空気読まなかったくせによー。


……考えても仕方ないか。


それより問題は……


ラブレター、覗き込んで見てたよな……。


やばくない?


どうすっか、やっぱ明日会うの止めるか…?


はあ~~どうしよう……。



その後悩んだ挙句、結局結論が出ない俺だった。




◇◆◆◇




次の日―――登校中―――。



学園近くまでやってきた俺と彩乃は、坂崎に見つかった。



「お早う彩乃ちゃん!」


「あ、お早うございます、坂崎さん」



俺ガン無視で、彩乃一本にターゲットを絞るエロ崎。



「彩乃ちゃん、今日は一段と可愛いね!」


「は、はい…ありがとうございますぅ」


「俺の妹はいつも可愛いんだよ」



色目使うんじゃねえ、このエロ男。


彩乃と居る時は、会わないよう極力時間をずらしてるんだが…こいつ研究してるな?



「ねえねえ彩乃ちゃん、昨日のドラマ見た?」


「はい見ましたっ!」


「かっちゃん死んじゃったねー、あの後…誰が甲子園目指すんだろうね?」


「え~~っとですねー、彩乃が思うに――」

「たっちゃんが甲子園目指すんだろ?」



会話の途中で割り込んでやる。


段々と、妹の趣味を理解してきたりして、気持ち悪いったらない。


当然、坂崎がムッとして俺に突っかかる。



「シュンちゃんは黙ってて!」


「誰がシュンちゃんだっ、キモいわ! 微妙に南ちゃん風に言うな!」



アホなやりとりをしていると、ふと彩乃が呟いた。



「あ―――あれって白河さんですよね?」



その言葉に反応し、校門へと視線を向ける俺&坂崎。


そこには、いつも白河が乗ってくるLクラスの黒い外車が止まっていた。


あいかわらず、セレブなご登場だ。


ま、本人は嫌がってたっけ…。


ドアが開き、白河が降りてくる…。


そしてスタスタと歩き出す。


その姿を見た坂崎は興奮し、彩乃の前で言ってはいけない事を言いやがった。



「カーーッ、やっぱ可愛いよな~~この前の映画思い出して、胸がキュンとしちゃうな! 神埼!」


「バ―――お前―――」


「え? え? 映画ってなんですか? まさかまさか…リフレインですか!?」



ほら始まったじゃねえかよ!?


バカ坂崎!



「そうそう、神崎と見たんだよねー」


「むぅ~~ずるいですよう兄さ~ん、彩乃も見たかったですぅ…」



予想通り、俺の服を引っ張り駄々をこねる妹。


そして、野獣のような坂崎がすぐさま割り込んでくる。



「じゃあさ彩乃ちゃん、俺が一緒に行ってあげようか? チケットも奢っちゃうよ?」


「んん~~でもぉ~~彩乃は兄さん意外の人とは……」



ま、坂崎程度じゃ彩乃は落とせないから、安心だけどな。


しゃーない。



「彩乃、今度一緒に行ってやるから、な?」


「ほんとですか! 約束ですよ兄さん!!」



喜んで、腕にしがみ付いてくる妹。


嫌じゃないが、学園では止めてほしい…。


案の定、坂崎からの冷たい視線。



「お前ら、兄妹で仲良すぎ…」




◇◆◆◇




その後、教室に着くといつもよりも騒がしかった。


久しぶりに登校してきた白河に、クラスメートがわらわら集まっている。



「真琴、リフレイン見たよ!」

「ああ、私も見た見た!」

「私も彼氏と見たよねー」

「最後泣いちゃったぁ」



まあそうなるよな。


ぶっちゃげ、俺も輪の中に加わりたいぜ。


坂崎は、頑張って話しに参加してるけどな。


可哀相に…女子からは無視されてるよ。


しかし久しぶりに見た白河は、前よりもなんだか更に可愛くなった気がする。


俺がしばらく死んでたからか?


ここ数ヶ月で感じが変わったとか?


う~~ん……ま、可愛さアップにゃ文句はないが…。


はっ! まさか…他の男が出来たとか!?


いや…別に俺と付き合ってるわけじゃないんだが。



そんな状態で、すっかり一条の事を忘れてしまっていた俺。


しかし、授業が始まり嫌でも思い出してしまう。


え~~とだな、色々と連鎖が起きるんだ。


視線の連鎖ってやつ?


説明するとだな……


まず俺は、白河が気になって見ちゃうだろ。


そしたらタイミング良く一条が振り返り目が合う…。


そしたらその様子を見て白河が振り返り、俺に冷たい視線を浴びせてくる。


はっきり言って、白河のその目は明らかに怒っていた。


しかもその白河の様子を見て、周りの生徒全員が俺に視線を向けてくる。


そんな連鎖パズルのような光景が、二度三度と繰り返された。



そして放課後―――。


一条が教室を出たのを確認した俺は、立ち上がった。


しかし、そこでクラスの女子数人に囲まれる俺。



「神崎君さー、真琴になんかしたの?」


「怒ってたじゃない、白河さん」


「真琴に変な事したら殺すわよ」



ははは……さすがクラスでも、スーパーアイドルの真琴さん。


既に俺は何かの犯罪者扱い。


ここで捕まるわけにはいかない。


俺は早く体育館裏へと行かねばならんのだ!


てことで、坂崎すまん。



「俺じゃないと思うぞ、こいつだろ?」



そう言って、前の席で呑気に欠伸を掻いている坂崎を指差す。


そして、俺を囲んでいた女子の視線が一斉に坂崎へと向けられた。



「そうだよね…神崎君って、とりあえず女の子には優しいもんね」


「え? 何? おい神崎、なんだこの状況――」



突然、恐い顔をした女子に囲まれ、坂崎はかなりビビッている。



「とりあえず、こいつの手足縛ろうか?」

「だね、こいつはかなり危険だから」


「え、ちょっ――神崎ーーっ! 待てよ神崎ーーーっ!!」



すまん……心の中で二度謝ったから勘弁してくれ。


こういう時に、普段の行いが重要になるんだよ。


哀れ坂崎……俺の捨て駒になってくれ。



勝手に彼の友情に感謝し、急いで待ち合わせ場所へと向かう。



タイミングをずらしたんで、玄関に人は居ない。


よし、いいぞ。


走って体育館へ…。


正面に着いた俺は、そのまま裏へ周ろうと角を曲がった瞬間―――



ドン――――!!



「キャッ!!」

「うわっ!!」



走った勢いそのままに、女の子と激突してしまった。


俺は平気だったんだが、女の子がヨロヨロと倒れそうになる。


慌てて手を掴み、肩を抱き寄せる。



「ごめん、大丈夫だった?」


「あ―――はい…なんとか…か…神崎君――」



顔を上げた女の子―――その子は一条白露。


待ち合わせの彼女だった。


俺を見上げるその顔は、ほんのり上気していて赤く頬が染まっていた。


流し目の似合いそうな、横にスッと伸びた切れ長の瞳――。


艶やかで綺麗な黒髪……。


白河とは違う、お嬢様的な雰囲気を持つ彼女に、俺はしばらく釘付けになっていた。



「あの…えっと…神崎君、その…」


「ん……?」



腕の中で、彼女が恥ずかしそうにモジモジしている。


か――可愛い……。


何度も俺をチラチラと見上げる、その素振りが堪らない。


状況的に、柔らかく抱きしめていた感じだったわけだが、彼女の魅力にやられて離れるのを忘れてしまっていた。



―――が、次の瞬間俺の身体は凍りついた。


視線の前方やや左斜め前―――。


その木の陰に隠れ、あいつは俺を見ていた。


そう、それはもう鬼のような形相で……。


お気付きであろう、白河であった。



殺される―――!!



それほどのやばいオーラを感じた俺は、慌てて一条から離れた。


そしてあまりにも近い場所で白河が見ていた為、会話が聞こえないよう少し後ろに下がったんだが……。


恐ろしい事に、手前の木に一瞬で瞬間移動してしまう。


前よりも近いその場所は、はっきり言って会話は丸聞こえになるだろう。


しかし、何より納得出来ないのは、完全に俺から見えていて隠れる気が全く無い事。



当然、そんな修羅場だとは知らない一条は、普通に会話を始める…。



「神崎君!!」


「お、おう…」


「きょ、今日は――着てくれて…その…あ、ありがとう」



深々とペコンと頭を下げる一条。


とても礼儀正しくて良い子だ。



「そ、それで…私、そのっそのっあのっ」


「落ち着いて、落ち着いて喋ろう!」



ハンパなく緊張してるみたいだ。


俺も違う意味で緊張していたから、チラッと横目で白河を見る。


あいかわらずガン見してやがる…。


そんな状態だったが、一条が困っているので仕方なく助け舟を出してやる。



「え~~と俺さ、女の子からあんな手紙もらったの…初めてなんだよ」


「ええ!? そうなんですか!?」


「ああ」


「嘘――私、神崎君って凄くモテるだろうなって…」



マジすか!?


そんな風に俺を見てくれる子が居るなんて感激だぜ!!


そこで俺は油断した。


ちょっとニヤけた瞬間―――



コン―――。



「痛て!」



俺の頭に、突然空き缶が降ってきた。



「だ、大丈夫ですか? 神崎君?」


「お、おう…ただの空き缶だから」



まさか今の、白河がやったのか?


白河を見る―――。


なんだか、さっきよりも負のオーラを撒き散らしているような…。


それでも会話は続く…。



「えと…神崎君っ! 聞いてもいいですか!!」


「あ、ああいいぜ、何でも聞いてくれ」


「今、付き合ってる人――いますか!?」



そう言われて、チラッと白河を見る。


あいつ…俺が死ぬ時に、彼女にして! なんて言ってたんだけど……。


実際あれから会話してねえし、付き合ってるとは到底言えないよな。


そう考えた俺は、



「たぶん…いない―――」



そう答えた。


が、すぐその後何故かタライが落ちてくる。



ガン――――――!!



「痛てええっ!!」



ツゥ~~~結構痛かったぞ……。


なんだよこれ、ドリフかっちゅーの!!



「キャッ!! 神埼君、大丈夫ですか!!!」



心配して、俺の頭を擦ろうとする一条。


だが、白河が恐いので俺は遠慮する。


そして、チラッと白河を確認……。


見えない黒いオーラが、更にアップしたように見える…。


心なしか、目が光っているように感じるのは、俺の気のせいだろうか。


これは早く切り上げないとヤバいな……身の危険を感じる。


よし! かなり惜しいが、断ってしまおう。


すまん一条。



「一条、聞いてくれ」


「は――はい…」



う……非常に期待のこもった目で俺を見つめてくる……。


言い辛い……でも言わないと…。



「俺、好きな人がいるんだ!」


「――――!!!!――――」



言った瞬間、死にそうな顔の一条。


マジかよ……頼むから泣かないでくれよ。


俺だって一条みたいな可愛い子、フリたくないんだ。


そしてお約束、白河チェック。


お、オーラが大分縮小された気がする。


だが、微動だにしない。


依然木から顔と身体を半分出して、こちらの様子を覗っている…。


ちょっとは表情変えろってんだよ……昨日から普通にホラーなんですけど、お前。



「でも! 私頑張ります!! あの、えと、お…お友達になって下さい!!」



おっと少し焦ったぜ、いきなり話し出すから。


しかしどうしよう……友達だって。


良いよな? 友達なら。


それは断れないだろ…。


俺は必死に言葉を選んで話す。



「分かった……俺も一条の事、あんまり知らないし…友達でよければ――」



そう言って、手を差し伸べ握手する――。


その瞬間、



コン――――。



「痛て!」



また空き缶が降ってきた。


なんだ?


タライじゃないって事は、ちょっとだけ気に食わなかったのか?


良く分かんねえな――ったく…。



「じゃ、じゃあ、私とアドレス交換して下さい!!」


「―――へ?」



予想外―――いや、良くある流れかも知れないが、俺には予想外の言葉が飛んで来た。


またまたどうしよう…。


チラッと白河チェック…。


ダメだ……鋭い眼光で睨んでくるだけで、その意図は分からない。


俺は迷いながら携帯を取り出した。



「神崎君、赤外線通信出来ますか?」


「え……さあ? 俺、友達少ないからやったことないな」


「じゃあ私が設定してあげます!」



パッと携帯を取られる。


なんとなく流れにまかせていると―――



斜め前方から、凄まじい波動を感じて慌てて白河を見る。


その形相―――説明するのも恐ろしい……。


髪の毛が物凄い勢いで逆立ち――青々としていた木からは、葉っぱが一瞬で吹き飛んだ。



殺気を感じて頭上を見上げると、机やら椅子やらゴミ箱やら――大量の教室グッズで埋め尽くされていた。


や――やばい――。


いくらサイボーグな俺でも、生身の部分は多い。


あんなに大量に食らったらマジやばい。



それらを瞬時に感じ取り、慌てて一条に告げる―――



「やっぱりアドレス交換は―――」


「はいっ! 完了しました!! ウフッ♪ 私あきらめませんからっ! それでは!!」



クルリと嬉しそうに身体を回転させる一条。


その時ふわりとスカートが捲れ、白地に青い模様の入った下着が見えた。


だが、俺の幸せはそれだけだった。


その後、恥ずかしそうに走り去った一条。



そして、覚悟を決めたお仕置きタイム―――。



上で待機していたパーティーグッズが、俺の初告られ日を祝ってくれた。



ガラガラドンッ――――ガンッ―――ゴン―――!!!!



「のわああああああーーーーーーっ!!!!!」



イテテテ…………。


とりあえず、生き延びたらしい……。

 


すると、ザッザッと足音が聞こえ、倒れこんでいる俺の側まで白河が近寄ってきた。


グッズの山で身動き取れないまま見上げる―――。



そこには、俺の大好きな太ももと可愛いピンクのパンツが見えた。


良かった――趣味変わってないみたいだ――。


そして更にその上には、涙目の白河の顔―――。



「なんで……言ったのよ……」


「え―――?」


「だからっ、なんで付き合ってないって言ったのっ!!!!」



怒ってるんだか、泣いてるんだか分からない顔で言い放つ白河。


だってさ――付き合ってるって言えるのか!?



「俺達――付き合ってたのか…?」



素直に聞いてみる。



「あの時―――あの時約束したじゃない!! 彼女にするって言ったでしょ!!!」



思い出す―――死ぬ間際の瞬間―――。


確かに俺は言った――。


『約束だ』って……。



「嘘つき―――」


「いや―――ちょっと待て―――」


「嘘つきだもん……嘘つき…嘘つき…嘘つき…グスッ…ヒッ…」



え!? 泣いちゃったよ……しかも妙に子供っぽくなっちまった…。


俺が泣かせた!?


ど、どうしたら、どうしたらいいんだ!!!



「……グスッ……しかも…ヒッ…メアド交換までしてーーーっ!!!」



白河が叫んだ瞬間、俺の上にあったグッズ達が一気に吹き飛んだ。



「し、白河…ちょっと、落ち着いて話そう? な?」


「…………やだ…………」


「やだ――とか言わないで、ほら―――」



俺は立ち上がり、白河の肩に手を置こうとした―――。


が、パシッ――と見えない何かに弾かれる。



「触らないでっ!!!」


「す―――すまん……」



目の前に居るのに、目も会わせない白河…。


そして少しの沈黙の後、白河が呟いた――。



「…………嫌いだもん…………」


「え……し…ら……かわ?」


「嫌い嫌い嫌い嫌い!!! 神崎君なんか大ッ嫌い―――――!!!!」



「うわあああああああーーーーーっ!!!!!」



一瞬突風が吹いて、俺は10メートルぐらい吹っ飛ばされた。



宙を舞っている最中、俺は思った―――。



いつの間にか、使える能力増えてるし―――ってな…。



でも……大嫌いって言われたな……。



どうしようか……いや、どうすればいい?



この結末――はっきり言って、俺が告白されて欲を出したからだよな……。




「ごめん白河……ほんと、ごめんな――?」




しかし謝ってもその相手―――白河は既に消えていた―――。




2話へ続く

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