episode30・・・馬鹿とロリコンと幼女
〔??? side〕
「…………黙れ」
突然現れた男は俺に向かって斬りかかってきた。
が、俺はそれを背負っていた大剣で受け止める。
ったく、めんどくさい奴だ。この女をボロボロにしたのは俺じゃ……いや、半分くらいは俺か。
「だぁぁぁっ!!!」
目の前の男は一心不乱に俺に斬りかかってくる。…………さっさと終わらせるか。
男がさらに斬りかかってきたのを今度は受け流し、隙が出来たところを鳩尾に入れた。
「がはっ……」
並の相手なら一日は目覚めないだろう。
「行くぞセシリア」
「えっ……ちょ、まってよ狗狼!」
全く……無駄な時間をすごしたものだ……。
「……待て……!」
…………立ったのか。普通なら気絶してるんだが……。
「なるほど、少しは楽しめそうだ……!」
立つのがやっとらしい男に自分の大剣を振りかぶろうとした瞬間、
「やめて!」
と、セシリアが声を上げて男をかばっていた。
「…………どけ」
「どかないわよ! なんでこんなことになってるの!? さっさと誤解を解けばいいじゃない!」
こいつは、間違ってないと思うことは絶対曲げないやつだったな……。
「……めんどくさい。お前やっとけ」
……セシリアのせいで興醒めだ。
俺は近くの木に上り、寝ることにした。
〔Mamoru side〕
「大丈夫?」
俺をかばってくれたセシリアと呼ばれた女の子が声をかけてきた。
「……なんで俺をかばったんだ? 君はアイツの仲間じゃないのか?」
「仲間よ。だけど、あなたが誤解してるみたいだったし、こっちにも否があるから……」
やっぱり、この子はアイツの仲間か。……って、
「誤解だって?」
「うん、今から説明するから。聞いてくれる?」
「……うん」
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「………………本当にごめんなさい」
俺は今セシリアに土下座をしていた。
ってか、そうするしかないだろ普通。
つーか綾奈! 助けてもらった恩人を蹴るなよ!!
「いーよいーよ、こっちだって悪いんだし」
「いや、すべての元凶はこっちだし……」
「いいから! 気にしないで」
ああ、優しいなこの子。こんな妹が欲しかったかも……。
見た感じ12、3歳って感じだし。
そんな感じでセシリアをみていたら……、
「うおっ!?」
空から矢が降ってきましたとさ。って! なんなんだ一体!?
「………………」
上を見るとさっきの男がこっちを怖~い顔で睨んでいた。
「ちょっと! 危ないじゃない! 当たったらどうすんのよ!」
セシリアが怒鳴ると、「フン」といって、顔を背けた。
「ごめんね。あいつ、昔からこんなんで……」
「いやいや、別にいいよ」
なるほど、どうやらあの男はこの子のことがえらく大事のようだな……。
最近はやりのロリコn
と、そこまで思った瞬間また空から矢が飛んできた。今度は倍くらい量が多くなって。
「うおおおおお!?」
俺が全部避けきると、木の上のろり……男は「チッ」っと舌打ちした。
あいつ……相手の思考を読めるのか……?
「こらー! 狗狼! やめなさいってば!」
「……フン」
……二回目。
「…………セシリア。そろそろ行くぞ」
「はいはい。それじゃ、また機会があったら会えるかもね」
セシリアはそう言って男……えっと、狗狼? の後をててて~と追いかけて行った。
「あ、そういえばこっちから名乗ってないや」
でも、なんとなくだけど、またあの二人とは会える気がする。
今度は仲間として―――――――――。
いや~、新年明けてもう一カ月か。早いね~。
綾「どりゃ~っ!!!」
ぐはっ!?
綾「あんた一体何しでかしてくれてんのかしら……?」
な、何を……?
綾「更新が遅いのはいつものことだけど」
だけど?
綾「なんで今回私が出てないのよーっ!!!」
って今回はそっちで怒るんだ!? って待て! 確か前回も出てなかったじゃんか!!
綾「出てたわよ」
どこで?
綾「最初の方」
ん~? あ~、確かに「きゅ~」ってなってるね。
綾「というわけで問答無用!!」
どういうわけだ~!! ぐはっ許しておねが……。