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第十三話 喋る斬鬼刀

「うーん、なるほど...神楽沙零夜君。大丈夫かい?神製とは言え武器は喋らないんじゃ」


こいつ頭大丈夫か?と言わんばかりの目で見られている事に零夜は少しだけイラッと来た。


「神製は魂が宿ってるんだろ?喋るんじゃねぇのか?」


「そうは言われてものう。確かに魂は宿り人を選ぶとは言うのじゃが、喋るとは聞いた事はないのじゃ」


 さっき起きた事の出来事を全て説明したのに、ほぼ信じてくれなかった。


「零夜さんが言うには、その話しかけてきた人達は私達を強くしろと言われたのですか?」


「よく分からないが、そうは言ってたな。器が足りないとか言ってたし、もしかしたらあのどれかの神製の斬鬼刀を扱えるようになるんじゃね?」


「本当?!なら、あたしはあの金色の剣が良いな」


そう聞いた凛は嬉しそうに笑う。

 風華も、もし自分が神製を扱えると想像していると、ニヤケをこぼしていた。


「もし、神楽沙零夜君の話が本当なら、誰もが扱えない神製を扱える様になれば、人間側の戦力がグーンっと上がるのじゃ。その話に賭けるのも良いのじゃ。一条風華君と緋村凛君には特別な修行を与えるのもアリなのじゃ」


「丁度良いんじゃねぇか?2人とも元から強くなる目的があるしね」


「そうですね。私は勇者になるように、その恥のない実力になる為に」


「あたしは世界最強の剣帝になるように、強くならないとね」


「ふむ、ならこのワシが直属に君達を育てよう。どうせ、この1ヶ月間は実戦はせずに、座学ばっかりなのじゃからな。その間、君達特別にワシが育てるのも悪くないのじゃ」


「座学?特に何習うんだ?俺らが数学とか国語習っても意味あるか?」


「一応将来的には使えるじゃろ?まぁ、別にそう言った普通の座学はあるが、特には鬼に関する事を教えるのじゃ」


鬼には種類があり、レベル1からレベル5までの種類が存在する。その詳しい内容を習うのが、この1ヶ月間の授業だった。


「1ヶ月も座学しかやらないって、この学園って意外とゆっくりなんだな」


 魔滅師は人員が足りないと最近ニュースで話題にされていて、零夜はてっきり早く卒業させて魔滅師の人員を早く増やすと思っていた。


「まぁ、君達はまだ学生じゃからのう。少なくとも学生の青春とやらを味合わたいからなのじゃ。ずっと鬼の血生臭いのも嫌じゃろう?」


 宗一郎は魔滅師になるための学生には、ちゃんと学生としての青春を謳歌して欲しい願いがある様だった。そして、零夜が神製の斬鬼刀を扱える事は上層部に一応報告しないといけなく、その手紙を送ったそうだ。月影はマントからネックレスに変幻する事は可能だが、月影の能力を使うにはマントの形態にしないといけないと分かった。それから1ヶ月間は宗一郎が3人を指導する事になる。


「よし、まずは一条風華君。君の家から届いているものを渡そう」


取り出したのは木箱だった。

蓋を開けるとそこには白い刀が入っていた。鞘から刀を抜くとその刀身は黒い刃に稲妻の刃紋がある。


「これは麒麟ですね。一条家の家に代々伝わる純製の斬鬼刀です」


一条家は剣士の一家として有名で、名刀が数多く眠っているそうだ。

 その中の一つを入学祝いとして、風華にプレゼントするが、風華はあまり嬉しそうじゃなかった。


「私、あんまり剣の才はないのですよね。こんな名刀貰っても宝の持ち腐れです。私は剣は苦手なんです...」


「確かに、風華は一目見た時から拳闘士タイプよな?しなやかな体やバネを持っている柔軟性。そしてその拳のマメを見る限り剣ってより、こっちの方が得意って分かるよ」


「...」


零夜は風華に拳を見せる。

見事に予想が当たった事に驚くのだった。


「何故分かったのですか?」


「人工ユグドラシルの時剣を振ってる時思ったんだ。剣を使えば、どうしても戦い方が剣を中心に組み立てられてしまうんだ。風華の動きは剣士タイプじゃないって分かったんだ。あの動きからして体術が一番合っていると感じた。なんで無理して剣を振ってるんだ?」


「...見事です。私は勇者桃太郎を憧れて子供の時から剣より体術を隠れて修行してきたのです。でも、剣士の一家の娘が剣を使わないって事が一家に泥を塗るかもしれないと...」


「別に良いじゃねぇか。そんな事で苦手な剣を使って呆気なく死んだ方がダメだろ?」


「...そうですよね」


「ユグドラシルを制覇したいんだろ?」


「っ...」


その言葉を聞いて風華はピクリと体が反応するのだった。


「その夢を本気で叶えたいのなら、今の自分のを全力で生きようじゃないか。そんな嘘で塗れた自分より、自分で本当にやりたい事をやったもん勝ちだ。それに丁度風華が憧れている桃太郎の斬鬼刀もガントレットだし。多分アイツはお前を求めてるからな」


「はい。私頑張ってみます!」


「ふむ、なら体術はこのワシが教えよう。体術に関しては少し心得があるからのう。緋村凛君には君に任せてもよろしいか?剣の事はさっぱりなのじゃ」


「ああ、構わないよ。丁度凛には呼吸法を教えた所だし」


 凛に合った童子琉の特殊な呼吸法を教えると約束していた。それから午前は3人は宗一郎から闘魂に関する事を教わり、午後は風華は宗一郎から体術を凛は剣術を零夜から教わるのだった。

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