第三話 怪力バカ
「改めて自己紹介をするよ、僕の名前は努島勝。使う武器は槍だよ」
「私は倉様青果です、使う武器は刀。よろしくお願いします」
2人は零夜達に自己紹介をする。
そして4人も自己紹介をした。
「えっと、先輩達ってチームに入れるのですか?」
「うん、そうだね。確かにチームは同年代の子が多いんだけど、別に先輩と組んでも後輩と組むのも大丈夫なんだ」
そして先輩からシックスガチバトルの詳細を聞いた。毎年参加数は50チーム近くいると言われている。毎年毎年参加人数が多い為、大きな広場でシックスバトルロイヤルを開始する。
1チームに3枚のメダルを配り、それを奪い守る競技。
「それで、最もポイント数が多い8チームを決めて、それでガチバトルをするんだ。それは毎年内容が変わって、大将戦や団体戦とかあるんだ」
「なるほど。他7チームと戦って優勝を狙えば良いのですね」
「シンプルこそ良いじゃん。楽しそうだ」
「早く、戦いたいな!」
風華、零夜、凛はまだ知らぬ強者と戦う事にワクワクしていた。
「優勝は多分難しいよ」
「そうなんですか?」
「まだ、君達の実力を詳しく知らないからなんとも言えないけど、去年優勝したチーム、そして準優勝、3位のチーム、今は3年と4年だけど、相当強いよ。それに1年前は、今の2年生に当たるけどみんながみんな強かった。いつもなら4年が上位の成績を独り占めにしていたのだけど、去年は4年のチームはトップ8以内にいなかったんだ」
「へぇ。ちなみに去年の優勝と準優勝はどんな奴らなんだ?」
勝の話は、準優勝は今の3年生の男女で固められている。みんながみんな刀を使うチーム。そして前回の優勝チームのリーダーがプロ以上の強さ。リーダーは3年生の男で4年生は4人、3年生は1人、そして噂によると今年の1年生が1人入ったと聞いたらしい。
「勝てるかは分からないけど、トップ8でも頑張ろう!」
「優勝」
「え?」
「俺らは優勝にしか興味がない。相手がどんな奴らかは知らないけど、絶対優勝する」
「...いや、まさか後輩がこんなにすごいとは思わなかったよ。期待してるよ神楽沙君」
「こっちこそ、期待してるぞ先輩」
2人は拳をぶつけるのだった。
そして解散して、零夜は北斗にメールをして久しぶりに会う約束をする。
「よっ、零夜。学園長からご指導受けて職業体験も受けたらしいじゃん、入学したてなのに忙しいね。期待の新入生君」
「何が期待の新入生だ」
「今零夜達をそう呼ばれてるんだぞ。学園長が直々に教えを貰っている、どんな奴らなのか零夜達のチームの話でもちきりだ」
「そうか」
北斗は零夜が座っているベンチの横に座り、持ってた2本の缶ジュースを1本渡して2人で飲むのだ。
「それで、チームは出来たのか?」
「あれ?学園長から聞いてないのか?僕達これでも学年トップ2だぞ」
「へぇ、てっぺん取れてないんだ」
「あはは、残念だけだ。僕が思ってたより、この学園のレベルは高かったよ。厄介な敵は君だけだと思ってたけど、もう1人いたんだよね」
「へぇ、どんな奴だ?」
「辰巳みたいな、怪力バカがいたんだよ。確か、唯一力部門の試験で満点を叩き出した男だよ」
「辰巳って、相当だぞ...」
「まぁ、少し違う所を言えば考えて行動するタイプだな」
「へぇ、そりゃ。楽しみだな...お前もそう思わないか?そこで、コソコソ隠れてるお前に言ってんだよ」
零夜は後ろをギロリと見るのだった。
すると木の裏から少し高身長で肩まで伸びている青髪の男が現れるのだった。
「これはこれは気付かれていたか。君の事はノーマークだったけど、何者だ?この男の新しいチームにしちゃ、6人揃っているがあの中から1人消すのか?」
青髪の男は北斗に視線を移す。
北斗はニコニコと零夜の肩に手を添える。
「チームではありません。友達ですよ」
「友達...お前、名前は?」
「あ?神楽沙零夜だ」
「神楽沙零夜だと?!お前だったのか!」
零夜の名前を聞いて目を大きく見開いて驚くのだった。
「もしかして俺にだけ名乗らせるのか?」
「おっと、すまなかった。俺の名前は青山正道。以後お見知り良きよ」
正道は零夜に向けて手を差し伸べる。
答えるように握手を交わすが、力を込められてる事に気付く。
「...やるなら、もっと筋力をつけるべきだな」
「うぅっ!」
零夜はやり返して、強く握ると正道はその場で膝をつくのだ。
「さ、流石学園長のお気に入りの生徒だ。実力は確かにあるが...この腕力ならあの人の方が強い。警戒はしていたが、どうやらそうでもないな」
「あ?」
正道は何か勝手に納得して、ズボンについた砂をはらってどこか消えていくのだった。
「何なんだアイツは?」
「あの人は、さっき話した怪力がヤバい奴のチームの1人だね。ちなみにそのチームが学年1位だよ」
「ふーん。なら、そのチームを倒せば俺のチームが1位って事か」
「おいおい、僕達を忘れちゃ困るね。君と比べればヒヨコ同然だけど、連携プレイは素晴らしいよ。負ける気はしないよ」
「へぇ、そりゃ楽しみだな。どっちが優勝するか勝負だな」
「ふん、そうだね」
2人は缶ジュースの中がカラになるまで、ベンチに座りながら話していたのだった。




