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第二十二話 TESLA社

「眠みぃ」


 昨夜は女の子と同じ部屋で寝る事にソワソワしていた零夜だが、意外とすぐに慣れて凛の風華の3人で夜遅くまで楽しく話をしていた。黒恵は1人が良いと少し離れた場所で寝ていた。流石に起こさない葉にと小声で話を交わしていたが、あまりにも楽しくて夜更かしをしてしまっていた。


「ふぁ〜」


「...お前...修学旅行じゃないんだから...ボクの邪魔だけは...しないで」


「...ごめん」


 眠そうにあくびをしていた零夜に対して、呆れた顔で睨みつける黒恵。確かに黒恵の言う通りこれは遊びではなく命に関わる事もあり、昨夜楽しさのあまり夜更かしした自分に対して反省をするのだった。


「お前...お爺ちゃんから聞いた...強いの?」


「え?どうだろう?俺よく世の中の事を知らないから、俺がどれだけ強いのかは分からないや」


「なら、お爺ちゃんと戦ったらどっち勝つ?...」


「そりゃ、ジィさんだろ...って言いたい所だが、負けたら失う世界だ。例え俺より強かろうが勝つよ。負けるの嫌いだからね」


「ふーん...お前だけは期待してる...あの2人は全然弱い...今の所は邪魔...」


そう言って黒恵はアタッシュケースを持って車に乗った。

 少し車で移動して、ある喫茶店に入ると2人の黒い制服を来た魔滅師が座っていた。そして真面目そうなポニテの女性が立ち上がる。


「こんにちは。君達が大仏先生の言っていた子達かな?」


「はい。私は一条風華です」


「神楽沙零夜」


「緋村凛!」


「...神里黒恵」


「なるほど、私は前園(まえぞの)。この1週間よろしくね。まさか、まだ入学して間もないのにこんな早くこんな体験を出来るなんて、君達相当才能に恵まれてるようだね。良い事よ」


そして席に案内をされて、今後の事を話し合った。


「まずは、確認されている鬼は3匹。その中の1匹は相当な知識を持っていて、他2匹を従わせているようなの。一応聞くけど、君達は本物の鬼との戦闘経験はあるかしら?」


「私は無いです」


「あたしは人工小鬼(ゴブリン)だけです」


「ボクは実物を見た事あるだけ...」


「なるほど、鬼との戦闘経験はないのだね。君はどうだい?」


「え?俺?」


ボォーッと外を眺めていたら、質問される。


「何回かあるよ。子供の時から...」


「え?」


「...あっ?!お、俺も人工小鬼(ゴブリン)だけだけどね」


 驚いた顔をされた時自分が言ってはいけない事を思い出し、慌てて訂正した。一応北斗からは自分が天朧である事、鬼と戦ってきた経験を隠せと言われていた。理由は詳しくは聞いていないが真剣な顔で言われたのでこの約束を守るようにしている。北斗が言う事はたいてい意味がある事が多いからだ。


「なるほど、やはり学園の人工小鬼(ゴブリン)だけだな。うーん、そうだね、なら君達には私達が鬼と戦っている間市民を守ってくれ」


「鬼とは...戦えないの?」


少しでも復讐対象を殺したい黒恵は、鬼と戦えない事に少しばかりショックを受けていた。


「経験がなければ危険なんだ。少しでも油断をしたらすぐに殺される。それに君達を死なせたら後々怖いんだ。だって五大名家の娘が2人も居るからね。だから、君達は私達サポート班に回ってもらう」


 主に魔滅師には二つのグループが存在する。最小の小隊と呼ばれている6人チームのをシックスマンセル。討伐班、サポート班、救助班の3つに分かれているのをスリークラン。

討伐班は鬼や対象と戦い捕まえたら倒したりする役割。

サポート班は市民を守ったり、安全な場所を誘導したりする役割。

そして救助班は、負傷した市民や魔滅師を治療したりする役割。


「それに、サポート班は討伐班が逃してしまった鬼を倒す役目があるから、別に鬼とは一切戦えないとはないんだ。だから、そんなにしょんぼりしないでくれ」


「そうなんだ」


「君ってもしかしてバトルジャンキーって奴かな?」


鬼と戦いたがっている黒恵に対して戦闘狂と勘違いをする。


「まぁ、頑張りたまえよ。くれぐれも討伐班達に迷惑をかけないでくれよ。これは遊びではなく命に関わる事なんだ。私達は貴方達を学生としてじゃなく魔滅師として扱うからね。覚悟するように」


そして机に4つの耳掛け式小型ヘッドホンを渡される。


「これはTESLA(テスラ)社が開発した、AR型情報端末セージだ。作戦中をこれをつけて行動するんだ」


TESLA社

 それは闘魂力を持たない非覚醒者達が楽に暮らせるように、不思議な力を頼らずに、科学で人類を進歩させる開発機関。

 空飛ぶ車などを開発に成功している。噂ではオーラを持たない人間でも鬼を殺せる兵器があると言う噂が流れている。


「これって何ですか?」


「一条家の娘でも分からないだろ?これはここ最近魔滅師が携帯するように義務付けられている情報端末機だ。強い衝撃や揺れなどでもビクともしなく視覚、聴覚、触覚情報を送り込むことが可能な優れものだ」


零夜達はセージを装着して、オンボタンを押す。

すると視界の先に『ようこそ』と言う言葉が浮かび上がる。


「脳と連動しているから、考えるだけで動かせるぞ。地図と考えてみろ」


言われた通りにすゆと、福島の地図が現れる。

そして真ん中に赤い丸と無数の青い丸が現れる。


「赤い丸は自分で、青い丸はセージを付けている者だ。すぐに自分達の場所をすぐに知れるし、喋らないで連携も取れるようになれるんだ。凄いだろ?」


 確かに喋らないで脳で思った事を伝えられるのは便利だが、零夜達は心の中で『邪魔くさいなぁ』と呟くのだった。




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