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カラダがどんどん改造されるわけ  作者: 739t5378
第1章 カラダが改造されるまで
12/45

第9.75話 休日はデート ~前夜 彩乃スペシャル~

土曜の午後。


彩乃は、同級生の日向葵ひなたあおいちゃんの家で料理を作っていました。



「あ、葵ちゃん、まだメレンゲ出来てないですぅ」


「え~~こんなに泡立ってるのにぃ~~?」


「ダメですぅ、あと10分は掻き混ぜないとぉ」



なんとっ、今日は葵ちゃんのお誕生日なのですっ!!


そして今は、お祝いのケーキを二人で作っちゃってるわけですよぉ~~。


んん~~当の本人が、どうしてお料理してるかって言うとですねぇ。


な、なんと!


クラスの男子を誘ったからなのですっ!!


実は葵ちゃん、心を寄せている男の子がいるのですっ。


その子の名前は、島崎龍平しまざきりゅうへい君。


一年生で、既にサッカー部のレギュラー。


スポーツ万能でお勉強も出来る、クラスの女子にモテモテの男の子。


葵ちゃんも、彼のことが好きなんだって!


キャァ~~~~。


ですからぁ、今日はお誕生日を口実に、『島崎君とお近づきになる』という作戦なのですっ!


あぁ~~なんだか彩乃までドキドキしてきましたぁ。


よしっ! 張り切ってお料理しちゃうのですっ。



彩乃は、から揚げやサラダやパスタとかぁ、摘めるものを作ってぇ・・・。


メインのケーキは、葵ちゃんが製作するという段取りなのです。


ふっふっふぅ~、もちろんお料理は任せてくださいなのですよぉ~。


兄さんの為に培ったこの腕前で、島崎君なんて一ころですぅ。


あぁ~じゃなかった。


彩乃が狙っているわけじゃなかったんですぅ。


いいんですっ、葵ちゃんが作ったことにすれば、問題はないのです!


でも、葵ちゃんのケーキはちょっと心配ですねぇ~・・・・。


レシピは教えてあるんですけど・・・。


既にメレンゲを二度失敗。


ただ泡立てるだけなのに、どうして失敗するのかなぁ?


手伝おうとしても、


「だ、大丈夫! ちゃんと出来るからっ。」


と言って、意地になってるというか一所懸命というか。


そんなに島崎君のことが好きなんですね!


うふっ♪ 葵ちゃん、とっても可愛いですよぉ。



お料理も一段落し、ケーキも問題無く焼き上がった頃、玄関からチャイムが聞こえてきました。



「し、島崎君かなぁ。」



顔を見合わせる二人。



「わ、わたし行ってくるね。」



あきらかに緊張している葵ちゃんは、手にしていた生クリームをそのまま持って、行ってしまいました。


程なくして、聞こえてくる声。



「ええ~~!!なんであんたがいるのぉ~~!!」



島崎君の声は良く聞こえなかったけど、葵ちゃんの叫び声が耳に届く。


どうしたんでしょうか?


他にも誰か来たんですかねぇ。


うんまぁ~、お料理は多めに作ってありますから大丈夫なんですけどぉ・・・。



そして、パタパタドタドタとリビングへと近づく足音。


葵ちゃんがなにやらムッツリと、ご機嫌斜めで入ってくると、その後ろから現れた島崎君。


「よ、よう神崎、げ、元気か?」


「は、はい、元気ですよぉ。」


腰が引き気味の島崎君。


しかも、さっき学校であったのに、元気かって意味が分かりません。


島崎君っていつもこうなんですよ。


彩乃に対してだけ、なんだか遠慮がちというかぁ・・・。



「おっす彩乃。ケーキ出来たか?」


島崎君の後ろから現れる、慣れなれしい男の子。


彼は、山下圭介やましたけいすけ君。


葵ちゃんとは幼馴染で、学校でも良く話しかけてくる。


おかげで、彩乃も山下君とは結構親しいんですけどぉ・・・。


呼んでなかったですよねぇ、葵ちゃん。



変だなと思って葵ちゃんを見ると、こっちを見て「このバカ」って口パクしながら山下君に目配せする。


やっぱりそうだよねぇ。


ん~~ちょっと考えて、葵ちゃんが聞きづらいことを聞いてあげることにしました。



「山下君、どうして今日は来たんですか?」



彩乃の問いかけに、一瞬「・・・う・・」と声を詰まらせた山下君。


そんな彼を制して、島崎君が変わりに答えました。



「あ~いや、そのさ、僕一人で女の子の家に来るのってなんだか緊張しちゃって・・・山下に頼んで一緒に来てもらったんだよ。うん」


取って付けた様な言い方ですねぇ。


なんだか怪しいです。


葵ちゃんを見ると、物凄い目で山下君を睨んでいる。



「圭くんっ、いるのはいいけど、わたしの邪魔しないでね!」


「な、なんだよ邪魔って・・・俺だって、ちゃんとお前の誕生日を祝いに来たんだぞ」



彩乃には、葵ちゃんの言ってる意味が分かるけどぉ、山下君には分からないよね。


なんだか山下君が、ちょっぴり可哀相。


そう思い、彼のお相手は自分がしなきゃと気合を入れるのでした。



そしてお料理を並べて、後はケーキの飾り付けです。


男の子達は、携帯ゲーム機で対戦しているみたい。


好きですよねぇ、男子ってゲームが。


そうだ!


せっかくだから・・・


「葵ちゃん、ケーキの飾り付けは彩乃がやりますからぁ、島崎君とゲームでもしてて下さい」


「え?・・あ、うんでもぉ・・・」


「いいですよね?島崎君」


「お、おう日向とか・・・」



むぅ・・なんで微妙に嫌そうなんですか、島崎君。


ジト目で睨んでやるのです。



じいいいいぃぃぃぃぃ。



「おわっと~~、日向とゲーム出来るなんて嬉しいぜ! 早くやろうぜ」



睨みが利いたのか、突然態度が変わる島崎君。


葵ちゃんは、「・・・うん・・」とちょっと照れながら近寄って行く。


う~~ん、あんな葵ちゃんは滅多に見れないですよ、初々しいですねぇ。



さて、ケーキに苺を乗せて・・・それから溶かしたチョコで文字を・・・・。


『葵ちゃん お誕生日おめでとう』


よしっ書けた。


後は、いっぱいハートマークを書いちゃう。


うふ♪ 可愛くできましたっ!



「ちょっとぉ~、島崎君強すぎぃ~~。もっとハンデちょうだいっ」


「ええ~、マジかよっ。もうハンデマックスじゃねーか」


「でもぉ・・・んじゃ、もっかいいくよ!」


「おういいぜ」



横目で見ると、なんだか楽しそうだ。


もうちょっと様子を見て、ケーキを持って行こう。うん。


島崎君はゲームに夢中みたいだけど、葵ちゃんは彼の顔ばかり見てる。


うふっ、頑張ってぇ!


そんな二人を、山下君は寂しそうに見てますねぇ。


しょうがないですねぇ、後で彩乃が遊んであげますよぉ。



頃合をみてケーキを運ぶ。


男子から、「おお~すげえ~」と感嘆の声が上がる。


当然そこで、「このケーキは、葵ちゃんが作ったんですよぉ~~」と紹介するのを忘れません。



みんなでローソクを立てる。


もちろん、13本ですよ。


点火は、島崎君に頼みました。


なんたって、今日の影の主役ですからぁ。


ローソクを倒さないよう、緊張してライターを持つ島崎君。


みんなが息を呑む。


外はまだ明るいけど、気にしません。


そして火が灯り、ケーキが急に賑やかになる。



「はっぴばーすで~~とぅ~~ゆ~~♪ はっぴばーすで~~・・・」



彩乃が歌いだすと、照れながら、渋々歌い始める男子。


嬉しそうな葵ちゃん。


良かったですねぇ。


そして「ふ~~~~~」っと葵ちゃんに火が消されてパチパチパチ・・・。



一瞬静寂が訪れる・・・・。



ここで一言!


「プレゼント贈呈タイムなのですっ!!」


持ってきましたかぁ~~と、二人を見廻す。



「おう持ってきたぜ」

「当然持ってるさ」



と、準備を始める男子。


なにやら紙袋をガサガサしてますね。


葵ちゃんは、もじもじとその時を待っているみたいです。



「それじゃ、彩乃からいきますっ! 葵ちゃんおめでとぉ~~~~」


持ってきていたプレゼントを渡す。



続いて、やっぱり照れながら渡す、男子二人。



彩乃からは、可愛いエプロン。


なんと、彩乃のお手製なんですっ!!


えっへん。


早速着けて、喜んでくれる葵ちゃん。


島崎君からは、・・・・・・なんだか変なぬいぐるみ。


犬だか猫だか良く分からない、お世辞にも可愛いとは言えないものでした・・。


フォローの言葉がみつかりません。


でも、それを見て一瞬固まる葵ちゃんだったけど、健気に大喜びしている。


そうですよね! 好きな人からのプレゼントですからっ。


そして山下君。


なんだか、小さな箱・・・。


変な物じゃなきゃいいんですけど・・・。


学校では、いつも葵ちゃんをからかう山下君。


ちょっと心配ですぅ。



ゆっくりと、箱を開ける葵ちゃん。


すると、そんな心配はどこ吹く風。


パァっと彼女の顔は明るくなり、立ち上がった。



「可愛いいっ!! なにこれぇ~~~!!」



星の形をしたペンダントでした。


葵ちゃんは星の形をしたものが大好きで、いろんな★型のグッズを最近集めていたんですよ。


もちろん、彩乃製のエプロンも星が入ってます。



しかもあのペンダント、銀製ですね。


結構高そうです・・・。



「こんなにいい物、貰っちゃっていいのっ!?」



本気の大喜びで、山下君を見つめる葵ちゃん。



「あ?・・・まあ、お前・・・喜ぶと思ってよ・・・」



ぶっきらぼうに、そっぽを向いて話す山下君。


鼻の下を指でゴシゴシとしている。


照れてるのかな。



「ありがとぉ~~圭くぅ~ん」



さっきまで、冷たい目で山下君を見てたのに、満面の笑みですねぇ。


良かったですね。


持つべきは、幼馴染ですよぉ。



そんなこんなで盛り上がって、楽しくお食事が始まりました。


でも、大問題発生ですぅ。


なぜか、彩乃の隣から離れない島崎君。


そして、間に割って座っている山下君。


これじゃ、葵ちゃんが島崎君とおしゃべり出来ません。


しかも島崎君は、さっきから彩乃にいっぱい質問してきます。



「な、なあ神崎ってさ、お兄さんいるんだっけ。年、いくつ離れてるんだ?」



そんなのどうだっていいですぅ。



「あ、神崎って、嫌いな食べ物とかあるの?」



もっとどうでもいいですぅ。



葵ちゃんが、恨めしそうに見てますよぉ。


うう、怖いですぅ。



向こうもなんだか、山下君が一所懸命に話しているみたいですけど、そんな状態の葵ちゃん。


会話が発展するわけがありません。


困った顔の山下君。



一瞬、彼と目が合う・・・・。



と、ちょうどそのタイミングで鳴り出す彩乃の携帯。



兄さんからです。



島崎君が話しかけてくるけど、ためらわず携帯に出ちゃいます。



「兄さん?」


「おう」


「どうしました?」


「ああ、今日葵ちゃんの誕生日なんだろ? メール見たぞ」


「はい、そうなんです。ですから今日は・・・


と言い掛けて、閃く。


「おう、ゆっくりして来いよ。俺は適当になんか食うし」


「ええ!! それは大変ですぅ!!」


大きな声で叫んだ。


みんなが注目している。


よしよし、いいですよぉ。


「は? お前突然・・・


「分かりました。残念ですが、今すぐ帰ります」


「お、おい、彩乃・・・


ピッ


強制的に切りました。


ごめんなさい、兄さん。


当然、みんなが何事かと見てます。



「ごめんなさい、彩乃は急用が出来て帰るのです」


心底申し訳なさそうに言う。



「え、大丈夫なの? なにかあった?」

「か、神崎、どうしたんだ?」

「おう、気をつけて帰れよ」



それぞれ、一様に声をかけてきます。


ごめんね、葵ちゃん。


片付け、手伝えなくて。



でも、こうするしか道は残されていなかったのですっ!!



・・・・・後で電話で説明しますから、葵ちゃん。



急用ですから、さっさと帰り支度を整えます。



「葵ちゃん、後で電話するから心配しないで下さいね。まずい様なことじゃないんですぅ」



とだけ告げて、すぐに家を出ちゃいました。


これでいいんです。


彩乃はお邪魔虫さんですからぁ。



ふ~、旨くいきませんねぇ。


結局、島崎君は葵ちゃんのこと、どう思っているんでしょうか・・・?


そんなことを考えていたら、



「神崎っ!!」



呼ばれて振り向くと、島崎君。


ぜ~は~と、走ってきたみたい。


スポーツマンの彼が、息を切らしている。


どうしたんでしょうか?



「島崎君、何かご用ですかぁ?」



つい、事務的にお応えしてしまう。



「いや、はあ~はあ~・・その・・ほら、もう暗いだろっ、送るよ!」



そう言ってニコッと笑顔の島崎君。


空を見上げてみました。


確かに、夕暮れ時。


でも、まだ暗くありません。



「大丈夫です。彩乃の家はここからすぐですから、戻って下さい」


「・・あ・・でも・・その・・もう帰るって出てきちゃったし・・はは」



照れくさそうに頭をかく島崎君。


なんだか可愛いですぅ。


その姿を見て、もう戻れって言えなくなりました。


しかも、送ってもらいたいなって・・・・。


なんでしょうか、この気持ち・・・・。



兄さん意外の男の子って、良く解りません。



結局、そのまま自宅まで送ってもらい、兄さんに見つかりませんようにって思う彩乃でした。




場所は戻って、葵宅――――――



「何で圭くんがまだ居るのっ!」


「はあ? いちゃいけないのかよっ!」


葵と圭くん。


二人は微妙な空気だった。


「まだ料理あるし、お前が作ったケーキ食べてねえんだよっ」


「あ・・そ・・そうだね。じゃあ食べたら帰って」


「やだね。食べたら片付けるからな」


「しょ、しょうがないわね、じゃあ早く食べなさいよぉ」


「そんな事より、俺が渡したペンダント、着けて見せてくれよ」


「えぇ?今?」


「今」



仕方ないわね・・・と照れながら、でも嬉しそうにペンダントを出す葵。



「ちょっと貸してみ。俺が着けてやるよ」


「え・・やだ、自分で着けるしぃ・・」


「いいからいいから、ほら」



ペンダントを受け取ると、そっと葵の首に回す圭くん。


恥ずかしい気持ちになって、顔が赤くなる葵。



「よしっOK、立ってみ」


「う・・うん」



立ち上がり、くるりと一回転して「どうかな?」って聞く葵。


そしてニコッと笑顔。


その一連の動作と最後の笑顔にドキッとし、思わず赤面してしまう圭くん。


つい動揺してしまい、「すっげえ似合うよ!マジ可愛いって!!」と本当は心の中で思っていたが、



「あ、あ~~いいんじゃね」



結局、ぶっきら棒に返してしまう。


当然葵はムクれてしまい、



「な、なにそれ、その素っ気ない態度! 似合ってないって言うの?」


「へっ、バ~カ。お前に似合うもんなんか、中々見つかるわけねえって」


「ひ、ひどぉ~~い!! 圭くんのバカぁっ!!」



折角良い雰囲気だったのに、


やっぱり、幼馴染な感じに戻ってしまう二人なのだった――――――





そして場所は神崎家。



彩乃は戻ってきました。


島崎君のこと、兄さんにバレなくてなぜかほっとします。


はぁ~~。


なんだか溜息。


よしっ!と拳を握り、



「ただいまぁ~~~兄さん!」


いつも通り、元気に挨拶。



「おう、お帰り~~」と奥から声がする。


そして彩乃は、愛する兄さんの下へ走りだしました・・・。



その後、やっぱり自分で食事の用意が出来ない兄さんの為に、夕飯を作ったのです。


「お前の料理はやっぱうめーな」といっぱい食べてくれる兄さん。



彩乃は幸せです。



ごめんなさい、兄さん。


もう、他の男の子と並んで歩いたりしません。


男は甲斐性。


女は一途が武器なのです!



そしてこうやって、食後まったりと二人でテレビを見てるのが、とっても楽しいんですぅ。


テレビでは、なにやら特集の番組・・・。


ふんふん・・・今年の夏は絶叫マシーンが熱い・・・ですかぁ。


兄さんと行けたら楽しいですねぇ。


ちらっと、兄さんを見る。


期待を込めた瞳でっ。


すると、なにやら言いたげな兄さん。


わわわ、きっと誘ってくれるんですよぉ!


早く早く~~~。



「そういえばお前さ。電話で変だったけど、どうした?」



ずるっ



「も、もぉ~、そのことはもう済んだんですっ! 何もありませんっ」


「あ、そう。そりゃ良かった」



話しが終わってしまったじゃないですかぁ。


兄さんのいけず・・・・。



その後も続く、絶叫マシーンの紹介。


あ、来栖美月だ。


か、可愛い~~~。 美月ちゃん可愛い~~。


兄さんを見る。


全く興味ないご様子。


はて? 女の子に興味がないんでしょうか?


いえ、彩乃が側にいるんです。


きっと、他の女性が色褪せて見えるんですね。


罪な女ってやつなのですぅ。


ふふふふふ~~~。



「お前、何ニヤけてんだ? 気持ち悪い」


「に、ニヤけてたわけではありません! 彩乃と兄さんの愛について考えていたんですっ!」


「ああ~、その件については、母さんが帰ってきたらじっくりするから待ってろ」



ええ!? 兄さんまさか・・・。


脳裏に浮かぶ、あのシーン。



「母さん、彩乃を俺に下さいっ」


「いいわよ、幸せにしてあげるんだよ」



キャァ~~~~~~~~~~。



「だから、ニヤけてんじゃねえよ、気持ち悪い」



兄さんの声なんて聞こえませんよ~~~だっ。



♪♪♪♪~~~~~~~~~



携帯が鳴り出す。



「あれ? 誰ですかこんな時間に」



液晶を見る。


・・・・・・・・。


白河さんだっ!!


やっとかかってきましたぁ!



「こんばんわぁ~白河さんっ」



元気に出ました!


・・・・・・・・。


あれ?



「もしもしぃ?」


「あぁ~ごめんっ、彩乃ちゃんまだ起きてたぁ?」



もちろんですっ!



「起きてますよぉ~~。もぉ大人ですからっ」


「初めてじゃないですかぁ~、電話くれたの。かかってくるの待ってたんですよぉ~~」



やっぱり、年上の人に電話するのって気が引けちゃいますよね。



「あ・・そうだっけ、ごめんごめん」


「あ~あ~、謝らないでくださいよぉ。勝手に待ってただけですからぁ」


「う、うん・・」



その時、ちょうど目に映ったテレビを見て、閃きました。



「でも、ちょうど良かったですぅ~~、白河さん明日お暇ですかぁ?」



ふっふっふ。



「うんうん暇なのっ、実は彩乃ちゃんを誘おうと思って・・・・」


「ほんとですかぁ! 嬉しいですぅ~~。じゃあ明日、遊園地に行きましょう」


「行く行く行く行く、絶対行くぅ~~~!!」


「えっ、いいんですかっ!こんな突然なのに!?」


「いいの、いいのよ!私も遊園地に誘おうと思ってたからぁ」


「うわぁ~~、気が合いますねぇ~~~」



・・・・・・・・・・・。


その後、盛り上がってつい長話ししちゃいましたぁ~~。



でも・・・ふふふ。


兄さんを見る。


「お前、やっぱ白河と仲いいんだなあ」


「兄さん。明日白河さんが、兄さんとデートしたいって電話でしたっ!」


「ぶっーーー」


わっ! お茶が飛んできました!



ふふふふふ・・・・。


明日、ついに完成させるのです。



「お、おいお前、今のマジか!?」



恋愛にはなくてはならない方程式。



「本当に白河が、デートしたいって!?」



その名は!! 『三角関係』!!!!



「で、おいっ! どこに行くって!?」



始まるのですっ! どろどろの恋愛関係がっ!!!



「お~~い、彩乃~~~帰ってこ~~~~い。」




そして今日が終わった・・・・・。





第10話に続く。


















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