第十五話 訓練(零夜)
「あっ、出来た」
「マジ?」
零夜はオーラを使って、手の形に変えて目の前にある空のペットボトルを持ち上げた。午前は宗一郎からの闘魂のオーラの扱い方の訓練だった。
「一応、お主の修行内容は2年にやる内容じゃぞ?」
(...って言ってものう。これを出来る奴は限りられているがのう...)
「そうなの?」
「はぁ、正直お主に今は教える事はないのじゃ」
「えぇ〜じゃ俺はこのマントの使い方を確認してみるわ」
「うむ、そうするのじゃ。まだ、オーラに関して教えたい事はあるのじゃが、それはまだ早いのじゃ」
そう言って零夜は遠い場所に移動するのだった。
零夜の後ろ姿を見て宗一郎は深いため息を吐くのだった。それを風華が気付く。
「どうしたのですか?」
「いや、教員として才能がある生徒は、本当に扱いが難しくて困ったものじゃとのう...ほれ、集中するのじゃ」
「はい」
宗一郎の課題で、風華と凛は何時間もオーラを出し続けるのだった。枯渇寸前までオーラを使い切り、オーラを膨大に持つ宗一郎が2人に自分のオーラを流す。この方法は少し危険だが、オーラの量を素早く増大する事が出来るのだった。その頃零夜は閻羅の刀身を見つめるのだった。そしてオーラを流すのだった。
「うぅ」
手から全てのオーラが吸い取られる様な感覚が走る。
このままオーラを出していたら、手が干からびそうとオーラを出す事を辞めた。
「はぁはぁ、やべぇな。こりゃ暴れ馬だな。だが、素の冗談の切れ味だと」
零夜は小石を宙に投げてスッと真っ二つに斬った。
(気持ち悪りぃ。石を斬った感覚はなかったぞ。まるで豆腐を斬ってるようだった。こりゃこいつを振る相応しい実力がなければ、危うくこっちが殺されそう)
零夜は閻羅を鞘にしまって、ネックレスをマントの形態に変える。
「さて、こいつの使い方でも確認してみるか」
ある程度宗一郎から使い方を聞いた。
だが、月影の情報は少なくあまり参考にならない程度だったが、唯一分かることは影を自由自在に操る事だと言う事。
零夜はオーラを流して、想像通りにマントを動かしてみた。マントは想像通りの形になり目の手のペットボトルを貫いた。
「盾にもなるのか」
そして大きな盾を作った。
本当に自由自在に動かせる事に便利だと思ったが、途端に頭がクラクラし始める。
「闘魂枯渇か...さっきの閻羅で半分ぐらい吸われたのにも関わらず、この数秒だけ動かしただけで、これは流石に本番では使えないな。オーラ量を増やすしかないか...あのやり方本当の意味で死と隣り合わせだから、嫌なんだよな。辛いし」
月影マントを月影ネックレスに変えて、どこか人気がいない場所を見つけてその場で座り瞑想を始める。
零夜の中に流れるオーラは全て遮断した。零夜に残ってるオーラ量は一ミリも残っていなかった。いや、正確には心臓の部分に全てのオーラを圧縮する様に集める。
「ふぅ〜」
大量に流れる汗、身体中に巡る血液が濁流の様に流れていく。
そして自然と同化する様な感覚が感じる。
そして数十分後意識を取り戻し、息切れするのだった。あまりに息苦しくその場で倒れ込み胸を抑えるのだ。
「はぁはぁはぁはぁ。クソォ...」
心臓の鼓動が速くなり、大量の汗を流す。
零夜がしていたのはオーラを爆発的に増やす事だ。オーラ量の器を無理矢理破壊して自分を仮死状態になる、それを超スピードで修復する時に自然のオーラを無理矢理体内に吸収させて、再生を利用して無理矢理器器を何倍も大きくさせ再生させる。それは零夜と並外れた身体能力に回復力によってなせる技だった。再生させる時オーラの器はガラスの様に脆く、少しでも自然のオーラ量を多く吸収して破裂した時は、その時は零夜は本当の意味で死に至るのだった。
「これを何十回繰り返せば、このマントを扱える程度になる」
『主。それは危険だ。本当に死ぬぞ』
「この声は月影か?」
『左様だ』
月影の声が頭の中に話しかける。
『この行為は自殺行為だ。確かにこのやり方ならすぐに強くなる。だが、それはこの行為をやり続ければやり続ける程人間の回復器官がダメになるぞ。お前はすでに数回やったのは見れば分かる。あと2〜3回やれば、主は再生できなくなり死んでしまうぞ』
「なら、どうすればいいんだよ?」
闘魂のオーラを多く消費する月影と閻羅を扱う為には、膨大なオーラ量がないといけなくなる。2つとも確かに強力だが、それは活かせられないのなら、それは玩具の道具と変わりがな。
『俺達はまだ回復しきれていない。主に俺たちの事を詳しく話す時間はない。だが、これだけ覚えろ。このやり方は2度とやるな。それに、このやり方は意味がない。俺らを扱うには闘魂のオーラではない...それは魔力...そもそも俺は人間が扱える神器じゃない...』
「おい!魔力ってなんだ?!」
通信が切れたように月影の声が聞こえなくなった。
最後に言った閻羅と月影を操るのは闘魂のオーラではなく、それと違う魔力だと言った事に、それの意味を考えた。




