第八話 バトルロワイヤル③
「さぁてと。お前ら黒コインあるから、それを優先的に俺らが貰っても良いよね?」
「いや駄目だろ!競争だよ?バカなの?」
「ふん、腰抜けか?」
「これがお気に入り...ふざけた態度だな」
零夜は黒コインの方を指を指して、冗談を言うが3人に色々言われて少し落ち込むのである。
「まぁ、良い。そこの黒コインは貰い、お前らのコインも全てもらうぞ」
「お?!なんだそれ!」
虎狛が両手を合わせて横で雑巾を絞るような行動をする。
すると零夜達3チームに砂が竜巻の様に集まるのだ。
「他のモブは邪魔だ、お前ら3人だけ残れ。琉砂旋風・乱」
「ヤバっ!皆さん!彼は魔術師タイプです!避け...」
勝が何か忠告をするが、超巨大な砂の竜巻で3チームのリーダー以外は吹き飛ばされてしまった。勝が言う魔術師タイプとは、魔滅師には2種類の戦闘スタイルがある。斬鬼刀を使って鬼を倒す戦士タイプと、オーラを極めてオーラだけで鬼を倒す魔術師タイプ。殆どは戦士タイプが多く魔術師タイプは少ないが強力な戦力なのである。
「おいおい、自分のチームまで飛ばして良いんですか?先輩」
北斗は自分のチームのメンバーを飛ばした先を、額に手を当てて見ていた。
「正直、俺1人で十分だと。奴らは俺がこの大会に参加出来るだけの駒。期待ははなからしていない」
「それは、悲しいよ〜。リーダ〜」
「?!」
虎狛の背後からにょろりと男が現れる。
青黒いセンターパートに、その表情はどこか人をバカにする様なヘラヘラと笑っていた。
「...お前、吹き飛ばしたはず」
「アハハ!僕影薄いからね〜。なんでだろう?リーダー僕の事忘れてたんじゃない?」
「...それはあり得ない。お前は何者だ?」
「え?酷いな〜僕は1年B組の安達君麿だよ〜新しく入った時に自己紹介したのに〜」
「...ちっ、お前はそこでジッとしてろ。俺の邪魔だからするなよ?」
「アイアイサ〜」
君麿は敬礼をして、少し遠い所で観察するのだ。
そして、虎狛は一年3人の顔を見る。
「一年坊ども、一斉にかかってこい」
「舐めてるのか?3年だが4年だが知らねぇが、あまり俺を舐めてるなよ!」
和樹は踏み込み左手でパンチをする。
虎狛は砂の壁を作り防ぐ。そして砂は無数の触手を作り和樹を狙う。
「先輩さんよ、俺を無視しないでくれ」
零夜は木刀で食事を切り刻み、虎狛の間合いを詰める。
だが虎狛を切ったと思ったが、身体そのものを砂に変えて避ける。
パァンパァンパァンパァンッ!
ゴム弾とは言え、北斗は容赦なく虎狛の顔面に放つが、顔が風穴が開いた様に避けられていた。
「一年坊。お前らは強いが、残念だが俺に傷一つつけられない様だな」
「それはどうかな?!」
「くっ」
零夜は砂になっている身体に触れて、強い雷を流す。
すると、虎狛は喰らっているのかうめき声をこぼす。
「やっぱり、その砂は砂鉄だな?」
「それしきの事で俺を倒したと思うなよ。大災砂嵐」
虎狛はこの一帯に砂嵐を発生させ、零夜達の視界を分からさせ、自分の場所を特定しにくくする。
すると体が何か大きな手に捕まられる感覚を感じる。
「砂手」
無数の砂の手で身体を抑えられ拘束される。
「先輩。僕をこんなんで捕まえたとでも?」
「?!」
いつの間にか間合いを詰めてた北斗に体を触れられる。
「呪魂雀蜂・三撃釘」
「あ?...ガハッ!」
最初はなんともなかったただの押された感覚から、打撃を放たれた様な感覚を食う。北斗が最も得意とする物は呪い。相手に与えた打撃をもう2回打撃が発生する。二度目から三度目の打撃の威力は数倍の威力となる。
「やっぱりその能力結構厄介だよな」
「おい、どこを見ている?」
「お?」
零夜の間合いを詰めて、和樹は顔面を狙うが零夜は腕で受け止めてガードをする。
「鬼丸琉弐ノ番鬼狩り」
上から下へ円を描くような斬撃を放つ。
だが、木刀なのに和樹は右腕で防いで、左拳で腹にパンチをする。
宙に浮いた零夜は体を捻られせて、横に回転する鋭い斬撃を放つ。
「三日月琉如月・寒月羽衣一閃」
だが、和樹は頭を地面に下げて胴回し回転の勢いで左手でパンチを放つ。零夜は木刀で受け止めて一旦距離を取る。
「おい、なんでさっきから左手しか使ってないんだ?俺を舐めてるのか?」
「別に舐めていねぇ、どんな敵でも俺は全力でやる。悪いがこれでも俺の本気なんだ、俺は正義の左手で敵を倒す。それが俺の人道だ」
「本当...辰巳みたいだな」
そして零夜は一瞬だけ空に視線を移す、和樹も零夜と同じ方向に視線を移すがそこは何もない。その隙に零夜は踏み込み木刀を薙ぎ払うが和樹は体の軸をずらして避けて、カウンターを狙うが零夜は避けて攻撃をすると思い右手で防御の体勢に入る。だが、零夜はそのまま和樹を通り過ぎて飛び込み何かを取った。
ブーン!!!
すると空から大きなブザー音が鳴り響く。
『バトルロワイヤル終了です!!すごい!最後の4チームのリーダー達の激戦は、もう学生レベルとは思えない!』
「最後の砂の王と前髪の奴の戦い凄いよな。一年なのに、前回の優勝者を吹き飛ばすなんて」
「でも、もっと見たかったよ。砂の王も今から本気出すところで終わっちゃったからな。もしこのまま続いていたら、どうなるんだろうな?」
「あの一年のお兄さん、凄いイケメンだな」
「あの、轟って男左手しか使ってないけど、もし本気出して両手を使ってたら...」
「どうだろうな?あの白髪の男も本気を出してない様に見えるけどな」
「でも、なんか赤髪の奴、左手しか攻撃してないってなんかロマンあってかっこいいな。漢って奴だよな」
「それより、あの白髪の奴鬼丸琉と三日月琉を使ってなかったか?もしかして二つの流派を取得してるのか?まだ若いのにすげぇな」
観客から最後の4人の戦いにすごく大盛り上がりをしていた。
バトルロワイヤルが終わり4人は戦闘体制を解除するのだ。
「おい、最後のはなんだ?」
「普通にルール通りに従っただけだ、俺は戦いに来た訳じゃねぇ。コイツを取りに来たんだよ」
零夜は黒コインを見せる。
戦いに集中してコインのことを忘れていた3人だった。
「悪いが、お楽しみは最後に取っとく主義でね。お前らとはガチバトルで決着をつけよう」
零夜は3人にそう宣言をするのであった。




